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韓国語の「あいさつ言葉」

韓国語で「おはよう、こんにちは」人に会った時の挨拶[音声付き]

投稿日:2023年2月6日 | 最終更新日:2024年3月9日

ここでは、その日はじめて会った時の挨拶言葉をご紹介します。日本語の「おはよう」「こんにちは」です。
日本でも人間関係や状況に応じていろいろな表現を使い分けていますが、韓国も同じです。基本は、日常の丁寧なあいさつ表現、よりフォーマルなあいさつ表現、そして友達に対してのあいさつ表現、大きく3レベルの表現があります。更に、人間関係が近いか遠いかで、表現を使い分けることもあります。
挨拶言葉を覚えておけば、韓国へ行った時に使えますし、ドラマを見ていて聞き取れたら楽しいですよね。
挨拶言葉は難しくありませんので、ぜひ覚えて使ってください。人間関係はあいさつからです。「アンニョンハセヨ」のひと言で、あなたの第一印象は大きく変わります。

目次 ▼

1 基本の表現は「アンニョンハセヨ(안녕하세요)」


韓国では「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」すべて「アンニョンハセヨ」です。
直訳すると「安寧ですか」となります。「安寧」は「安全」とか「無事」というような意味で、形容詞です。

実際の発音は「アンニョンアセヨ」

普通の速度の会話では「ハ」の h 音が消えます。
また、「アンニョン」のはじめの「ン」は「n」音、最後の「ン」は「ng」音です。違う音です。
はじめの「ン」は次に「ニョ」が続くので日本人は自動的に「n」音になります。
そして、最後の「ン」ですが、日本人は「ン」のあとに「あ行/や行/わ」が続くと自動的に「ng」音に近くなります。例えば「深夜」の「ん」とか、「新大久保」の「ん」です。喉のところで「ング」となっていませんか?
「アンニョン」の最後の「ン」は、あとに「ア」が続くので、日本人は自動的に「ng」音になります。ですので、途中で切らずに発音してください。それがネイティブに近い発音のコツです。
「アンニョンハセヨ」とカタカナ式に読んでもちゃんと通じますが、せっかくならきれいな発音を目指してください。

不特定多数の人には「ヨロブン アンニョンハセヨ(여러분 안녕하세요)」

「みなさん、こんにちは」と言います。
「ヨロブン(여러분)」が「みなさん」と呼びかける時の言葉です。ニュース番組の冒頭でのアナウンサーの挨拶も「ヨロブン アンニョンハセヨ」です。

2 更に丁寧な「アンニョンハシムニカ(안녕하십니까)」


目上の人への挨拶表現です。アンニョンハセヨより、もう少しフォーマルな丁寧形です。

韓国語には丁寧形が2種類ある

主に会社や軍隊等で目上の人に使う「ニダ」で終わるフォーマルな丁寧形と、日常会話で使う「ヨ」で終わる丁寧形があります。それぞれ「ニダ体」「ヨ体」と言います。
日本では「ハムニダ体」「へヨ体」と言うこともあります。

韓国語の丁寧形の詳細についてはこちらを参照してください。
韓国語の2つのタイプの丁寧形について

「アンニョンハセヨ」を覚えておけば十分

〔画像出典 : NHK公式HP〕

韓国に住んでいても、会社勤めでもしない限り「アンニョンハシムニカ」を使う機会はありません。NHKがハングル講座の名前を「アンニョンハシムニカ」にしたのは1988年です。後述しますが、当時はまだ「アンニョンハセヨ」も「アンニョンハシムニカ」も社会的に定着していませんでした。そのため、フォーマルで、より丁寧な「アンニョンハシムニカ」にしたのだと思いますが、今では「アンニョンハセヨ」が一般的です。タイトル変えたほうがいいと思うのですが、どうして「アンニョンハシムニカ」にこだわるのかよくわかりません。

ニュース番組の冒頭の挨拶ではどちらも使われている

アナウンサーは「アンニョンハセヨ」「アンニョンハシムニカ」どちらも使います。男性アナウンサーが「アンニョンハシムニカ」をよく使います。

3 友達には「アンニョン(안녕)」


友人や年下に対しては、丁寧の語尾をとって「アンニョン(안녕)」となります。
友達同士なら元気に「アンニョン!」と挨拶します。
最後の「ン」は「ng」音です。喉で「ng」を出す必要があります。「ング」という感じなのですが、はじめはなかなか難しいので、「アンニョンアセヨ」と言うつもりで「アンニョン」で止めてください。そうすると「ン」が「ng」音に近くなります。

最近は「チョウンアチム(좋은 아침)」

「ナ」と「ア」がくっついて「チョウナッチム」となります。
最近の若者たちの言い方で「いい朝」という意味です。
「チョウン(좋은)」は「チョッタ(좋다)」「いい」の連体修飾形、「アチム(아침)」が「朝」という意味の単語です。

4 家族の間では挨拶言葉は使わない

中学生以下の子供たちは、祖父母に対して礼儀正しく挨拶しますし、親はそう教えます。しかし、家族間で改まったあいさつはしません。親子で「アンニョンハセヨ」や「アンニョン」は使いません。

朝起きた時なら「チャルチャッソ(잘 잤어?)」「よく寝た?」

あるいは「イロナッソ(일어났어?)」「起きたの?」などと言います。挨拶というより会話です。

目上の人には「アンニョンイチュムショッソヨ( 안녕히 주무셨어요)」

「よくお休みになられましたか」という意味です。小さい子供たちには祖父母に対して「ハラボジ、ハルモニ、アンニョンイチュムショッソヨ(할아버지,할머니, 안녕히 주무셨어요)」「おじいさん、おばあさん、よくお休みになられましたか」と挨拶するよう教育します。
「チュムシダ(주무시다)」が「寝る」の尊敬語「お休みになる」です。

5「アンニョンハセヨ」が社会的に定着したのは最近のこと

1990年代からです。近い関係の人に「アンニョンハセヨ」と挨拶するようになったのは、それほど昔のことではありません。それまでも、不特定多数の人に対してとか、初対面の人に対しては使いましたが、よく知っている人に「アンニョンハセヨ」というのは、なんか他人行儀な、そんな感じでした。

もっと親近感のある言葉のほうがいい

近い関係の人同士なら「今日は早いですねえ」とか「朝ごはんは食べましたか?」とか、その時その時の状況を考えて言葉を選んだほうがいい。それなのに、知らない他人にあいさつするみたいに「アンニョンハセヨ」というのは、逆に失礼だ、1990年代はじめくらいまで、そんな雰囲気でした。

今ではすっかり浸透している

「アンニョンハセヨ」と正しくあいさつしましょうという運動がありました。今は、会社でもどこでも、毎日会う人にも「アンニョンハセヨ」「アンニョン」とあいさつしています。

以前は「ご飯食べた?」が挨拶代わりだった

「パンモゴッソ?(밥 먹었어?)」「ご飯食べた」、
丁寧形なら「パンモゴッソヨ(밥 먹었어요)」「ご飯食べましたか」となります。
疑問文なので語尾を上げます。
「パンモゴッソ(밥 먹었어) 」の「ン」は口をつぐむだけです。
「ご飯」が「パブ(밥)」、発音は「パッパ」の「パッ」で止めます。
「食べる」が「モクタ(먹다)」 、「食べました」が「モゴッソヨ(먹었어요)」です。
目上の人には「シクサハショッソヨ(식사 하셨어요)」「食事なさいましたか」、「食事」が「シクサ(식사)」、漢字語「食事」のハングル読みです。
「なさる」が「ハシダ(하시다)」、「なさいました」が「ハショッソヨ(하셨어요)」、語尾を上げると疑問文です。

中国でも「ご飯食べた」が挨拶言葉

中国語では「チーファンラマ」です。「ご飯」は人が生きていくうえで一番大切なものです。生きていく上で一番大切なものを気遣うのが挨拶言葉になっています。「ご飯食べた?」と聞くのは、挨拶でもあり、「今日も生きてる?」という『生存確認』でもあります。
韓国もご飯がちゃんと食べられない時代が長かったです。1970年代くらいまでは、まだまだ貧しかったです。しかし、その後の経済成長で、韓国は大きく変わりました。今では食事に困ることもなくなりました。そして、一般的な挨拶の言葉も変わりました。

60代以上の人たちは今も「ご飯食べましたか」

「パンモゴツソヨ」をよく使っています。
でも、若い人は挨拶言葉としては使いません。昼時に会ったら「もうご飯食べた」と聞くことはしますけど。
韓国では世代間格差が大きく、世代によって挨拶の表現が違います。

6「アンニョンハセヨ」のあとの表現

挨拶だけして、すぐ次の仕事にとりかかることもありますが、普通は、何か話を続けますよね。そんな時、よく使う表現です。

「よく過ごしましたか/お元気でしたか」

「チャルチネッソヨ(잘 지냈어요?)」

直訳すると「よく過ごしましたか」という意味です。これが一般的です。
あるいは、敬語を使って「よく過ごされましたか」「チャルチネショッソヨ(잘 지내셨어요?)」と言います。

日本語にすると「お元気でしたか」という感じです。

会うのが久しぶりなら「お久しぶりです」

「オレンマニエヨ(오랜만이에요)」

更にフォーマルな丁寧形で「オレンマニムニダ(오랜만입니다)」「オレガンマニムニダ(오래간만입니다)」という言い方もあります。
「オレンマン(오랜만)」も「オレガンマン(오래간만)」も「長い間のあと」という意味なので「お久しぶりです」になります。

7 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。

音声で聞いて、耳から覚えてしまいましょう。そうすれば、韓国行っても使えますし、ドラマでも聞き取れるようになります。

他にも、挨拶表現、自己紹介の表現、韓国へ旅行に行った時使える表現、ぜひ、一緒に見ておいてください。そして、韓国へ行って、使ってみてください。通じると楽しいですし、韓国ドラマを見て、聞き取れると楽しいですよね。
韓国語でなんて言うの?「目次」

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。