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韓国語の「あいさつ言葉」

【音声付き】韓国語で「いただきます」「ごちそうさまでした」10選!使い方徹底解説

投稿日:2023年2月8日 | 最終更新日:2024年10月24日

韓国語でも「いただきます」「ごちそうさまでした」は決まった挨拶表現があります。しかし、日本と違って自宅ではほとんど使いません。韓国では礼儀が必要な改まった場面で使います。挨拶の習慣が少し違います。ここでは、そんな文化の違いもご紹介します。
そして、せっかくなら韓国人に通じる発音で「いただきます」「ごちそうさまでした」と言いたいですよね。ここで発音のコツも伝授いたします。

目次 ▼

1「ごちそうさまでした」は「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」


韓国語の「ごちそうさまでした」に対応する表現について、詳しく解説します。

まず、「オッ(었)」は過去を表す言葉で、日本語の「~ました」に相当。つまり、過去形を示す役割があります。一方、「スムニダ(습니다)」は、日本語の「です・ます」に該当し、敬語表現として使用されます。

「ごちそうさまでした」は、食事後の感謝の気持ちを伝えるための正式な表現で、韓国語では「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」といいます。この表現は「チャル(잘)=よく」、「モゴッ(먹었)=食べました」、「スムニダ(습니다)=です・ます」と分解でき、「よく食べました」という意味になります。

ここで混同しやすいのが、韓国語で「いただきます」に相当する「チャルモッケッスムニダ(잘 먹겠습니다)」です。この表現も「チャル(잘)=よく」、「モッケッ(먹겠)=食べます」、「スムニダ(습니다)=です・ます」と分解され「これから食べます」という意味で食事の前に使います。

これらの表現の違いを理解するポイントは、「ケッ(겠)」と「オッ(었)」の使い分けです。「ケッ(겠)」は「これから~する」という意志を表し、敬意を含む謙譲表現でもあります。一方、「オッ(었)」は過去形を示し、「~しました」という意味になります。

韓国語に慣れていない方にとって、これらの表現の違いを理解するのは難しいかもしれません。そのため、最初は暗記する方法もありますが、実際に使いながら自然に身につけていくことも効果的です。

日常のくだけた丁寧形は「チャルモゴッソヨ(잘 먹었어요)」


「チャルモゴツソヨ(잘 먹었어요)」は、「ごちそうさまでした」に該当する表現です。このフレーズを細かく見ますと、「チャル(잘)」が「よく」、「モゴッ(먹었)」が「食べました」を意味し、直訳すると「よく食べました」という意味になります。この表現は、食事を提供してくれた相手に対して感謝の気持ちを丁寧に伝えるために使います。

次に、文末にある「ヨ(요)」について解説します。「ヨ(요)」は、韓国語で丁寧さを表すための語尾です。これを文末に付けることで、文章全体が柔らかく丁寧なニュアンスになりますが、「スムニダ(습니다)」ほどの堅さはありません。

ちなみに、「スムニダ(습니다)」は、非常にフォーマルで、ビジネスや公式な場面で用いられる丁寧な表現です。これに対して、「ヨ(요)」は日常会話でよく使われる丁寧形であり、友人や知人、年上の人との会話に適しています。
これにより、相手に対して礼儀を示しつつも、より親しみやすくリラックスした雰囲気がある印象です。

食事後に友人や同僚に「チャルモゴツソヨ(잘 먹었어요)」と言うと、感謝の気持ちを丁寧に伝えながらも、形式にとらわれない自然な会話ができます。一方、よりフォーマルな状況では「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」を使うことで、敬意を込めた感謝の表現が可能です。

このように、相手や状況に応じて「ヨ(요)」と「スムニダ(습니다)」を使い分けることで、適切な敬語表現ができるようになります。

親近感を出すために「マシッケ~(맛있게 ~)」

「マシッケ~(맛있게 ~)」というフレーズは、食事の際に親近感を示すために使われる表現で、「おいしく」という意味を持っています。

具体的な例としては、「マシッケモゴッスムニダ(맛있게 먹었습니다)」と「マシッケモゴッソヨ(맛있게 먹었어요)」の2つがあります。どちらも直訳すると「おいしく食べました」という意味ですが、使われるシーンやニュアンスが異なります。

「マシッケモゴッスムニダ(맛있게 먹었습니다)」

「スムニダ(습니다)」という語尾を使った非常に丁寧な表現で、公式な場面やビジネスの場でよく用いられます。相手に対して高い敬意を示すときに適しています。

「マシッケモゴッソヨ(맛있게 먹었어요)」

「ッソヨ(었어요)」という語尾を使った日常会話向けの丁寧な表現で、友人や家族、親しい人との会話でよく使われます。相手に対する親しみやすさと丁寧さを同時に伝えることができます。

この2つの表現の違いは、親しみの度合いにあります。「マシッケモゴッソヨ(맛있게 먹었어요)」はより親しみを感じさせる表現であり、日常生活で頻繁に使われます。特に、親しい人との会話ではこちらのフレーズが自然です。

韓国語の「ごちそうさまでした」の語源とは?

韓国では、感謝の気持ちが食べ物そのものよりも、料理を作ってくれた人や提供してくれた人に向けられます。「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」や「チャルモゴツソヨ(잘 먹었어요)」は、そのような感謝の意を表すために使われる言葉です。

これらの表現は、食事が終わった後に使うことで、料理やサービスに対する感謝の気持ちを伝えます。食事の前には特に決まった挨拶は行われないことが一般的です。

「ごちそうさま」は、日本語で「御馳走様」と記載。「馳走」という言葉には、「走る」または「走らせる」という意味が含まれています。

この言葉の背景には、かつての食材調達や料理の過程が反映されています。以前は、山や海、川から食材を集め、さまざまな場所で調理を行う必要がありました。食材を求めて駆け回りながら準備をする様子が「馳走」という言葉に表現されています。

当時は現代のような効率的な輸送手段や電子レンジなどが存在せず、おもてなしには非常に多くの時間と手間がかかっていました。

そのため、おもてなしを受けた人々は、その尽力と努力を理解し感謝の気持ちを込めて「御馳走様でした」と言っていました。この表現は、昔の料理に対する労力や心遣いを尊重する意味が込められています。

また、韓国の文化では、食事を通じて感謝や交流が行われます。食事を共にすることが社会的なつながりや関係の強化を意味し、そのため食事を作ったり提供してくれた人に対する感謝が重要視されています。

2「いただきます」は「チャル モッケッスムニダ(잘 먹겠습니다)」


直訳すると「よくいただきます」、これが正式な挨拶表現です。
「チャル(잘)」が「よく」、そして「食べる」という意味の単語「モクタ(먹다)」が活用します。語尾の「タ(다)」を取って、「ケッ(겠)」が目上の人に対する意志・謙譲、「スムニダ(습니다)」が丁寧の意味、日本語の「です・ます」に当たります。

日常のくだけた丁寧形は「チャルモグルケヨ(잘 먹을게요)」

「チャルモゴルケヨ(잘 먹을게요)」は「よく食べますね」という意味です。食事を始める前に使います。「チャル(잘)」は「よく」を示し、「ルケヨ(을게요)」は話し手の意志を示す語尾です。食事を楽しむ意志や期待を伝える際に用います。

よく似た表現に「チャルモゴッソヨ(잘 먹었어요)」がありますが、「チャルモゴッソヨ(잘 먹었어요)」は、「よく食べました」という意味です。食事を終えた後に使います。このフレーズは、友人や家族など親しい関係の人とのカジュアルな会話に適しています。「チャル(잘)」は「よく」を意味し、「ッソヨ(었어요)」は過去形の丁寧な語尾です。

韓国語には、2種類の丁寧形がある


「~ニダ(니다)」は、非常にフォーマルな表現です。公式な場やビジネスシーンで使われ、話し手が高い敬意を示す場面で使用されます。例としては、「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」があり、これは「よく食べました」という意味です。

「~ヨ(요)」は、日常的な会話でよく使用される表現です。よりカジュアルで、友人や家族とのコミュニケーションに適しています。例えば、「チャルモゴッソヨ(잘 먹었어요)」は「よく食べました」という意味です。

この違いを理解することで、韓国語の会話において適切な敬語を使い分けることができ、より自然で礼儀正しいコミュニケーションがスムーズになります。

韓国語の丁寧形の詳細についてはこちらを参照してください。
関連記事 : 韓国語の2つタイプの丁寧形について

『パンマル(タメ口)』は「チャルモグルケ(잘 먹을게)」

丁寧の「ヨ(요)」を取った形です。友達や目下に使います。直訳すると「よく食べるね」となります。

韓国語で「パンマル(반말)」は、カジュアルな言い回しで、友人や目下の人との会話に用いられます。日本語で言う「タメ口」に相当し、敬語や丁寧語を使わずに話すスタイルです。

友人や親しい人との会話では、パンマルがしばしば使われます。例えば、食事に誘ったり、一緒に食事をする際に「チャルモグルケ(잘 먹을게)」と言うことで、近しい距離感を作り出せます。

年下や部下など目下の人にも使われることがありますが、相手との関係や状況に応じて使い分けが必要です。

ご飯を提供する側は

「マシッケトゥセヨ(맛있게 드세요)」

「おいしく召し上がってください」という意味です。「マシッケ(맛있게)」は「おいしく」を表し、「トゥセヨ(드세요)」は「召し上がってください」の丁寧な言い方です。食事を提供する際、相手に対して美味しく食べてもらいたいという気持ちを伝える時に使います。

「マーニトゥセヨ(많이 드세요)」

「たくさん召し上がってください」という意味です。「マーニ(많이)」は「たくさん」を意味し、「トゥセヨ(드세요)」は「召し上がってください」の丁寧な形です。食事を提供する際に、多く食べてもらいたいという気持ちを伝えるために使用します。

「マーニモゴ(많이 먹어)」

「たくさん食べて」という意味です。「マーニ(많이)」は「たくさん」を示し、「モゴ(먹어)」は「食べて」というカジュアルな命令形です。親しい友人やカジュアルな場面で使用される言い回しです。発音は「マニ」と「マーニ」の間くらいで、日本語の「たくさん」と同様に伸ばして強調することが多いです。

韓国で食事を提供する際のフレーズには、相手に対する配慮やもてなしの気持ちが表れています。「マシッケトゥセヨ(맛있게 드세요)」や「マーニトゥセヨ(많이 드세요)」は、食事を美味しく、またたくさん食べてもらいたいという意図を示す丁寧な表現です。

一方「マーニモゴ(많이 먹어)」は、よりカジュアルな状況で使われる表現です。韓国では、食事を通じた思いやりの気持ちが重要であって、たくさんの食事を提供したくさん食べてもらうことが大切にされています。

関連記事 : マシッケトゥセヨ(おいしく召し上がってください)は、命令ではありません。

3 発音の注意点

カタカナを日本語式に読んでも韓国人には通じません。発音のコツがあります。

「チャル」の「ル」は、「Ru」ではなく「L」です。

舌を上の歯の付け根につけます。その状態が「L」です。無理に「ル」と言わなくて大丈夫です。舌先を上歯の付け根につけて「ヴ―」というのが「L」の音です。この音ができるとかなりきれいな発音になります。

「スムニダ」の実際の発音は「スムミダ」

「ム」で口をつぐんでください。そしてすぐに「ミダ」と続けてください。口をつぐんで、すぐに「ニ」の音は発音しにくいです。韓国人も普通の会話の速度で話す時は「ニ」の音はほとんど出ていません。「ミダ」で大丈夫です。

「モッケッスムニダ」「モゴッスムニダ」は「ッス」

濃音化と言いますが、「ス」は喉を詰めた感じの発音で「ッス」のようになります。

4 韓国で「いただきます」や「ごちそうさまでした」と言う際の注意点

日本では、食事の前に「いただきます」、食事が終わった後には「ごちそうさまでした」という挨拶をする習慣があります。この挨拶は、食べ物そのものや、それを育んだ自然、命に対する感謝を表すものです。
一人で食事をする場合でも、手を合わせて感謝の意を示すのが一般的で、これは日本文化に深く根付いた習慣です。

一方韓国では、日本のように食事の前後に決まった挨拶をする習慣はあまり見られません。韓国では、食べ物そのものに感謝を示すことよりも、それを作ってくれた人や提供してくれた人に感謝を表すことが重視されます。

韓国でよく使われる表現として「チャルモッケスムニダ(잘 먹겠습니다)」があります。これは直訳すると「よくいただきます」という意味ですが、実際には「作ってくれてありがとう」といった感謝の気持ちを料理の作り手に向けて表現しています。また、食事が終わった後に使う「チャルモゴッスムニダ(잘 먹었습니다)」も同様に、料理を作ったり提供してくれた人への感謝を表す表現です。

このように日本と韓国では、食事に対する感謝の表現に違いがあり、日本では食べ物そのものに対する感謝が強調されるのに対し、韓国では食事を作ったり提供した人に対する感謝が重要視されます。

これらの文化的な違いを理解することで、両国の食事に対する価値観や習慣をより深く理解することができるでしょう。

礼儀が必要な場面では挨拶表現を使う

よその家へ行って食事をごちそうになる時などには使います。
正式な「挨拶言葉」は、元々フォーマルな場面、言い換えると人間関係に距離のある場合に使うものでした。

家族の間や友人同士では「いただきます」と言わない

自宅では、特にあいさつなしに食べ始めますし、食べ終わっても何も言いません。
母に「早く食べな」と言われて「うん」と言って食べ始めたり、「もうお腹いっぱい」と言って食べ終わったりします。

関連記事 : 近い関係の人に改まった挨拶はしない。

5 食べる時のマナーが違う

関連記事 : 日本と違う「韓国の食事のマナーや礼儀」

6 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。

音声で聞いて耳から覚えてしまいましょう。そうすれば韓国行っても使えますし、ドラマでも聞き取れるようになります。

他にも、挨拶表現、自己紹介の表現、韓国に旅行に行った時使える表現、ぜひ見ておいてください。そして、韓国へ行った時に使ってみてください。言葉が通じると楽しいですし、ドラマを見て聞き取れるとうれしいですよね。

関連記事:こんな時韓国語でなんて言うの? よく聞く韓国語の正しい意味は?

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。