韓国語で「おはよう、こんにちは」人に会った時の挨拶徹底解説![音声付き]
その日、はじめて会った時の挨拶言葉です。日本でも、人間関係や状況に応じて、いろいろな表現を使い分けていますが、韓国も同じです。挨拶言葉を覚えて、気持ちよく、一日をスタートしましょう。
アンニョンハセヨ〔画像出典 : KBSチャンネル〕
目次
- ○ 1 基本の表現は「アンニョンハセヨ(안녕하세요)」
- ・実際の発音は「アンニョンアセヨ」
- ・不特定多数の人には
- ○ 2 更に丁寧な「アンニョンハシムニカ(안녕하십니까)」
- ・韓国語には丁寧形が2種類あります。
- ・日本語も、否定形だけですが丁寧形が2種類あります。
- ・日本語でも2種類の否定形を使い分けています。
- ・「アンニョンハセヨ」を覚えておけば十分です。
- ・ニュース番組の冒頭の挨拶では、どちらも使っています。
- ○ 3 友達には「アンニョン(안녕)」
- ・最近は「チョウンアチム(좋은 아침)」
- ○ 4 挨拶言葉は、家族の間では使いません。
- ・朝起きた時なら「チャルチャッソ(잘 잤어?)」「よく寝た?」
- ・目上の人には「アンニョンイチュムショッソヨ( 안녕히 주무셨어요)」
- ○ 5「アンニョンハセヨ」が社会的に定着したのは最近のことです。
- ・もっと親近感のある言葉のほうがいい。
- ・今ではすっかり浸透しています。
- ・以前は「ご飯食べた?」が挨拶代わりでした。
- ・中国でも「ご飯食べた」が挨拶言葉です。
- ・60代以上の人たちは、今も「ご飯食べましたか」
- ○ 6「アンニョンハセヨ」のあとの表現は
- ・「よく過ごしましたか/お元気でしたか」
- ・会うのが久しぶりなら「お久しぶりです」
- ○ 7 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
- ○ 8 本格的に韓国語を勉強してみよう!
1 基本の表現は「アンニョンハセヨ(안녕하세요)」
韓国では「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」すべて「アンニョンハセヨ」です。
直訳すると「安寧ですか」となります。「安寧」は「安全」とか「無事」というような意味で、形容詞です。
実際の発音は「アンニョンアセヨ」
普通の速度の会話では「ハ」の h 音が消えます。
また、「ン」は「ng」音ですが、日本人は「ン」のあとに「あ行/や行/わ」が続くと自動的に「ng」音になります。例えば「深夜」の「ん」とか、「新大久保」の「ん」です。「アンニョンアセヨ」は、途中で切らずに発音してください。それがネイティブに近い発音のコツですが、カタカナを普通に「アンニョンハセヨ」と読んでも、韓国人に通じることは通じます。
不特定多数の人には
「ヨロブン アンニョンハセヨ(여러분 안녕하세요)」「みなさん、こんにちは」と言います。
「ヨロブン(여러분)」が「みなさん」と呼びかける時の言葉です。ニュース番組の冒頭のアナウンサーの挨拶も「ヨロブン アンニョンハセヨ」です。
2 更に丁寧な「アンニョンハシムニカ(안녕하십니까)」
目上の人への挨拶表現です。アンニョンハセヨより、もう少しフォーマルな丁寧形です。
韓国語には丁寧形が2種類あります。
日常会話で使う「ヨ」で終わるタイプのものと、主に会社や軍隊等で目上の人に使う「ニダ」で終わるタイプがあります。韓国では、この2種類の丁寧形を厳密に使い分けます。
日本語も、否定形だけですが丁寧形が2種類あります。
例えば、「寒いです」の否定形には「寒くありません」と「寒くないです」、2つのタイプがあります。
もし、会社のお偉いさんに「寒くないか」と聞かれて、「いいえ」で答えるとしたら、どう答えるでしょうか。
「いいえ、寒くありません」と答えませんか。
「いいえ、寒くないです」では、目上の人に対して、ちょっと足りない感じがしないでしょうか。
日本語でも2種類の否定形を使い分けています。
簡単に言うと「寒くありません」が「ニダ」のタイプです。会社などで、目上の人には「アンニョンハシムニカ」を使います。
「寒くないです」が「ヨ」のタイプです。普段は「アンニョンハセヨ」で十分です。
「アンニョンハセヨ」を覚えておけば十分です。
〔画像出典 : NHK公式HP〕
韓国に住んでいても、会社勤めでもしない限り「アンニョンハシムニカ」を使う機会はありません。NHKがハングル講座の名前を「アンニョンハシムニカ」にしたのは1988年です。後述しますが、当時はまだ「アンニョンハセヨ」も「アンニョンハシムニカ」も社会的に定着していませんでした。そのため、フォーマルで、より丁寧な「アンニョンハシムニカ」にしたのだと思いますが、今では「アンニョンハセヨ」が一般的です。タイトル変えたほうがいいと思うのですが、どうして「アンニョンハシムニカ」にこだわるのか、よくわかりません。
ニュース番組の冒頭の挨拶では、どちらも使っています。
アナウンサーは「アンニョンハセヨ」「アンニョンハシムニカ」どちらも使います。男性アナウンサーが「アンニョンハシムニカ」をよく使います。
3 友達には「アンニョン(안녕)」
友人や年下に対しては、丁寧の語尾をとって「アンニョン(안녕)」となります。
友達同士なら元気に「アンニョン!」と挨拶します。
この「ン」も「ng」音です。喉で「ng」を出す必要があります。「ング」という感じなのですが、はじめはなかなか難しいので、「アンニョンアセヨ」と言うつもりで「アンニョン」で止めてください。そうすると「ン」が「ng」音に近くなります。
最近は「チョウンアチム(좋은 아침)」
「ナ」と「ア」がくっついて「チョウナッチム」となります。
最近の若者たちの言い方で「いい朝」という意味です。
「チョウン(좋은)」は「チョッタ(좋다)」「いい」の連体修飾形、「アチム(아침)」が「朝」という意味の単語です。
4 挨拶言葉は、家族の間では使いません。
中学生以下の子供たちは、祖父母に対して礼儀正しく挨拶しますし、親はそう教えます。しかし、家族間で改まったあいさつはしません。親子で「アンニョンハセヨ」や「アンニョン」は使いません。
朝起きた時なら「チャルチャッソ(잘 잤어?)」「よく寝た?」
あるいは「イロナッソ(일어났어?)」「起きたの?」などと言います。挨拶というより会話です。
目上の人には「アンニョンイチュムショッソヨ( 안녕히 주무셨어요)」
「よくお休みになられましたか」という意味です。小さい子供たちには祖父母に対して「ハラボジ、ハルモニ、アンニョンイチュムショッソヨ(할아버지,할머니, 안녕히 주무셨어요)」「おじいさん、おばあさん、よくお休みになられましたか」と挨拶するよう教育します。
「チュムシダ(주무시다)」が「寝る」の尊敬語「お休みになる」です。
5「アンニョンハセヨ」が社会的に定着したのは最近のことです。
1990年代からです。近い関係の人に「アンニョンハセヨ」と挨拶するようになったのは、それほど昔のことではありません。それまでも、不特定多数の人に対してとか、初対面の人に対しては使いましたが、よく知っている人に「アンニョンハセヨ」というのは、なんか他人行儀な、そんな感じでした。
もっと親近感のある言葉のほうがいい。
近い関係の人同士なら「今日は早いですねえ」とか「朝ごはんは食べましたか?」とか、その時その時の状況を考えて言葉を選んだほうがいい。それなのに、知らない他人にあいさつするみたいに「アンニョンハセヨ」というのは、逆に失礼だ、1990年代はじめくらいまで、そんな雰囲気でした。
今ではすっかり浸透しています。
「アンニョンハセヨ」と正しくあいさつしましょうという運動がありました。今は、会社でもどこでも、毎日会う人にも「アンニョンハセヨ」「アンニョン」とあいさつしています。
以前は「ご飯食べた?」が挨拶代わりでした。
「パンモゴッソ?(밥 먹었어?)」「ご飯食べた」、
丁寧形なら「パンモゴッソヨ(밥 먹었어요)」「ご飯食べましたか」となります。
疑問文なので語尾を上げます。
「パンモゴッソ(밥 먹었어) 」の「ン」は口をつぐむだけです。
「ご飯」が「パブ(밥)」、発音は「パッパ」の「パッ」で止めます。
「食べる」が「モクタ(먹다)」 、「食べました」が「モゴッソヨ(먹었어요)」です。
目上の人には「シクサハショッソヨ(식사 하셨어요)」「食事なさいましたか」、「食事」が「シクサ(식사)」、漢字語「食事」のハングル読みです。
「なさる」が「ハシダ(하시다)」、「なさいました」が「ハショッソヨ(하셨어요)」、語尾を上げると疑問文です。
中国でも「ご飯食べた」が挨拶言葉です。
中国語では「チーファンラマ」です。「ご飯」は人が生きていくうえで一番大切なものです。生きていく上で一番大切なものを気遣うのが挨拶言葉になっています。「ご飯食べた?」と聞くのは、挨拶でもあり、「今日も生きてる?」という『生存確認』でもあります。
韓国も食べられない時代が長かったです。1970年代くらいまでは、まだまだ貧しかったです。しかし、その後の経済成長で、韓国は大きく変わりました。今では食事に困ることもなくなりました。そして、一般的な挨拶の言葉も変わりました。
60代以上の人たちは、今も「ご飯食べましたか」
「パンモゴツソヨ」をよく使っています。
でも、若い人は、挨拶言葉としては使いません。昼時に会ったら「もうご飯食べた」と聞くことはしますけど。
韓国では世代間格差が大きく、世代によって挨拶の表現も違います。
6「アンニョンハセヨ」のあとの表現は
挨拶だけして、すぐ次の仕事にとりかかることもありますが、普通は、何か話を続けますよね。そんな時、よく使う表現です。
「よく過ごしましたか/お元気でしたか」
「チャルチネッソヨ(잘 지냈어요?)」
直訳すると「よく過ごしましたか」という意味です。これが一般的です。
あるいは、敬語を使って「よく過ごされましたか」「チャルチネショッソヨ(잘 지내셨어요?)」と言います。
日本語にすると「お元気でしたか」という感じです。
会うのが久しぶりなら「お久しぶりです」
「オレンマニエヨ(오랜만이에요)」
更にフォーマルな丁寧形で「オレンマニムニダ(오랜만입니다)」「オレガンマニムニダ(오래간만입니다)」という言い方もあります。
「オレンマン(오랜만)」も「オレガンマン(오래간만)」も「長い間のあと」という意味なので「お久しぶりです」になります。
7 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
音声で聞いて、耳から覚えてしまいましょう。そうすれば、韓国行っても使えますし、ドラマでも聞き取れるようになります。
他にも、挨拶表現、自己紹介の表現、韓国へ旅行に行った時使える表現、ぜひ、一緒に見ておいてください。そして、韓国へ行って、使ってみてください。通じると楽しいですし、韓国ドラマを見て、聞き取れると楽しいですよね。
⇒韓国語でなんて言うの?「目次」
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韓国語が少しでも話せると、韓国に旅行に行った時、もっと楽しくなりますし、韓国ドラマを見た時に聞き取れると内容理解が違います。
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