韓国語で「いただきます」「ごちそうさまでした」使い方徹底解説![音声付き]
韓国語でも「いただきます」「ごちそうさまでした」は決まった挨拶表現があります。しかし、日本と違って自宅ではほとんど使いません。韓国では礼儀が必要な改まった場面で使います。挨拶の習慣が少し違います。ここでは、そんな文化の違いもご紹介します。
そして、せっかくなら韓国人に通じる発音で「いただきます」「ごちそうさまでした」と言いたいですよね。ここで発音のコツも伝授いたします。
目次 ▼
- ○ 1「いただきます」は「チャル モッケッスムニダ(잘 먹겠습니다)」
- ・日常のくだけた丁寧形は「チャルモグルケヨ(잘 먹을게요)」
- ・『パンマル(タメ口)』は「チャルモグルケ(잘 먹을게)」
- ・ご飯を提供する側は
- ○ 2「ごちそうさまでした」は「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」
- ・日常のくだけた丁寧形は「チャルモゴツソヨ(잘 먹었어요)」
- ・親近感を出すために「マシッケ~(맛있게 ~)」
- ○ 3 発音の注意点
- ・「チャル」の「ル」は、「Ru」ではなく「L」です。
- ・「スムニダ」の実際の発音は「スムミダ」
- ・「モッケッスムニダ」「モゴッスムニダ」は「ッス」
- ○ 4 「いただきます」や「ごちそうさまでした」とあまり言わない
- ・礼儀が必要な場面では挨拶表現を使う
- ・家族の間や友人同士では「いただきます」と言わない
- ○ 5 食べる時のマナーが違う
- ○ 6 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
- ○ ※ 韓国語を楽しく学んでみませんか?
1「いただきます」は「チャル モッケッスムニダ(잘 먹겠습니다)」
直訳すると「よくいただきます」、これが正式な挨拶表現です。
「チャル(잘)」が「よく」、そして「食べる」という意味の単語「モクタ(먹다)」が活用します。語尾の「タ(다)」を取って、「ケッ(겠)」が目上の人に対する意志・謙譲、「スムニダ(습니다)」が丁寧の意味、日本語の「です・ます」に当たります。
日常のくだけた丁寧形は「チャルモグルケヨ(잘 먹을게요)」
近い関係の人に使います。そこまで改まったあいさつではなく「いただきますね」「いただくね」くらいの表現です。
「チャル」が「よく」、「ルケヨ(을게요)」で意志を表します。「よく食べますね」くらいの感じです。
韓国語の丁寧形には「~ニダ」で終わるフォーマルな丁寧形と、「~ヨ」で終わる日常会話の丁寧形があります。それぞれ「ニダ体」「ヨ体」と言います。日本では「ハムニダ体」「へヨ体」と言うこともあります。
韓国語の丁寧形の詳細についてはこちらを参照してください。
⇒韓国語の2つタイプの丁寧形について
『パンマル(タメ口)』は「チャルモグルケ(잘 먹을게)」
丁寧の「ヨ(요)」を取った形です。友達や目下に使います。直訳すると「よく食べるね」となります。
ご飯を提供する側は
「マシッケトゥセヨ(맛있게 드세요)」
直訳すると「おいしく召し上がってください」です。
「マーニトゥセヨ(많이 드세요)」
意味は「たくさん召し上がってください」です。
「マーニモゴ(많이 먹어)」
意味は「たくさん食べて」です。「マーニ」が「たくさん」の意味です。発音は「マニ」と「マーニ」の間くらいですが、日本語でも「たーくさん」と、伸ばして強調するように「マーニ」ということが多いです。
韓国では「たくさん」出すのがおもてなしです。これは食べられない時代が長かったこともあります。また「食べる物」には「思いやり」の気持ちが入っています。もてなされた物をたくさんいただくのは「思いやりの気持ち」をいただくことです。
韓国人はそんな「気持ちのやり取り」を大事にします。
マシッケトゥセヨ(おいしく召し上がってください)は、命令ではありません。
2「ごちそうさまでした」は「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」
「オッ(었)」が過去、「スムニダ(습니다)」が「です・ます」です。
「ごちそうさまでした」の正式な挨拶表現です。
「いただきます」の「チャルモッケッスムニダ」と似ているので間違いやすいです。文法的には「ケッ(겠)」が目上の人に対する意志・謙譲、「オッ(었)」が過去、そこで区別をしますが、韓国語がよくわからない人は頑張って丸覚えするしかありません。
日常のくだけた丁寧形は「チャルモゴツソヨ(잘 먹었어요)」
「よく食べました」という意味です。
「ヨ」は「スムニダ」ほどかたくない、日常会話で使う丁寧形です。
親近感を出すために「マシッケ~(맛있게 ~)」
「マシッケモゴッスムニダ(맛있게 먹었습니다)」
「マシッケモゴツソヨ(맛있게 먹었어요)」
直訳するとどちらも「おいしく食べました」になります。近い関係の人にはこちらをよく使います。
「マシッケ」が「おいしく」、「モゴッスムニダ」「モゴツソヨ」が「食べました」です。
こちらの表現のほうが親しみがこもっていて、実際によく使います。覚えるならこちらのフレーズで覚えたほうがいいかもしれません。
3 発音の注意点
カタカナを日本語式に読んでも韓国人には通じません。発音のコツがあります。
「チャル」の「ル」は、「Ru」ではなく「L」です。
舌を上の歯の付け根につけます。その状態が「L」です。無理に「ル」と言わなくて大丈夫です。舌先を上歯の付け根につけて「ヴ―」というのが「L」の音です。この音ができるとかなりきれいな発音になります。
「スムニダ」の実際の発音は「スムミダ」
「ム」で口をつぐんでください。そしてすぐに「ミダ」と続けてください。口をつぐんで、すぐに「ニ」の音は発音しにくいです。韓国人も普通の会話の速度で話す時は「ニ」の音はほとんど出ていません。「ミダ」で大丈夫です。
「モッケッスムニダ」「モゴッスムニダ」は「ッス」
濃音化と言いますが、「ス」は喉を詰めた感じの発音で「ッス」のようになります。
4 「いただきます」や「ごちそうさまでした」とあまり言わない
韓国人は、日本人のように、食べる前や食べた後にあいさつする習慣がありません。
また、日本人は「食べ物」自体に感謝の気持ちを表すため、一人で食べる時も両手を合わせて感謝の気持ちを表してから食べますが、韓国では作ってくれた人に感謝の気持ちを表します。ですので「チャルモッケスムニダ」というのは、作ってくれた人に対してです。
礼儀が必要な場面では挨拶表現を使う
よその家へ行って食事をごちそうになる時などには使います。
正式な「挨拶言葉」は、元々フォーマルな場面、言い換えると人間関係に距離のある場合に使うものでした。
家族の間や友人同士では「いただきます」と言わない
自宅では、特にあいさつなしに食べ始めますし、食べ終わっても何も言いません。
母に「早く食べな」と言われて「うん」と言って食べ始めたり、「もうお腹いっぱい」と言って食べ終わったりします。
5 食べる時のマナーが違う
6 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
音声で聞いて耳から覚えてしまいましょう。そうすれば韓国行っても使えますし、ドラマでも聞き取れるようになります。
他にも、挨拶表現、自己紹介の表現、韓国に旅行に行った時使える表現、ぜひ見ておいてください。そして、韓国へ行った時に使ってみてください。言葉が通じると楽しいですし、ドラマを見て聞き取れるとうれしいですよね。
⇒韓国語でなんて言うの?「目次」へ
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監修者
<出身大学>
新丘大学家庭教育学部
<略歴>
ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。
内田 昌弘 (うちだ まさひろ)
韓国語教室ハングルちゃん代表
<資格>
通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)
<出身大学>
京都大学農学部卒業
<略歴>
東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。