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韓国の暮らし(05)【赤ちゃん・子供】

韓国の子供(幼児)の育て方事情

投稿日:2019年12月26日 | 最終更新日:2023年10月25日

韓国の子供の育て方の中で、日本と少し違うところをご紹介します。「自分の子供が一番」なのは日本も韓国も同じですが、韓国のほうが、その気持ちが強いように思います。例えば、一緒に食事をする時、韓国では子供にいいもの、値段の高いものを食べさせます。たとえ親が安いものを食べても、子供にはいいものを食べさせます。

目次 ▼

1 子供の気を殺してはいけません。

日本では、公共の場で騒いでいる子供がいたら、まず親が注意をしますし、見知らぬ人が注意をすることがありますよね。でも、韓国では、親も注意しませんし周りの人が注意することもありません。もし、家族以外の人が自分の子供を注意したら、子供の「気を殺す」と言って、親が怒り出します。

「気を殺す」というのは、積極性を失わせ、いじけたようにする、そんなニュアンスです。

他人が自分の子供の教育に口出しするな、ということですが、
親たちが、こんな考え方なので、お店が「NO KIDS」 と子供連れを断るのも、よくわかります。

2 マンションでも子供たちは駆け回ったり飛び跳ねたりします。

マンションの上の階から下の階に響く音のトラブルが、大きな社会問題となっています。

上の階から下の階に響く音を韓国では「層間騒音(층간소음)」と言います。
騒音がひどい場合、直接文句を言う人も少なくないのですが、そこでけんかになることも少なくありません。そして、それが積もり積もって、殺人事件に発展することもあります。

層間騒音の原因は、70%以上が、子供が飛び跳ねることだそうです。

マンションの音トラブルの相談件数は、年間4万件を超えていますが、その72%は、子供の飛び跳ねです。
下の階のことは考えずに子供はぴょんぴょん飛び跳ねます。今の親たちは、子供が部屋で飛び跳ねても騒いでも、やめさせることはしません。子供のやりたい放題にさせています。

3 子供の入店を拒否する「ノーキッズゾーン(No Kids Zone)」が増えています。

あちこちに「キッズカフェ」がありますが、

一般のコーヒーショップなどは、ベビーカーや小さい子供お断りの店が増えています。

「ノーキッズゾーン(노키즈존、No Kids Zone)」とか「ノーキッズカフェ(노키즈카페、No Kids Cafe)」とか、あるいは「ノーキッズ食堂(노키즈식당、No Kids 食堂)」と言います。この言葉は、2014年ころから急速に使われ始めた言葉で、それまではなかった言葉です。

最近の親は、店で子供が騒いでも注意することはありません。

騒いでいる子供に対して、店員が親に注意すると、親は逆ギレします。店員に対し、不当な謝罪を求めることもあり、店としては、リスク回避のために子供連れを断るしかありません。

また、今までに、いくつかの裁判があったのですが、子供が、お湯を入れたコップを持った従業員にぶつかり、やけどをしたり、子供が不注意で、店内の物にぶつかりけがをした時、裁判では、店側の責任70%、親の責任30%くらいの判決が出ます。
こんなことで、高い賠償金を払わされたのでは店側は営業できないので、

リスク回避の意味で子供を断る食堂が続出しています。

すみません。小学生までの子供の入場を制限します。

そして、焼肉屋などで多いのですが、店の前に、具体的に「NO KIDS」などと書いていなくても、子供用のイスなどをなくすことで、「ここは子供お断りだな」とわかるようにしている所も多いようです。
また、スターバックスなど、「若い人たちの場所」というイメージが強いところへ、ベビーカーや、小さい子供を連れて行く韓国人は元々いません。カフェや食堂だけでなく、映画館でもノーキッズゾーン(No Kids Zone)のところが増えています。
子連れの人たちは、「これでは行き場がない」「差別だ」と言っていますが、結局は、子連れの親の考え方、態度が変わらない限り、今後も、この傾向は変わらないと思います。

「KIDS CAFE」など子供連れ専用のところも増えています。

「KIDS CAFE」など子供連れ専用のところと、「NO KIDS」という子供連れ禁止のところと、どちらかにはっきり分かれてきています。

4 子供の背が高くなるよう親が必死です。

韓国では、背が高いことは、とても大事です。そのため、

最近では「背が経済力だ」「背がスペックだ」と言われるほどです。

親は、子供の背が高くなるよう頑張ります。

もし、子供の背が低いと、自分の育て方に問題があるのではないかと焦ります。

背伸ばし熱風 食べすぎても伸びません

そんな親たちのために、「背 成長クリニック」がどんどん増えています。

背成長クリニックは、病院もありますし、韓医院(漢方の病院)もあります。

子供の成長が止まる前に、早めにホルモン剤を注射したほうがいいと勧められます。

もちろん子供は注射を嫌がりますが、親は、子供のためを思って注射します。多くは、病院で注射針も処方されるので、自宅で、自分で、子供に注射します。親として、できるだけのことを子供にしなかったら、親として失格だという焦りが親にあります。今、成長ホルモン注射剤は、年間1000億ウォン規模の大きな市場となっています。ホルモン注射は、保険が利かないので、1年で1000万ウォンくらいかかるそうです。

背を高くする健康食品もあります。

今、韓国では一番売れている「子供の背を伸ばす」サプリメントです。子供の背が伸びると聞けば、例え高額でも親は払います。「子供の背を伸ばす」市場は、どんどん規模が大きくなっています。

よく食べてよく運動して早く寝ることが一番だと専門の医者たちは言います。

特に、成長ホルモンの分泌が活発になる、夜9時前に寝ることが一番大事だそうです。
しかし、背が低い子を持つ親は、何もしないわけにはいかず、わらをもつかむ思いで、クリニックに通っています。クリニックに通い、ホルモン注射をして、実際に子供の背が伸びることが多いのですが、しかし、それがホルモン剤のおかげなのか、元々背が伸びる時期だったのか、それは誰にもわからないことなんです。
日本の小児科では、親が焦らないように、よほど小さかったりしないと、心配しないよう言ってくれますが、韓国では、大きくないとダメなんです。

5 子供を叱る時の体罰のしかたが日本と違います。

最近は、あまり叱らないようですが。
韓国人の子供のしかり方、体罰の与え方

6 子育てを両親に任せて会社で働く人が増えています。

韓国では、子供が生まれても共働きをする夫婦が増えています。以前は、妊娠、出産をする時に、女性は会社をやめるのが一般的でしたが、最近は法律で育児休暇の権利を認めているため、大企業では育児休暇のあと、会社に復帰しやすくなりました。しかし、会社に戻ると言っても、子供は、まだ小さいです。保育園に預けても、夜遅い時間までは難しいです。

お父さん、お母さんよりも、祖父母になついてしまう場合も多いそうです。

そんな、お母さん代わりのおばあちゃんを「ハルマ(할마)」、お父さん代わりのおじいちゃんを「ハルバ(할빠)」と言います。

7 子供の1歳の誕生日には盛大にパーティーを行います。

子供の1歳の誕生パーティー〔トルチャンチ、トルチャビ〕

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