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韓国語の母音とは?初心者向けに基本母音や二重母音/合成母音の覚え方・発音の練習法について徹底解説!

投稿日:2025年9月10日 | 最終更新日:2025年9月10日

韓国語をこれから学びたい方にとって、「母音」の理解は大事な第一歩です。日本語と似ている発音もありますが、韓国語には日本語にはない独特な母音も多く、最初は少し難しく感じるかもしれません。でも、基本を押さえ押さえると、ぐんと読み書きや発音が楽になります。

 

この記事では、韓国語の母音について、初心者にもわかりやすく基本母音・二重母音/合成母音・発音練習法などを解説していきます。これから韓国語を楽しく学んでいくための土台づくりに、ぜひお役立てください。

目次 ▼

1 そもそも韓国語の母音とは?子音との違いを解説!

韓国語の文字「ハングル」は、子音と母音を組み合わせて1つの文字を作るのが特徴です。たとえば「가」は、子音「ㄱ」と母音「ㅏ」が合わさった文字になります。このように、韓国語では子音と母音のペアが基本単位となっていて、それぞれが欠かせない役割を担っています。

 

母音とはどんな音なのかというと、息の流れを妨げることなく、口の形や舌の位置で作られる音のことです。反対に、子音は唇や舌などで息の流れを一部止めたり狭めたりして作る音です。日本語の「あ・い・う・え・お」もすべて母音にあたり、韓国語にも似たような音がありますが、発音の仕方や口の使い方には違いがあります。

 

韓国語の母音には、基本母音と呼ばれる10個と、それらを組み合わせた二重母音があり、どちらも発音やリスニングの基礎になります。日本語にはない口の動きが必要な母音もあるため、音の違いをしっかり認識して練習することが大切です。

2 まずは韓国語の基本母音10個をマスターしよう!

韓国語の母音には「基本母音」と「二重母音」がありますが、まず最初に覚えておきたいのが基本母音10個です。これらはすべて一文字で独立して発音できる単純な母音で、ハングルの読み書きや単語の構成において非常に重要なパーツとなります。

 

形と音のパターンをしっかりつかんでおけば、基本母音は確実に身につけられるのです。ここからは、基本母音10個の内容や覚え方、発音のポイントについて丁寧に解説していきますので、マスターしていきましょう。

基本母音の10個とは

韓国語の基本母音は、次の10個です。

 

・ㅏ(a)
・ㅑ(ya)
・ㅓ(eo)
・ㅕ(yeo)
・ㅗ(o)
・ㅛ(yo)
・ㅜ(u)
・ㅠ(yu)
・ㅡ(eu)
・ㅣ(i)

 

これらはハングルを構成する基本中の基本で、どの単語を読むにも発音するにも必ず登場するパーツです。日本語の「あ・い・う・え・お」と似た音もありますが、それぞれ独自の口の形や舌の位置が必要なため、最初はしっかり意識して練習することが大切です。

 

たとえば「ㅏ」は日本語の「ア」とほぼ同じ発音ですが、「ㅓ」は「ア」と「オ」の中間のような曖昧な音で、日本語にない響きになります。「ㅡ」は口を横に引きながら出す平たい音、「ㅗ」や「ㅜ」は唇を丸めて出す音です。このように、それぞれの母音には明確な発音の特徴があるため、音と形をセットで覚えるとより効果的です。
 
音声はこちら : 韓国語簡単マスター「ハングルの基本母音」

母音を覚えるコツ

韓国語の母音は、形や音の似ているものが多いため、パターンをつかんで覚えるのがポイントです。まずおすすめしたいのは「セットで覚える」方法です。たとえば「ㅏ」と「ㅑ」、「ㅓ」と「ㅕ」などは、棒の数が違うだけで発音も似ていますから、ペアで覚えるのが効果的です。

 

次に視覚的に覚えるコツとして、「母音の棒の位置に注目する」という方法があります。右側に線があるのは「ㅏ・ㅑ」、左側にあるのは「ㅓ・ㅕ」、上にあるのは「ㅗ・ㅛ」、下にあるのは「ㅜ・ㅠ」、横にまっすぐなのは「ㅡ」と「ㅣ」です。

 

また、手を動かして何度も書くことで、目と体の両方で覚えられます。書きながら発音してみると、視覚・聴覚・運動感覚を同時に使えるため、より記憶に定着しやすくなります。ノートで練習したり、書き取りプリントを活用するのもおすすめです。

 

さらに、フラッシュカードやアプリを使って、クイズ形式で母音を覚えるのも楽しくて効果的です。とくにスマホアプリなら、通勤・通学のスキマ時間に気軽に学べます。音声付きの教材を使うと、発音も一緒に確認できて一石二鳥です。

母音の発音のコツ

韓国語の母音を正しく発音するには、「口の形」「舌の位置」「息の流れ」の3つを意識することが大切です。日本語に近い音もありますが、微妙な違いがあるので、まずは1つひとつ丁寧に発音練習していきましょう。

 

ハングルは、子音と母音を組み合わせることで形が作られる文字です。たとえば「ㄱ」と「ㅏ」を組み合わせると「가」、「ㅎ」と「ㅜ」を組み合わせると「후」となります。そして、その下に子音を置いて「パッチム」として使う場合もあります。

 

たとえば「ㅏ」は日本語の「ア」に近く、口を縦に大きく開けてまっすぐ発音します。「ㅑ」は「ア」に「ヤ行」の音が加わったようなイメージで、やや軽く柔らかく発音すると自然です。一方で「ㅓ」は日本語にない音で、「ア」と「オ」の中間のような響きになります。舌を少し奥に引いて、口をやや横に広げて発音すると韓国語らしい音に近づくのです。

 

「ㅗ」と「ㅛ」は唇をしっかり丸めて前に突き出すようにして発音します。特に「ㅛ」は「ヨ」の音で、唇をすぼめながらやや短めに発音すると良いです。「ㅜ」と「ㅠ」も同様に唇を丸めますが、舌をやや下げて喉の奥から音を出すような感覚になります。
 

「ㅡ」は難しい母音のひとつで、唇は横に引き、口をあまり開けずに平たく発音します。「ㅣ」は口を縦に狭く開けて、軽く「イ」と発音しますが、日本語の「い」よりもやや口を小さく開けると自然です。

 

発音の練習には、鏡の前で自分の口の形を確認しながら行うのがおすすめです。また、ネイティブの発音を聞いて真似することで、音の感覚を体にしみ込ませることができます。難しい音は無理に一度で完璧を目指さず、根気よく「耳」と「口」を使った練習を積み重ねていきましょう。

3 次は韓国語の二重母音を覚えよう!

韓国語の母音は基本母音だけでなく、「二重母音」と呼ばれる母音の組み合わせもあります。二重母音は、2つの基本母音が合わさってできる複雑な音で、韓国語らしい発音の幅を広げる大切な要素です。

 

ここからは、二重母音の特徴や代表的な音、発音のポイント、さらに特に混同しやすい「에」と「애」の違いについてわかりやすく解説します。

二重母音とは

韓国語の二重母音は、基本母音が2つ組み合わさってできる複雑な母音のことを指します。

日本語では合成母音、または複合母音と呼ぶことがほとんどで、テキストなどを開いても二重母音の事は大抵そのように説明されています。
 
二重母音は全部で11種類あり、音の響きが豊かで、より自然な韓国語らしい発音を作り出すのです。

 

イェ イェ ウェ ウェ ウィ ウォ ウェ ウイ

 
一見パッチムと似ているように思えますが、二重母音は独立した母音の一つとして扱われます。そのため「ㅏ」「ㅠ」「ㅗ」などの基本母音と同じように、子音と組み合わせて文字を構成していきます。
 
二重母音は、単純に2つの音を続けるのではなく、まるで一つの音のように自然につなげることがポイントです。日本語には似た音が少ないため、初めは難しく感じるかもしれませんが、慣れるととても便利で表現の幅が広がります。

 

また、二重母音にはアクセントや抑揚があるため、発音練習でしっかり区別できるようにすることが大切です。特に単語の意味が母音の違いで変わることも多いため、聞き分けと発音の正確さはコミュニケーションにおいて重要です。

 

基本母音をしっかり覚えたあと、二重母音に挑戦することで韓国語の発音はぐっと自然になり、会話力アップにもつながります。焦らず少しずつ練習していきましょう。

音声はこちら : 韓国語を簡単マスター「ハングルの合成母音/複合母音」

二重母音の에と애の区別

韓国語の二重母音の中でも、とくに初心者が混乱しやすいのが「에(e)」と「애(ae)」の違いです。

 
この2つについては、現代韓国語では区別するようなことはありません。元々は区別して発音するようになっていましたが、現代では同じ発音の仕方をするように区別がなくなっています。

 

意味の違いについては例を挙げるとわかりやすいです。「애」は「子ども」を意味する単語や、「愛(사랑)」のように感情を表す言葉に使われることが多いです。「에」は場所や時間を表す助詞として使われることが多く、「学校に(학교에)」や「3時に(3시에)」のように使われます。

4 韓国語の母音発音をマスターするために!おすすめ練習方法とは?

韓国語の母音は、正確に発音できるようになると、リスニングや会話の理解力が格段にアップします。しかし、母音の微妙な音の違いを聞き分けたり、口の形を意識して発音するのは、初心者にとってなかなか難しいものです。

 

そこで、効果的な練習を積むことで、効率的に発音をマスターするのに近づけます。 ここからは、そんな韓国語母音の発音を効率よくマスターできる練習法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

自分の発音を録音する

韓国語の母音の発音を上達させるために効果的な練習法が「自分の声を録音する」ことです。自分が話している音を客観的に聞くことで、どこが正しく発音できているか、どこが違うかがはっきりわかります。初心者は自分の発音に気づきにくいことが多いので、録音は上達の近道になるのです。

 

スマホやパソコンの録音機能を使えば、いつでも簡単に録音できます。まずは基本母音や二重母音の単語やフレーズを声に出して読み、その音声を録音しましょう。そのあと、ネイティブの発音と比べてみてください。違う部分があれば、何度も聞き返して口の形や舌の位置を意識しながら繰り返し練習しましょう。

 

録音を繰り返すうちに、自分の発音のクセや苦手な音が見えてきますから、そこを重点的に練習すると、発音が良くなります。また、自分の声を聞くことで自信もつき、話すモチベーションが上がるのも嬉しいポイントです。

「調音器官」を意識した練習をする

韓国語の母音を上手に発音するためには、「調音器官」の動きを意識することが大切です。調音器官とは、口の中の舌の位置や唇の形、口の開き方など、発音に関わる体の部分のことを指します。これらを理解してコントロールできるようになると、正確で自然な韓国語の母音発音に近づけるのです。

 

たとえば、韓国語の母音「ㅏ」は口を大きく開けて、舌を下げて発音します。一方、「ㅗ」や「ㅜ」は唇を丸めて前に突き出すようにします。こうした口の形の違いを意識しながら練習することで、単に音をまねるだけでなく、体の動きから正しい発音を身につけられるでしょう。

 

鏡の前で口の形を確認しながら発音練習をすると、自分の動きを客観的にチェックできておすすめです。また、ネイティブの発音動画を見て、口の動きをまねるのも効果的です。自分の舌の位置や唇の形がどう違うのかを意識しながら練習することで、発音がどんどん上達します。

韓国ドラマ・K-POPを活用する

韓国語の母音の発音を自然に身につけるためには、韓国ドラマやK-POPを活用するのがおすすめです。ドラマや音楽は、ネイティブの生きた発音やイントネーションにたくさん触れられるので、教科書だけでは感じにくい自然なリズムや音の流れがわかります。

 

ドラマを見るときは、まず字幕なしで音だけに集中して聞いてみましょう。母音の発音や声の伸ばし方、口の動きがどう違うのかを意識するのがポイントです。わからないところは字幕を見て確認しながら、何度も聞き返すとリスニング力もアップします。

 

K-POPは歌詞がリズミカルで繰り返し聴きやすいので、耳に韓国語の音を慣らすのにぴったりです。お気に入りの曲を選んで歌詞を見ながら一緒に歌ってみると、発音や母音の伸ばし方が自然と身につきますし、歌詞の意味も理解できれば言葉のニュアンスもつかみやすくなるでしょう。

シャドーイングを行う

シャドーイングとは、ネイティブの音声を聞きながら、少し遅れて同じように声に出して真似する練習方法です。韓国語の母音発音をマスターするのに、とっても効果的な練習法なんです。耳で聞いた音を即座に口に出すことで、自然なリズムやイントネーション、発音のコツを体で覚えられます。

 

まずは短いフレーズや単語から始めて、ゆっくり正確に真似するのがポイント。最初はうまくできなくても大丈夫です。何度も繰り返すうちに、韓国語の母音や音の流れがスムーズに口から出せるようになります。

 

また、シャドーイングはただ真似るだけじゃなく、口の形や舌の動きも意識すると効果倍増です。ネイティブの発音をまねて口の動きを確認しながら練習することで、自然な発音が身につきます。さらに、自分の発音と音声を録音して聞き比べると、細かい改善点も見つかって上達が早くなるでしょう。

5 韓国語を学ぶならハングルちゃん

韓国語の母音は、基本母音と二重母音の2種類があり、それぞれ特徴的な発音のコツがあることがわかりました。まずは基本母音10個をしっかり覚えて、口の形や舌の動きを意識しながら練習することが大切です。

 

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詳しくは韓国語教室ハングルちゃんの公式サイトをご覧ください。
 
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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。