韓国の子供の1歳の誕生パーティー〔トルチャンチ、トルチャビ〕
韓国では、子供の満1歳の誕生日に、友人や親せきたちを招待して大々的にパーティーを開きます。日本にはない習慣なので、ちょっとイメージしにくいかもしれませんが、韓国独特の習慣を、写真をたくさん入れて詳しくご紹介します。
目次 ▼
- ○ 1 子供の1歳の誕生日には盛大にパーティーを開く
- ・トルチャンチと言う
- ・パーティー専用の会場がある
- ・子供の1歳の誕生日パーティーは結婚式ほど重要ではない
- ・とにかく写真をたくさん撮ってアルバムを作る
- ・写真はきれいに修整
- ・アルバム用の写真は、専用のスタジオで撮ったり野外で撮ったり
- ・パーティー自体は長い時間することが多い
- ○ 2 パーティーでは子供の将来を占うトルチャビをする
- ・この中から子供にひとつをつかませる
- ・最近は選ばせる物が変わった
- ○ 3 招待された親戚たちはお祝いに現金や金製品をプレゼントする
- ・金の指輪を贈るのは何かあった時に売れるから
- ・最近は金の指輪ではなく金のスプーンをプレゼントすることが増えている
- ・貧しい象徴が土のスプーン、富の象徴が金のスプーン
- ・指輪を贈る人よりスプーンを贈る人のほうが多くなっている
- ○ ※ 韓国語を楽しく学んでみませんか?
1 子供の1歳の誕生日には盛大にパーティーを開く
家族や親戚、友人などを招いて、大々的にパーティーを開きます。
コロナの影響で、最近は以前ほどではありませんが。
トルチャンチと言う
「トル(돌)」は「歳」のような意味で、ここでは初めての歳で1歳の意味、「チャンチ(잔치)」は宴会、パーティーです。
パーティー専用の会場がある
飾りつけや招待客用のパイキング料理、カメラマンなどが全てセットになっています。盛大にやる人もいますし、簡単にやる人もいますが、韓国人なら必ずやります。だいたい100人とかを招待します。50人分の料理と、写真撮影、アルバムなどのセットが400万ウォンくらいで、あとは、料理一人分が3万ウォンくらいの追加料金です。招待された人は祝儀を払います。5万ウォンくらい出すのが普通です。
為替レートは、平均すると、だいたい100円≒1000ウォンです。
子供の1歳の誕生日パーティーは結婚式ほど重要ではない
しかし、都合がつく限りみんな行きます。祝儀を払うのは後で自分がもらうためでもありますが、韓国の習慣で礼儀です。ですから、盛大にやっても、その分招待客が来れば、プラスマイナスで、プラスになります。
とにかく写真をたくさん撮ってアルバムを作る
金のスプーンを必ず持たせます。
写真はきれいに修整
子供はそんなに修整しませんが、父親、母親はたくさん修整します。
この写真の夫婦は私の弟夫婦なのですが、弟はとても若くて肌のきれいな好青年になっています。
アルバム用の写真は、専用のスタジオで撮ったり野外で撮ったり
全部パッケージでセットになっています。
パーティー自体は長い時間することが多い
短くて3時間、長いときには午前11時から午後6時までします。
招待客は、都合のつく時間に行って、あいさつして食事をして帰ります。
2 パーティーでは子供の将来を占うトルチャビをする
トルチャビ(돌잡이)は、箱にいろいろな物(判事が使う木槌とか、糸とか、ボールとか)を入れて、そのどれを子供が取るかで、その子の未来を占うものです。「トル(돌)」は「満1歳」、「チャビ(잡이)」は「つかむ」の名詞形で「つかみ」です。
この中から子供にひとつをつかませる
これは昔のバージョンですが、子供がつかんだ物によって子供の将来がわかるというものです。
ノートを選んだら「学者」、お金を選んだら「お金持ち」、糸を選んだら「長生き」、筆やすずりを選んだら、今で言うと「公務員」、弓を選んだら、今で言うと「軍人」です。
最近は選ばせる物が変わった
トルチャビには、時代の流れや流行があります。
最近では、聴診器を選んだら「医者」、木槌を選んだら「裁判官」、マイクを選んだら「歌手」、ゴルフボールを選んだら「ゴルフ(スポーツ)選手」というようになっています。
ちなみに、主役の甥っ子は聴診器を選びました。将来有望です。
3 招待された親戚たちはお祝いに現金や金製品をプレゼントする
金の指輪や金のブレスレット、あるいは、金のスプーンなどです。
韓国では、金などは3.75gが1匁(돈)となります。昔の日本の単位をそのまま使っています。ちなみに土地も3.3㎡で1坪です。金の指輪も普通は1匁のものを贈ります。遠い親戚とかなら半匁で買います。
金の指輪を贈るのは何かあった時に売れるから
金の値段が上がれば、指輪の価値も上がりますし、値段が下がれば価値も下がります。もらった指輪は、普通はそのまま持っていますが、中にはさっさと売り払って現金にしてしまう母親もいるようです。
韓国では、家族間でお互いに物を贈り合うことが多いので、家族が多いと両手の指全部に「金の指輪」ということもあります。
最近は金の指輪ではなく金のスプーンをプレゼントすることが増えている
ミニで、純金3.75グラム、つまり1匁で、値段は23万です。
貧しい象徴が土のスプーン、富の象徴が金のスプーン
土のスプーンを持って生まれたか、金のスプーンを持って生まれたか、つまり、貧しい家に生まれたか、裕福な家庭に生まれたか、韓国では、それでほとんど人生が決まります。金のスプーンを持って生まれなかったけど、運命が変わることを祈って、プレゼントとして贈ります。
指輪を贈る人よりスプーンを贈る人のほうが多くなっている
高級イメージの物が売れています。
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監修者
<出身大学>
新丘大学家庭教育学部
<略歴>
ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。
内田 昌弘 (うちだ まさひろ)
韓国語教室ハングルちゃん代表
<資格>
通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)
<出身大学>
京都大学農学部卒業
<略歴>
東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。