Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//出生率が、またまた過去最低を更新しました

韓国の暮らし【社会問題・社会環境】

出生率が、またまた過去最低を更新しました

韓国では、2021年の出生率が0.81となり、またまた過去最低を更新しました。昨年1年間に生まれた出生児数は、26万5百人で、これは10年前の半分強です。この10年で生まれてくる子供の数が半分近くになっています。急激な減少です。

ちなみに、日本の出生率は、2019年の1.42から、2021年には1.30に減少しています。日本も緩やかですが、減少傾向が続いています。子供の数が減少しているため、日本は、毎年、人口が少しずつ減少していますが、韓国も、人口減少時代に入りました。

赤が出生児数、青が死亡者数

また、毎年、子供の数がどんどん減るので、地方の大学では、つぶれたり、定員に満たない大学が続出しています。更に、大学に入学する学生数は、今後20年で半分以下になりますから、今後20年の間に、単純計算で、半分以上の大学がなくなります。ソウルの有名大学が定員を減らさなければ、20年後には、み~んなソウルの大学に入れちゃいます。すごいことになります。

出生率が下がっているのは、日本と同じで、結婚しない人が増えていることが一番大きな原因です。私の周りにも結婚していない友人たちがたくさんいます。

左が韓国の生涯未婚率推移、右が日本の生涯未婚率推移、緑が男性、オレンジが女性

韓国も、未婚率がどんどん上がっています。「日本の約15年遅れで増えている」と言われていますが、2030年頃には、追いつくだろうと予測されています。

黄色線が合計出生率、緑のグラフが出生児数です。

韓国では、1970年には出生率が4.53人でした。ですので、今の40代は平均4人から5人兄弟です。赤ちゃんの数も、年間100万人でしたが、40年ちょっとの間に大きく変わり、今は1人っ子が普通で、赤ちゃんの数も、2021年には年間26万人ちょっとしかいません。

結婚しない人が増えたことも原因ですが、結婚しても子供を作らない夫婦が増えていることが原因のひとつです。子供のいない夫婦の数は、2010年の48万5千組から、2015年には77万8千組と急増しています。理由は、子育てにお金がかかりすぎるからです。お金がないと結婚できませんが、なんとか結婚しても、お金がないから子供を育てることをあきらめます。お金がないのに子供を作るのは無責任だと、韓国人は考えます。そこが日本と違う部分かな、と思います。

韓国は、塾や習い事などの私教育費が高いです。ひとつひとつも高いし、たくさんやらせる必要があります。子供がたくさんほしくても、余程余裕がなければ子供を2人以上持てません。

日本では、子供がいる家庭では、一人っ子より兄弟のいる子が多くて、3人、4人もよく見かけますが、韓国では、3人以上兄弟がいる家族は、めったにありません。ほとんど一人っ子です。もし、お金に余裕がないのに子供がたくさんいたら、子供に満足な教育も受けさせることができないのに子供を作って、無責任な親、そういうレッテルで見られることになります。

韓国でも、特に、ソウル市内には、結婚しても、お金がなくて、ふたりめをあきらめたり、ひとりめからあきらめている人も多いです。私の弟夫婦も、金銭的な理由から、ふたりめをあきらめました。金銭的と言っても、特別お金がないわけではありません。標準的なサラリーマン家庭と言っていいと思いますが、2人の子を塾に通わせたりしながら、きちんと育てるだけの余裕はない、と判断したそうです。会社もいつクビになるかもわからない時代ですし、1人の子に、できるだけのことをしてあげる。それで精一杯だと言っていました。

韓国では、子供を育てるのにお金がかかりすぎる、それが、子供が減っている大きな原因です。皆、わかっています。しかし、その解決策を示せる政治家は、誰もいません。本当に大事なことなんですけど。

しかし、子供の数が少なくなり、このままでは国がなくなる、そんな危機感から、最近は、テレビでも、子供がたくさんいる家族が、よく出るようになりました。子供がたくさんいると、楽しくて幸せですよ。そんなアピールです。しかし、いくら、そんな画面をたくさん見ても、子供をたくさん持つことは不可能です。現実的に、お金がありません。テレビに出てくる有名芸能人の家族は、兄弟が2人くらいいることが多いですが、それは、お金があるからできることです。テレビに出る芸能人家族は、一般の韓国人の家族の様子とは違います。

韓国でも、最近は、赤ちゃんを産んだら出産祝い金がもらえたり、小学校入学前の子供に養育費が出るようになりましたが、実際に育てるのにかかる費用に比べたら、全然足りません。子供を育てるのにかかる費用を政府が負担しない限り、韓国では、赤ちゃんを産む人は増えないと思います。子供の私教育にかかる費用を含めて毎月支給する、そのくらいしなければ、難しいと思います。政府がお金を支給するのは簡単です。お金は擦ればいいからです。通貨供給量を増やします。通貨供給量を増やすと物価は多少上がりますが、給与も上がるので生活レベルは変わらないはずです。

話は変わりますが、アメリカでは、3度目のコロナ給付金について、バイデン大統領が発表しましたが、財源は、新規の通貨発行です。トランプ大統領の時のコロナ給付金もそうでした。給付金の財源不足はコロナから回復したあとで国民から税金取って回収します、なんてケチなことは言いません。実際、アメリカは物価がどんどん上がってますよね。以前1ドルで買えた物が、今では1ドルで買えません。通貨供給量が増えるので、お金の価値は少しずつ下がりますから当然の結果です。

日本は、通貨供給量を増やすことを、なぜか世界で唯一やめているので、アメリカと比べた場合、1990年に1ドルが110円くらいだったので、2020年には1ドルが100円くらいで、やっと、お金の価値が同じくらいになるはずですが、しかし、実際は、今も、1ドルが110円なので、日本は随分、経済的に後退している計算になりますよね。でも、そういうことは、日本のマスコミは言わないんですよね。とても不思議です。

政府はコロナ給付金をもっと出せ! 財源は必要ない! お金を擦ればいいだろう! とテレビで言っているのは、私の知る限り、北野武(ビートたけし)さんだけです。今、出回っているお金だって、元々、全部、政府が発行した物ですよね。それを少し増やすだけですよ。

話がそれましたが、日本も韓国も、子供を育てるのにかかる費用を政府が全額負担する、それくらいしなければ、子供が増えない、少子化に歯止めがかからないのではないでしょうか。フランスでは、子供の養育費を政府が金銭的にたくさん支援する、というやり方で、少子化に歯止めをかけることに成功しています。見習うべきだと思いますが、韓国も日本も、なかなかそこまでいきませんね。

ブログ一覧