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韓国語を効率よく覚える方法と勉強時の注意点を紹介

投稿日:2023年12月9日 | 最終更新日:2024年3月6日

韓国語は日本語にとても近い外国語で、日本人にとって勉強しやすい言葉です。
しかし、いくら勉強しやすいといってもやみくもに単語や文法を覚えるのでは効率が悪すぎます。
韓国語を効率よく学習することで、早く確実に上達し、マスターすることができます。
ここでは、韓国語がどんな言葉なのか、そして韓国語を効率よく学習する方法をご紹介します。

目次 ▼

1 韓国語の特徴

韓国語がどんな言葉か理解しましょう

文字について

韓国語の文字の名前が「ハングル」

日本は「ひらがな」「カタカナ」を使い、韓国は「ハングル」を使っています。
文字の名前が「ハングル」です。ですので「ハングル語」という言語はありません。「ハングル語」というのは、日本語のことを「ひらがな語」というのと同じです。
 ではなぜハングル語というのか
それは↓こちらをご参照ください。
ハングル語と韓国語の違い
  

ハングルは発音記号の組み合わせ

ハングルは、基本の母音が10個、基本の子音が14個です。これを組み合わせて文字にしています。
上に表があります。横が母音(あいうえお)で縦は子音(あかさたなはまやらわ)です。母音と子音を組み合わせて文字にしています。ローマ字も子音と母音の組み合わせです。例えばKとAでKA、これで「か」と読みますが、ハングルもローマ字と同じ「子音と母音の組み合わせ」です。
ハングルには、上の表には出ていない、母音を2つ以上組み合わせた「合成母音」や、「た」と「だ」のような関係の、少しだけ音が変わる「激音」「濃音」、子音だけの音「パッチム」もあります。ローマ字よりも組み合わせの幅がずっと広いです。

発音について

発声方法は日本語と同じ

外国語と言えば英語ですが、英語の発音、自信ありますか。日本では中学校と高校と、少なくとも6年は習いますが、英語の発音は難しいですよね。日本人がどう頑張って発音してもネイティブの発音になりません。ほとんど不可能です。日本人の発音かネイティブの発音か、聞いたらすぐわかりますよね。そのくらい違いますよね。
それは、発声方法、つまり声の出し方が根本的に違うからです。声の質が違うので、ネイティブの発音は聞き取りにくいですし、どんなにまねてもネイティブの発音になりません。
しかし、韓国語は発声方法が日本語と同じなので、日本語を話すように発音すれば韓国語の音になります。
これは韓国人にとっても同じです。K-POPアイドルたちの日本語も、発音は日本語ですよね。

日本語にない音も習得は比較的容易

韓国語には、子音だけの音など、日本語にない音があります。しかし、子音だけの音は日本人が日本語の中で使っている音が大部分です。普段無意識に区別している音を、意識して区別できるようになれば、子音だけの音はマスターできます。
また、日本語では「た」と「だ」のように、清音と濁音の区別をしますが、韓国語では清音と濁音の区別はなく、平音と激音と濃音という区別をします。発声する時の息の出し方で音を変えます。日本語にない音ですが、コツがあるので、これも練習すれば誰でもできるようになります。

文法について

語順は日本語と同じ

英語のように語順を入れ替える必要はありません。日本人が日本語を話す順番でひとつひとつ単語を置き換えれば韓国語になります。
細かい違いはありますが基本は同じです。
  

助詞の使い方も同じ

例外はありますが、助詞の「は」「が」「を」なども、日本語から韓国語にひとつひとつ置き換えれば韓国語の文になります。
例えば「私は買いたい本があった」と「私が買いたい本があった」、この「は」と「が」の役割の違いは、日本語を学ぶ外国人にとってとても理解が困難なものです。しかし韓国人には説明不要です。
助詞の「は」と「が」の違いを感覚で理解できるのは、世界の中で日本人と韓国人だけです。
韓国語の助詞の用法は、日本人の場合、学習をはじめる前に、ほぼ完璧に感覚で理解できています。

言葉(単語)について

言葉(単語)の70%は元々漢字語

日本語は、言葉の70%が漢字語と言われていますが、韓国語も同じです。
韓国でも1990年代までは新聞にも漢字がたくさん使われていました。しかし、その後すべてハングルで表記するようになり、学校でも漢字はほとんど習わなくなりましたが、語源は漢字語である言葉がたくさんあります。

ひとつの漢字に読み方はひとつ

例外はありますが、ひとつの漢字に読み方はひとつしかありません。ですので、読み方を覚えれば単語量が一気に増えます。発音も日本語と似ている物が多いです。漢字は元々中国から来ましたから、似ているのは当然と言えば当然です。
例えば、「会」が「회(フェ)」、「社」が「사(サ)」ですので、会社は회사(フェサ)、社会は사회(サフェ)、漢字を組み合わせて読み方を当てはめるだけです。
日本語と同じで同じ音の漢字が多いです。同じ音の漢字をまとめてみると覚えやすくなります。

専門用語の漢字語は意味も使い方も日本語とまったく同じ

漢字は中国から来ましたが、中国とは使い方や意味がかなり違うため、日本人が漢字を書いて中国人に見せてもなかなか理解してもらえないことが多いです。漢字で筆談ができそうでできません。中国が略字体を使っているという問題だけではありません。漢字の意味や使い方がかなり違います。
しかし、韓国語の漢字語は日本語と意味も使い方も同じものが多いので、漢字のわかる韓国人であれば漢字でかなり筆談ができます。ただ残念ながら最近の若い人たちはほとんど漢字がわからないので筆談は不可能です。
しかし、韓国でも大学教授レベルになると教養として漢字はわかります。ですので、日本語が少ししかできなくても日本の新聞や、自分の専門分野の専門書を見て理解ができます。漢字は韓国語で読みます。日本語の読み方は知りません。でも意味は同じなので全く問題ありません。新聞や専門書では難しい表現を使ったり、まわりくどい言い方をしませんから、日本語を少し習った程度でもちゃんと読んで理解ができます。
漢字語は『日韓共通語』です。
日常よく使う漢字語の中に意味や使い方の違うものがありますが、その数は少ないです。

日本語ができれば韓国語は70%マスターできている

言葉の基礎が同じですから、日本人は日本人というだけで、韓国語の70%はマスターできています。
発音も文法も単語も、既にかなりの部分が習得できた状態です。他の外国語を学ぶのとはスタートラインが違います。

2 韓国語の習得難易度

日本人にとってはとても学びやすい外国語です。他の外国語を学ぶよりはるかに早い時間でマスター可能です。

「ハングルを読んである程度理解ができるレベル」なら半年程度

「ハングルを読んである程度理解ができるレベル」であれば、週に2~3時間の独学を半年程度続けることで習得可能です。毎日勉強すれば3か月でも達成可能です。
しかし「読んで理解ができるレベル」と「話せるレベル」には大きな差があります。
あやふやにしか覚えていなくても読んで理解はできます。しかし単語や文法が100%きちんと頭に入っていなければ会話はできません。「話せるようになる」にはたくさんの練習が必要です。口から自然に言葉が出るようになるには時間がかかります。「読んで理解ができるレベル」の100倍以上の練習が必要です。

日常会話レベル達成は週に1回1時間のレッスンで2年~3年が目安

目安の期間は、週に1回1時間のレッスンと、宿題等を週に1時間自宅学習すると、
1年で「韓国旅行で役立つレベル」
2年で「まだまだ流暢ではないけどコミュニケーションが可能なレベル」
3年で「日常会話レベル」
人によって差があります。宿題をするかしないかでも差が出ますが、これが標準です。

どのくらい話せると「日常会話レベル」か、という基準が人によって違います。「まだまだ流暢ではないけどコミュニケーションが可能なレベル」を「日常会話レベル」と考えると2年で達成可能です。テキストで言うと『初級』から『初中級』修了レベルです。
テキストによって、内容の濃い『初級テキスト』と、内容の薄い『初級テキスト』があるためおおざっぱに示しますが『初中級』レベルまできちんと身についていればかなりの会話ができます。そこから『中級』レベルに入って会話練習を続けていけば、相当スムーズに会話ができるようになります。そこまでで3年が標準です。

韓国語を初歩からはじめて「1年で日常会話レベル」というのも、週に2回、3回と、レッスン回数を増やせば習得可能です。

3 韓国語を効率よく習得するための勉強法

「読む/書く/聞く/話す」4技能を総動員する、口も耳も使う

小さい子供なら耳で聞いてそれを全部覚えることができますが、大人はそうはいきません。子供の頭はスポンジですが、大人は頭が固まっています。日本人が小さい時に日本語を自然に覚えた時とは異なります。外国語の学習は、固まった頭に単語や文法を刷り込む作業です。これは大変な作業です。眺めるだけ、聞くだけでは頭に入りません。
「読む/書く/聞く/話す」4技能すべてを使うことで、やっと頭に入ります。入りやすくなります。面倒くさがらずに4技能すべてを使って、口も使って耳も使って、単語や文法を覚えましょう。

はじめに間違って覚えない

韓国語の発音には日本語にない音があります。はじめに間違って覚えると、あとで直すのが大変です。間違いを指摘され間違いだと気づいても、クセになっているとなかなか直りません。
変なクセがつかないように、ネイティブ講師にチェックしてもらって、正しい発音を身に付けましょう。

漢字語の言葉は漢字を一緒に覚える

韓国語の漢字は、ひとつの漢字に読み方はひとつですし、日本語と読み方の似ている場合が多く覚えやすいです。漢字の読み方は、基本の1千字を覚えれば中級レベルまで問題ありません。
と言って、漢字の読み方だけを覚えるのは大変です。普通の人はそんなに簡単に覚えられませんし、無理矢理覚えたものは忘れるのも早いです。
漢字の読み方だけを無理して覚えようとせず、単語が出てきた時に、漢字の言葉は漢字といっしょに覚えましょう。
例を挙げると、韓国語で「男」は「남자(ナムジャ)」と言いますが、単語を覚える時に「男 남자」だけを覚えるのではなく、「남자」は元が漢字語の「男子」です。「남」が「男」で「자」が「子」です。「男 남자(男子)」のように漢字も一緒に覚えていくと、漢字語がどんどん読めるようにになり単語量が一気に増えます。
「韓国語の漢字の読み方一覧」

文でおぼえる/フレーズで覚える

単語ももちろん大事ですが、覚える時は例文で覚えましょう。例文が会話の基礎です。例文の単語を入れ替えることで文を作ります。例文をたくさん覚えて、その単語を入れ替えながら言いたいことを言えるようにします。
これは英語を話す時も同じです。口からなんとか単語は出ても、うまく話すことができないのは、頭の中に文が入っていないからです。
会話をマスターするには、たくさんの文を覚えることが必要です。

音声付きの教材を使う

独学で学習する場合は音声が必要です。音声付きのものを選んでください。
耳から聞いて、例文を覚えていきましょう。
一回聞いて覚える人はいません。大切なのは繰り返し聞くことです。通勤や通学の時に、何度も聞きましょう。

自分の好きな歌やドラマを利用する

テキストの例文も大切ですが、テキストの文はおもしろい文ではありません。おもしろくない文ばかり聞いていると、勉強が楽しくなくなります。そこで挫折する人も多いです。
テキストで基礎を学習しながら、自分の好きな歌があれば歌をたくさん聞いて、そして覚えて歌ってください。好きなドラマがあればどんどん見てください。
ドラマは、はじめは日本語字幕で見て、次に韓国語字幕で見てください。その時に気になるところをノートに書いて覚えましょう。そして、次に字幕を消して見てください。気になったところが聞き取れるように繰り返し聞いてください。それを何度も繰り返せば聞き取れるところが増えていきます。歌でもドラマでも、自分が好きなもので学習するのが一番効果が高いです。モチベーションも上がりますから、テキストだけでなく、興味のあるものにチャレンジしてください。それが「聞く/話す」の基礎力になります。

実際に韓国語を話す機会を作る

韓国人の友達を作る

近くに韓国人がいる環境であれば、友達を作るのが一番ですが、実際にはなかなか難しいですよね。

交流会へ行く

東京では、日本人と韓国人の「交流会」もあちこちで開かれています。しかし、どの交流会でも韓国人1人に日本人5人くらいになります。そのため実際に韓国語を話す機会はそれほど多くありません。

韓国のお店で使ってみる

韓国のお店と言っても必ずしも韓国人がいるわけではありませんが、新大久保には韓国のお店がたくさんあって、韓国人がたくさんいます。しかし、新大久保にいる韓国人は日本語が話せる人が多く、店員さんと話す機会があっても日本語での会話になってしまいます。
また新大久保のお店でも店員さんは外国人が多く、新大久保で韓国のお店巡りをしても、実際に韓国語を話してみるチャンスはあまりありません。
少しだけでも話しかけてみたかったら、韓国バーへ行って、バーテンダーのお兄さんに韓国語で話しかけてみるのが一番確実かと思います。

スクールに通う

一番確実にマスターできる方法です。ネイティブ講師に発音の基礎から習いましょう。
語学の学習は登山と同じです。一歩一歩自分の力で上がるしかありません。ケーブルカーはありません。
でも、ガイドがいれば、道に迷うことなく登ることができます。悩む時には相談相手になってくれます。励ましてくれます。
ガイドとともに山に登るように、ネイティブ講師の手助けを受けながら、語学を学習するのが確実なほうほうです。

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4 韓国語を習得するために押さえておきたいポイント

毎日続ける、習慣化する

語学の学習はフィットネスと同じです。フィットネスは一度にたくさんやってもさほど効果はありません。毎日少しずつを続けることが大切です。1年続け、2年続けて「筋肉ついたな」「体変わったな」やっと実感できます。
大切なことは、少しずつを継続して続けることです。気が向いた時にやるだけでは効果が出ませんし、いつの間にか諦めてしまいます。
そうならないためにも、習慣化して継続していきましょう。
ついつい怠けがちなタイプの人は、教室に通うのが一番です。

モチベーションを保つ

「好きこそものの上手なれ」
教室の勉強やテキストとは別に、自分の好きなこと、好きな物に接しましょう。
K-POPを聴くのもいいですし、韓国ドラマを見るのもいいです。
新大久保の韓国ショップ巡りもいいです。
好きな韓国に接しながら、興味、好奇心を持ち続けましょう。

小さな成功体験を積む

ひと言でも話せるようになったら嬉しいですし、韓国人に少しでも言葉が通じると達成感がありますよね。
小さな喜び、達成感をモチベーションにしていきましょう。
近くに韓国人がいない人は、ネイティブの先生に習うのが手っ取り早いですね。
毎日ほめてもらいましょう。ほめてくれる先生に習いましょう。

覚えたことを忘れても自分を責めない、すぐにできるようにならなくても焦らない

人は忘れます。忘れて当たり前です。忘れた時に自分を責めないようにしましょう。
「100回忘れて100回覚え直せばいくらなんでも頭に入るだろう」くらいに気楽に考えてください。覚えるというのは繰り返し繰り返し頭に刷り込むことです。大切なのは「忘れたら覚え直す」というマメな作業です。
覚えたことを忘れても、すぐ忘れる自分を責めずに、そこであきらめずに覚え直しましょう。忘れた時にマメに覚え直す作業ができるかどうかがマスターできる人とできない人の差です。
そのためにもノート作りは大切です。いつもノートを手元に置いて、いつでも開けるようにしておきましょう。

5 韓国語の習得にあたり避けたほうがよいこと

ハングルにカタカナのルビを振る

ハングルにカタカナのルビを振ってしまうと、カタカナを読んでしまい、ハングルで読むことをしなくなります。日本語にない音を正しく読めるようになりません。はじめは時間がかかるかもしれませんが、ハングルはハングルで読むようにしましょう。

単語を根性で覚える

単語を覚えることは大切ですが、力づくで無理やり覚えたことは、忘れるのも早いです。
覚えるというのは、繰り返し繰り返し練習しながら頭に刷り込むことです。
大切なのは「たくさん接する」ことです。気負って覚えるのは逆効果になります。

6 まとめ

語学の学習は「山登り」に例えられます。山の下から頂上を目指して一歩一歩登っていきます。
韓国語以外の外国語を学ぶ時は、山の一番下からのスタートになります。まったくゼロからのスタートですが、韓国語の場合は途中の7合目からの出発です。日本語と韓国語は基礎の部分が同じなので、だいぶ上のほうからのスタートです。しかし、いくら7合目からでも、自分の足で登らなければならないことは変わりません。道に迷わず、登りやすい方法で頂上を目指しましょう。
疲れたら休んでください。ドラマを見たり、歌を聴いたり、一息ついて、また登り始めてください。
山登りは、森の中を進むため、自分がどれだけ登ったのか、自分が今どこにいるのかとてもわかりにくいですが、ある程度登って振り返ると、自分の登ってきた道が見えます。どれだけ登ったかわかります。
ゆっくりでいいです。韓国語マスターの山を、時間をかけて登りましょう。

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。