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韓国の暮らし 5【行事・イベント】

韓国のお盆「秋夕(チュソク)」の風習

投稿日:2023年5月15日 | 最終更新日:2024年3月4日

日本の「お盆」に当たるのが、韓国の「チュソク(秋夕)」です。チュソクには故郷に帰り、先祖の墓参りをしたり、「祭祀」と呼ばれる、先祖に感謝の気持ちを伝える行事を行います。しかし、最近は祭祀を簡略化したりやめたりした家も多くなり、連休を海外で楽しむ人たちが増えています。
ここでは「チュソク(秋夕)」についてご紹介します。

目次 ▼

1 チュソク(추석)は『明節』

韓国には、昔から『名節(명절)』と呼ばれる、大切な行事を行う日があります。「正月」や「端午」も『名節』です。
チュソクは漢字の言葉で「秋夕」と書きます。
チュソクはハンガウィ(한가위)とも言います。

チュソクは旧暦の8月15日

旧暦なので、毎年少しずつ変わりますが、だいたい9月の中旬から10月のはじめくらいです。

チュソクは日本で言うと「お盆」

日本は仏教だったので「お盆」、韓国は儒教だったので「秋夕(チュソク)」です。
行事は、似ているところが多いです。

2 チュソクにはソンピョン(송편・松餅)を食べる

昔は「餅」は高級品でした。チュソクや正月にしか食べられませんでした。

旧暦の15日は満月、でもソンピョンは半月の形

三国時代の7世紀の故事から来ていると言われています。
当時は、百済と新羅と高句麗の三国時代でした。ある年のチュソクの日に、百済の最後の王のもとに鬼が飛んできて地面に消えました。地面を掘ると亀が出てきました。亀の甲に『百済は満月、新羅は半月』と書かれていました。占い師に見てもらうと『これから満月は欠けていき、半月は満ちていく』と言いました。そして、その後百済が滅び新羅が三国を統一したことから、「半月」は『これから満ちていく、望みが叶う』という意味が込められ、ソンピョンは今も「半月」の形なのだそうです。

3 秋夕(チュソク)には祭祀(제사)を行う

祭祀は儒教の大切な行事です。

祭祀は先祖に感謝の気持ちを伝える行事

先祖の「お墓参り」もします。

最近は核家族化が進み、祭祀を行わなかったり簡略化するケースが増えている

直系の長男が祭祀を行いますが、長男がいなかったりして祭祀自体が行えないケースも増えています。

4 最近は故郷に帰らない人たちも増えている

チュソクは、チュソクの日を中心に前後の日を合わせて3日間祝日になります。年によっては土日がくっついて最大5連休になります。
また、この時に有給を取って9連休にする人も少なくありません。

故郷に帰らず海外旅行に行く人たちも多い

韓国で長い連休になる可能性があるのは「旧正月」と「チュソク」です。5月のはじめも何年かに1回、飛び石連休になりますが、長く休んで海外行けるチャンスは、「旧正月」と「チュソク」だけです。
そのため、この時期に海外に行く人が増えていて、今年のチュソクは、恐らく過去最高を記録するはずです。

5 秋夕(チュソク)の行事はお正月の行事とほとんど同じ

お正月には、お正月のあいさつ「明けましておめでとうございます」があり、子供たちにはお年玉がありますが、それ以外はお正月も秋夕も基本的に同じですのでこちらを参照してください。

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。