【音声付き】韓国語で「行ってきます、行ってらっしゃい」「ただいま、お帰り」徹底解説!
韓国語で「行って来ます」「いってらっしゃい」「ただいま」「お帰りなさい」という日常の挨拶表現をご紹介します。実際には決まった表現以外にも様々な言い方をしています。日本でも「行って来るね」とか「気をつけて行っといで」とかいろいろな言い方をしていますよね。
それは日本と同じです。しかし、日本とは違って、韓国では家族の間で改まった挨拶言葉を使いません。文化の違いが挨拶言葉にも表れています。
また、発音のコツも伝授しますので、ネイティブっぽくきれいな発音で話せるようにコツをつかんで、韓国へ行った時に使ってください。
目次 ▼
- ○ 1 ふたつの「行って来ます」
- ・ひとつは「タニョオゲッスムニダ(다녀오겠습니다)」
- ・もうひとつは「カッタオゲッスムニダ(갔다오겠습니다)」
- ・「スムニダ」の発音は「スムミダ」
- ・日常のくだけた丁寧形は「タニョオルケヨ(다녀올게요)」「カッタオルケヨ(갔다올게요)」
- ・『パンマル(タメ口)』は「タニョオルケ(다녀올게)」「カッタオルケ(갔다올게)」
- ・「ちょっと出かけて来ます」「チャンカンナガッタオルケヨ(잠깐 나갔다 올게요)」
- ・「オルケヨ」の「ル」は「L(エル)」音
- ・「オルケヨ」の「ケ」は「ッケ」のように発音する
- ○ 2 ふたつの「行ってらっしゃい」
- ・ひとつは「タニョオセヨ(다녀오세요)」
- ・もうひとつは「カッタオセヨ(갔다오세요)」
- ・日常のくだけた丁寧形は「タニョワヨ(다녀와요)」「カッタワヨ(갔다와요)」
- ・『パンマル(タメ口)』は「タニョワ(다녀와)」「カッタワ(갔다와)」
- ○ 3 ふたつの「ただいま」
- ・ひとつは「タニョワッスムニダ(다녀왔습니다)」
- ・もうひとつは「カッタワッスムニダ(갔다왔습니다)」
- ・日常のくだけた丁寧形は「タニョワッソヨ(다녀왔어요)」「カッタワッソヨ(갔다왔어요)」
- ・『パンマル(タメ口)』は「タニョワッソ(다녀왔어)」「カッタワッソ(갔다왔어)」
- ○ 4 「お帰りなさい」
- ・うちに帰って来た人には「タニョワッソ?(다녀왔어?)」
- ・「カッタワッソ?(갔다왔어?)」
- ・「ワッソ?(왔어?)」
- ○ 5 近い関係の人に決まった挨拶表現はあまり使わない
- ○ 6 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
- ○ ※ 韓国語を楽しく学んでみませんか?
1 ふたつの「行って来ます」
ひとつは「タニョオゲッスムニダ(다녀오겠습니다)」
お母さん、学校 行って参ります
「タニョオゲッスムニダ(다녀오겠습니다)」
直訳すると「通って参ります」となります。これが『正式』な挨拶表現です。動詞の「タニダ(다니다)」は「通う」と意味ですが、「タニョオゲッスムニダ」の時には「通う」の意味は薄れます。訳は「行って参ります」となります。「ゲッ(겠)」は『婉曲・丁寧・意志』の意味です。
もうひとつは「カッタオゲッスムニダ(갔다오겠습니다)」
「タニョオゲッスムニダ(다녀오겠습니다)」よりややくだけた感じです。「カッタオダ(갔다오다)」が「行って来る」なので「行って参ります」になります。
毎日通う学校や会社へ行く時は「タニョオゲッスムニダ」と言うことが多いですが、必ずしも使い分けているわけではありません。
「スムニダ」の発音は「スムミダ」
「スムニダ」のほうがネイティブ発音に近いです。
「ム」で口をつぐんでください。そしてすぐに「ミダ」と続けてください。口をつぐんで「ニダ」と発音するのはちょっと大変です。韓国人も、普通の会話の速度で話す時には「ニ」の音がはっきり出ていません。ですので「スムミダ」で大丈夫です。そのほうがネイティブっぽくなります。
日常のくだけた丁寧形は「タニョオルケヨ(다녀올게요)」「カッタオルケヨ(갔다올게요)」
行って来ますね〔画像出典 : TV조선チャンネル〕
「タニョオルケヨ(다녀올게요)」
「ケヨ(게요)」は意志を表す語尾です。日本語にすると「行って来ますね」くらいの感じです。挨拶表現ではありませんが、一般的に使う表現です。
「カッタオルケヨ(갔다올게요)」
日常よく使う表現です。「行って来ます」には、正式な表現以外にいろいろな形がありますが、「カッタオルケヨ(갔다올게요)」はよく使われる表現なので、フレーズで覚えてしまいましょう。
韓国語の丁寧形には「~ニダ」で終わるフォーマルな丁寧形と、「~ヨ」で終わる日常会話の丁寧形があります。それぞれ「ニダ体」「ヨ体」と言います。日本では「ハムニダ体」「へヨ体」と言うこともあります。
韓国語の丁寧形の詳細についてはこちらを参照してください。
関連記事 : 韓国語の2つのタイプの丁寧形について
『パンマル(タメ口)』は「タニョオルケ(다녀올게)」「カッタオルケ(갔다올게)」
「タニョオルケ(다녀올게)」
「ヨ」が日本語の「です・ます」に当たります。「ヨ」を取って『パンマル(タメ口)』です。
「カッタオルケ(갔다올게)」
「ちょっと出かけて来ます」「チャンカンナガッタオルケヨ(잠깐 나갔다 올게요)」
ちょっと出かけるような時は、
「ナガッタオルケヨ(나갔다 올게요)」意味は「出かけて来ます」、
「ナガッタオルケ(나갔다 올게)」意味は「出かけて来るね」と言います。
「ナガダ(나가다)」が「出る/出かける」の意味です。
普通は「少し」「チョム(좀)」や「ちょっとの間」「チャンカン(잠깐)」をつけて言うことが多いです。
「チャンカンナガッタオルケヨ(잠깐 나갔다 올게요)」
「オルケヨ」の「ル」は「L(エル)」音
舌を上の歯の付け根にしっかりつけてください。つけるだけです。「ル」と発音しません。「オルケ」も同様です。
「オルケヨ」の「ケ」は「ッケ」のように発音する
濃音化と言います。「ケ(게)」の発音は「ッケ(께)」になります。喉を詰めた感じの発音です。「オルケ」も同様です。
2 ふたつの「行ってらっしゃい」
ひとつは「タニョオセヨ(다녀오세요)」
直訳すると「行って来てください」
「行って来る」という「タニョオダ(다녀오다)」から語尾の「ダ(다)」を取って、「~てください」という意味の「セヨ(세요)」をつけた形です。
もうひとつは「カッタオセヨ(갔다오세요)」
「タニョオセヨ(다녀오세요)」のほうがやや丁寧なニュアンスがありますが、同じような感じで使います。
日常のくだけた丁寧形は「タニョワヨ(다녀와요)」「カッタワヨ(갔다와요)」
「タニョワヨ(다녀와요)」
「カッタワヨ(갔다와요)」
「行って来てください」という意味です。
「セヨ(세요)」を取っても「~てください」の意味で使うことができます。
『パンマル(タメ口)』は「タニョワ(다녀와)」「カッタワ(갔다와)」
「タニョワ(다녀와)」
「カッタワ(갔다와)」
直訳すると「行って来て」です。
3 ふたつの「ただいま」
ひとつは「タニョワッスムニダ(다녀왔습니다)」
直訳すると「行って来ました」です。
もうひとつは「カッタワッスムニダ(갔다왔습니다)」
語尾の「スムニダ」はフォーマルな格式ある形です。会社や軍隊、そして初対面の時などに使います。
単語としては「タニョオダ(다녀오다)」「カッタオダ(갔다오다)」です。「オダ(오다)」の部分を活用しています。
日常のくだけた丁寧形は「タニョワッソヨ(다녀왔어요)」「カッタワッソヨ(갔다왔어요)」
「タニョワッソヨ(다녀왔어요)」
「カッタワッソヨ(갔다왔어요)」
「ヨ」は、日常会話の丁寧形です。
「タニョワッソヨ」より「カッタワッソヨ」のほうがややくだけた感じです。
『パンマル(タメ口)』は「タニョワッソ(다녀왔어)」「カッタワッソ(갔다왔어)」
「タニョワッソ(다녀왔어)」
「カッタワッソ(갔다왔어)」
もっと簡単に「ワッソ(왔어)」ということもあります。直訳すると「来た」ですが、「帰ったよ」くらいの感じです。
4 「お帰りなさい」
挨拶表現としての決まった形がありません。
うちに帰って来た人には「タニョワッソ?(다녀왔어?)」
意味は「行って来た?」です。よく使われている表現です。
「カッタワッソ?(갔다왔어?)」
こちらも意味は「行って来た?」です。よく使われている表現です。
「ワッソ?(왔어?)」
意味は「来た?/帰った?」です。うちに帰った人には「帰った?」と聞くことが多いですが、母なら「手足洗ってご飯食べな」とか、夫婦なら「遅かったね」とか、すぐに会話になります。日本でも「お帰りなさい」は実際そんなに使わないで、すぐに会話をしていませんか。それと同じです。
5 近い関係の人に決まった挨拶表現はあまり使わない
日本でも、近い人には「行って来ます」「行ってらっしゃい」「ただいま」よりも、「行って来るね」とか「気を付けて行っておいで」とか「今帰った」とか、実際にはいろいろな表現を使っていますよね。
韓国でも同様です。決まった表現はありますが、近い関係であれば、正式な「挨拶表現」をそのままの形で使っているケースはむしろ少ないです。
6 使えそうな表現はフレーズで覚えてしまいましょう。
音声で聞いて耳から覚えてしまうのが効果的です。そうすれば韓国行っても使えますし、ドラマでも聞き取れるようになります。
他にも、挨拶表現、自己紹介の表現、韓国に旅行に行った時使える表現を、ぜひ見ておいてください。そして、例文を丸々覚えて、韓国へ行った時に使ってみてください。言葉が通じると楽しいですし、ドラマを見て聞き取れるとうれしいですよね。
関連記事:こんな時韓国語でなんて言うの? よく聞く韓国語の正しい意味は?
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監修者
<出身大学>
新丘大学家庭教育学部
<略歴>
ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。
内田 昌弘 (うちだ まさひろ)
韓国語教室ハングルちゃん代表
<資格>
通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)
<出身大学>
京都大学農学部卒業
<略歴>
東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。