韓国では塾や予備校などにかかる費用を私教育費と言います。

目次
- ○ 学校教育以外の教育を私教育と言います。
- ・いい大学に行くには、子供の頃から塾に通わなければ不可能です。
- ・「学院」は雑居ビルに入っていることが多いです。
- ○ 韓国は、私教育費がとても高いです。
- ・ソウル市内なら、塾は、一教科当たり50万ウォンが相場です。
- ○ 韓国教育庁のデータでは、一人当たり、毎日1時間、塾などに通っている計算になります。
- ・全国平均では、80%弱が、塾や予備校に通っています。
- ・1人当たりの月平均の私教育費は52万4千ウォンです。
- ・実際には、裕福な家庭とそうでない家庭、ソウルと地方で、私教育に対する意識は大きく違います。
学校教育以外の教育を私教育と言います。
韓国では「公教育」の「小学校、中学校、高校、大学」を『学校』と言い、それ以外の私設の教育機関は、すべて『学院』と言います。
塾も予備校も、ピアノ教室も、語学学校も、車の教習所も、すべて学院です。
いい大学に行くには、子供の頃から塾に通わなければ不可能です。
すべては大学入試のための競争です。
「学院」は雑居ビルに入っていることが多いです。
韓国は、私教育費がとても高いです。
ソウル市内なら、塾は、一教科当たり50万ウォンが相場です。
コロナの前、韓国に一時帰国した時に、昔の友人と話をしていたら、「小学校4年生の息子を塾に通わせていて、毎日、夜10時に家に帰ってくる」とか、「日曜日も塾に行っている」とか、そんな話が当たり前に出てきました。私がちょっとびっくりしたような表情をすると、逆に怪訝な顔をされました。
韓国では、びっくりすることはありません。当たり前で普通のことです。それでも、友人は、自分はあまり塾に通わせていないほうだと言います。全然通わせないわけにはいかないから英語と数学だけ行かせている、それでも、月に90万ウォンかかっている、と言っていました。
韓国教育庁のデータでは、一人当たり、毎日1時間、塾などに通っている計算になります。
全国平均では、80%弱が、塾や予備校に通っています。
小、中、高、すべての生徒のうち、78.3%が塾や予備校に通っています。
時間にすると、1週間に7.2時間を塾や予備校で過ごしています。1日に1時間ちょっとです。
1人当たりの月平均の私教育費は52万4千ウォンです。
為替レートは、100円が、だいたい1000ウォンなので、日本円にすると、月に5万2400円くらいです。
私教育をさせていない、塾に通っていない生徒も含めた平均は、41万ウォンです。
私教育は、2020年にコロナの影響で大きく下がりましたが、2021年に回復し、2022年には、過去最高となりました。