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韓国の暮らし 6【健康・性格・若者】

韓国の若者文化10選

投稿日:2022年1月9日 | 最終更新日:2024年7月17日

韓国の今の若者たちは、長引く不況による就職難から未来に大きな希望が持てない世代です。そのため「日常生活の中の小さな幸せを大切に生きる」というのがトレンドになっています。
ここでは、そんな若者たちの今の文化をまとめました。

目次 ▼

1 トレンドは小確幸「わずかでも確実な幸せ」

『小確幸(소확행・ソファッケン)』ご存知の方も多いと思います。村上春樹のエッセーの中に出てきた言葉で、彼の造語です。日常生活の中の小さな幸せを大切に生きる、そんなような意味ですよね。村上春樹の小説は韓国でも人気がありますが、この『小確幸』が5年くらい前から韓国の2030(20代30代)のトレンドになっています。一時的な流行語で終わらず、今でもあちこちでたくさん使われています。大きな夢を見ることのできない世代としての必然の到達点かもしれません。

本来は日常生活の中に小さな喜びを見出すのが『小確幸』

本来の意味を離れて使われるようになりました。
たとえ1泊2日、2泊3日と期間は短くても、しっかり楽しい海外旅行、そんな宣伝文句に使われたり、毎月毎月少ない額でも確実に増やすという銀行の宣伝文句に使われたりもしています。

『小確幸』という言葉は、韓国ですっかり定着しています。元々村上春樹が作った造語だということはすっかり忘れられています。はじめから知らない人も多いですし、今では誰も気にしていません。

2 ひとりを楽しむ人が増えている

「ひとり」という言葉は韓国ではとてもマイナスなイメージの言葉でしたが、最近は「ひとり」のプラスの面を見直そうと社会全体の雰囲気が変わってきています。

「ひとり」という言葉はとてもマイナスなイメージの言葉だった

他人との孤立、断絶を意味し、とても寂しく耐えられないものです。韓国人が海外留学に行って一番つらいのも「ひとり」です。「ひとり」は集団主義、家族主義の韓国では克服しなければならないものでした。

最近はひとり住まいの人が急速に増えている

若者もお年寄りもひとり暮らしが増え、ひとり世帯はこの10年で8倍になりました。そして2035年頃には2人世帯を追い抜くと予想されています。そのため、これまでと違って「ひとり」のプラスの面を見直そうと、社会全体の雰囲気が変わってきています。

テレビでもおひとり様のプラス面が強調されはじめた

今やひとりで住む生活は大勢になった

「ひとり」をテーマにした本もたくさん出ている


ひとりでいる時間の力

また、このごろは「おひとり様」のプラス面を日本は早くに見出したと評価するようになり、日本の本の翻訳版も、たくさん出ています。

ひとり生活5年次

寂しさに慣れてこそ他人との真正な人間関係を築くことができるし、自分自身を見つめることができる。

しかし、本当の意味で「ひとりの時間を持つ」ためには最低限の経済力が必要だと考えられ、お金がなく日々の生活に余裕のない「ひとり」は有意義な「ひとり」とはみなされていません。

誰にも邪魔されずに1人で食事を楽しむ

韓国では1人で食事をするのは寂しい、たとえインスタントラーメン一杯でも分け合って食べる、それが一般的な考え方だったのですが、今の若者たちは食事も1人で誰にも邪魔されずに楽しみたいと考えます。1人で食事をすることをホンパブ(혼밥)と言います。新造語です。
ホンパブ(혼밥)は「ひとりで(혼자)ご飯(밥)を食べる」の縮約です。1人で食事を楽しみたい人のためのホンパブ食堂が増えています。

ひとりひとりの席についたてを立てて横の人が視線に入らないようにしているところがホンパブ食堂では一番多いです。コロナが流行する以前からこのタイプだったので、コロナ流行後にも特別な追加対策は必要ありませんでした。
ホンパブを楽しむ人は20代の女性が一番多いです。

スマホを見ながら食事をする人が多いので、このような特製どんぶりを開発した店もあります。

1990年代だったと記憶していますが、日本で「お一人様」文化が一般化して、1人でカラオケを楽しんだりお一人様用の鍋料理屋が流行っていることなどが韓国にも紹介されました。韓国人には「お一人様文化」はとても奇妙なものとして映りました。日本人はなんて寂しい人たちなんだと。
しかし、あれから20数年が経ち、韓国も同じになりました。

自分を楽しむ文化をミーイズムと言う

ミーイズム(미이즘)は韓国製の造語英語です。2023年から使われ始めました。
「私」を表す「Me」と、「主義」を表す「ism」を合わせて「meism」です。
ミーイズムは直訳すると「私主義」ですが「自分のお金や時間を自分のために使って自分の生活を楽しむ」という意味です。
自己中心的とかエゴイズムのような、人に迷惑をかけるニュアンスはありません。
ミーイズムが今の若者たちのトレンドです。

3 人と直接話すことがストレス

今の若い人たちは、カカオトークなどスマホのメッセンジャーを使って会話をすることに慣れてしまい、電話で話したり直接会って話すことを極度に嫌います。「ひとりを楽しむ」が行き過ぎてしまい、他人を拒否するような風潮があります。

若い人たちにとっ、人と話すのはとても苦痛でストレスなこと

韓国では、旧正月や秋夕の名節の時には親戚が集まりあれこれ近況を話し合うのが一般的ですが、今の若者たちはそれさえも避けたがります。いろいろ聞かれて答えるのもおっくうだし、第一そのような会話は何の役にも立たないと考えるからです。

40代以上の人たちは会って話すのが原則

それができなければ電話で話すのが礼儀だと考えます。
しかし今の若者たちはそんなことは不必要で非効率的と考えます。口と耳で会話をするのではなく指と目で会話する世代です。
知っている人とさえ話すのが嫌なのですから知らない人と話すのはなおさらです。
いつも行く食堂でお店のおばちゃんに話しかけられるのも嫌だし、とにかくできるだけ人に話しかけられないようわざわざイヤホンをしている若者も少なくないそうです。

アンケート結果からも明らか

上のふたつは、家族と対話時、
下のふたつは、他人と対話時、
そして、それぞれの上側は、一番好む手段、
下側は、主に活用する手段で、
青がメッセンジャー(カカオトークやライン等)または文字、
緑が電話、
黄色が対面、
灰色がその他です。

家族とは会って話すほうがいいと考える若者が半数ほどいますが、実際はメッセンジャー(カカオトークやライン等)や文字で済ます若者が半数になります。そして、家族以外の人とは75%がメッセンジャーや文字で済ませています。
こんな状況ですから会社に入ってからが大変です。緊急時でも上司にメッセンジャーで済ます今の若者たちに、時と場合を考えろと怒る上司たちと衝突が絶えません。

4 若者たちのお酒の飲み方

4 自分の性格をMBTIテストで調べる

5 デート費用をデート通帳で管理する

6 銀行からお金を借りてでも投資をする

韓国で投資と言えば「不動産投資」です。中でもマンション投資は一番安全で確実な投資、それが韓国の常識でした。

若者たちが銀行から借金をして不動産投資をするのがブームになった

韓国では政府の政策のミスから不動産の価格が上がりました。2020年からの1年、コロナ禍で就職も更に難しくなり、また物価も上がるため生活はますます苦しくなっています。そこへ一時下がっていた株の価格が上がり始めたことで、投資家だけでなく、20代、30代の若者たちが一斉に投資を始めました。しかし若者たちに手持ちの資金はありません。銀行から借りて投資します。信用だけで借りるのですが、ありもしない信用で無理して借りて投資をするので、
『霊魂まで引っ張り集めて借金して投資 (영혼까지 끌어모아 빚내고 투자)』
縮めて『ヨンクルビットゥ(영끌빚투)』と言います。
このヨンクルビットゥが若者たちにブームになりました。
株への投資はリスクがあります。株の値段が下がれば銀行から借りたお金さえ返せなくなるかもしれません。しかし韓国では不動産投資はリスクが少ないです。ここまでず~っと右肩上がりでした。そのため銀行も簡単にお金を貸してくれました。

安易なヨンクルビットゥに対してはマスコミも警鐘を鳴らしている

もちろん若者たちもリスクがあることくらいはわかっています。それでも可能性が少しでもあればそっちに行くしかないのでしょう。ヨンクルビットゥは未来に対して絶望的な若者たちが一縷の望みをかけた博打みたいなものかもしれません。

一昨年あたりから不動産市場が停滞し始めた

不動産を買えば必ず値上がりして利益が出たのですが価格が上がりません。そのためヨンクルビットゥをした若者たちは銀行から借りたお金の利子払いに追われることになりました。
不動産の売買もほとんどなくなったため売ることもできず、アルバイトをかけもって利子払いを続けている若者も少なくないそうです。

8 嫌悪感情をすぐ表に出す

気持ちに余裕のない人は他人を思いやる気持ちがなくなります。
就職難が続き、いい就職ができない今の韓国の若者たちは、少しでも嫌なことがあるとその嫌な気持ちを嫌悪表現で口に出します。韓国ではそんな嫌悪表現が流行語のように広がっています。

「極度に嫌悪」縮めて「極嫌(극혐・クッキョム)」と言う

女性というだけで優越感を持ち食事代を全て男性に払わせたり、たいして金持ちでもないのにブランド品を好む、そんな韓国女性を男性たちはキムチ女(김치녀)とかテンジャン女(된장녀)と言って卑下します。逆に女性たちは韓国男性を卑下して、蟲のような韓国男性「韓男蟲(한남충)」と言います。
はじめはネット上の言葉でしたが、「極嫌」な気分を表現するために嫌悪表現を口にする人が増え、徐々に男女間の葛藤に変わりつつあります。男女間だけでなく自分や自分たちと考え方や行動の違う人たちを極度に嫌い嫌悪感情を表します。たとえば、小さい子供連れのママのことは「ママ蟲(맘충・マムチュン)」と言って嫌悪します。韓国では子連れは肩身が狭いです。

韓国のことは卑下して『地獄の韓国』『ヘル朝鮮』

若い層 ‘地獄の韓国、ヘル(Hell)朝鮮’ 症候群

今の若者たちは心に余裕がなくなっています。それは経済状態などが大きく影響しています。また女性の社会進出が進んだことも影響しているようです。男性たちにとっては目の前のライバル女性が目障りですし、女性たちにとっては社会進出したとはいってもまだまだ昇進などでは男性と圧倒的に差があるのでそのことが大きなストレスになっています。韓国は社会の変化が激しすぎて意識の変化がなかなかついていかないことも理由のひとつのようです

9 韓国の今の若者たちは「あきらめ世代」

10 おしゃれな刺青に憧れる若者たち

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監修者

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<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。