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韓国の暮らし 8【気候・温泉・旅行・余暇・宗教・映画・ペット・鳥】

韓国の温泉事情〔温度、数、スパ、人気、おすすめ〕

投稿日:2023年1月7日 | 最終更新日:2024年3月4日

韓国にも温泉がありますが、そのほとんどは地下深くからくみ上げているものです。韓国には自然に湧き出ている温泉はひとつしかありません。ですので、日本のような歴史のある温泉や湯桶などの温泉文化はありません。
しかし、地下からくみ上げても温泉は温泉です。お湯を見ても出どころはわかりません。韓国政府は、保養客、観光客の誘致のため、今、温泉の整備に力を入れています。そういう意味で、韓国にも温泉文化が少しずつ根付いてきています。
ここでは、韓国の温泉事情と、人気の温泉地をご紹介します。

目次 ▼

1 韓国にも数だけなら400くらい温泉がある

日本は3000か所以上ありますから比べ物になりませんが、数はたくさんあります。
温泉の基準は日本とだいたい同じです。基準の温度も25度以上で、日本と同じです。

ほとんどの温泉は地中深くを掘って出てきた温泉

韓国人は、掘って出た温泉と自然に湧いて出ている温泉を特に区別しません。どちらも温泉には変わらないからです。お湯を見ても区別はできませんよね。

韓国の温泉はほどんどが源泉温度40度以下

そのままではお風呂としてはぬるいです。

2 温泉は「スパ」か「ホテルの部屋のお風呂」か「日帰り温泉施設」

一般的には温泉と言うとスパ

昔は「温泉」というとおじいさんおばあさんのイメージでした。そのため、温泉地では、若い人たちに来てもらおうと、スパ、ウォーターパークを作って若い人たちにアピールしました。
また源泉温度が40度以下だとそのままではお風呂としてはぬるくて沸かさなければなりません。でもスパならそのまま使えます。
そんなこともあって、韓国では温泉と言うとスパです。

温泉地のホテルのお風呂は普通の浴槽

家族風呂(가족탕・家族湯)と言います。
有名温泉地のホテルに泊まりがけで温泉に入りに行くというのは、ホテルの部屋についている家族風呂に入ることです。

日帰り温泉施設

日本の日帰り温泉施設と似ているところもありますし、全て水着着用のところもあります。

数は少ないが銭湯のような温泉もある

古い施設に多いです。

3 韓国でただひとつの自然湧出温泉

韓国で自然に湧き出ている温泉は実はひとつしかありません。

ドック(덕구・徳邱)温泉は12世紀ころからある由緒ある温泉

歴史的には唯一の貴重な温泉ですが、この温泉は全然有名ではありません。韓国人でも知らない人が多いです。

場所は東海岸沿いで、ちょっと中に入った所

赤い〇がソウル、赤い☆がドック(徳邱)温泉です。

ソウルからだと、高速バスで4間くらいです。東ソウルターミナルから直通のバスが出ています。

温泉と言ってもドック観光ホテルがあるだけ

その中にスパワールドがあります。スパですから水着を着て入ります。

屋外には露天風呂もある

노천탕(露店湯)と言います。

ホテルから少し山のほうにお湯が湧き出ている所がある

これでは自然に出てるのかわかりにくいですね。源泉の温度は42度くらいだそうです。

東海岸もこの辺は一番田舎でここまで遊びに行く人は少ないです。実は私も行ったことがありません。スパに行くだけなら新しくてきれいな所が他にたくさんありますから。

4 韓国で唯一温泉玉子ができる温泉

源泉温度が78度と韓国で一番熱いお湯が出る所として知られています。

プゴク(부곡・釜谷)温泉

この温泉も自然に湧き出ているのではなく1973年に発見され掘り出した温泉です。

80年代にプゴクハワイというスパ&温水プールのレジャー施設が誕生

私も昔行ったことがありますが、温水プールに人がとにかくいっぱいいた記憶しかありません。
昔はレジャー施設は他にありませんでしたから、釜山方面の人たちはみ~んながここへ来ました。そんな韓国のレジャー施設(テーマパークと言いますが)その草分け的存在です。

その後総合レジャー施設へと変貌してウォーターパークになった

当時は大人気でした。

場所は釜山から直線距離で50キロくらい、市内からはバスで1時間ちょっと

赤い〇が釜山、赤い☆がプゴク(釜谷)です。

プゴクハワイは2017年に潰れてしまった

今はホテルが何軒かあるだけの普通の温泉街です。
桜の季節にはフェスティバルが行われます。

ホテルの中で一番有名で口コミのいいのがローヤルホテル

宿泊もできますが、プゴク温泉で人気なのは家族風呂(家族湯)です。プゴク温泉のホテルはどこも家族風呂目当てに来る家族連れに人気です。

家族風呂と言ってもホテルの部屋のお風呂に家族一緒に入るだけ

お風呂はかなり広くて家族一緒に十分入れる広さですが、見かけは普通のお風呂と変わらないので、日本の方には温泉気分は出ませんね。露天風呂もありませんし。
ですので、日本の方がわざわざ行くほどではないかもしれません。

家族風呂は平日は3時間で4万ウォン、週末は2時間30分で4万ウォン

昼間は家族風呂で部屋を使用するため、チェックインが平日18時、週末19時と遅いです。

韓国では、ホテルの部屋の中のお風呂が温泉で、その温泉に入ることを目的にホテルに来る人たちがけっこういます。

5 釜山の新世界百貨店の中には日帰り温泉「スパランド」がある

新世界百貨店セントムシティー店(신세계백화점센텀시티점)

デパート建設のために地下を掘っていたら温泉が出てきたので、ついでにスパを作ってしまいました。釜山あたりでは地面を掘ればけっこう温泉が出ます。

「スパランド(스파랜드)」の特徴は大人の雰囲気

以前は12歳以下は入れなかったのですが、小学生は入れるようになりました。幼稚園生以下は入れません。

天井が高く開放的な雰囲気

お湯は地下560mと地下1000mから違う種類のお湯が出るため2種類の温泉を同時に楽しめます。

露天風呂は女性のほうだけ

代わりに男性のほうはサウナが4つあります。
2階部分と1階部分があって、2階部分にチムジルバン(찜질방)がたくさんあります。

東京ドームシティーの「ラクーア」っぽい

新世界百貨店は地下鉄2号線のセントムシティー駅からすぐですから、日本人の方でも行きやすいと思います。
昼は市内観光をして、夜、時間があったらいかがでしょうか?

6 釜山のトンネ温泉(동래온천・東来温泉)の日帰り温泉

ホテル農心(호텔농심)内のホシムチョン(허심청・虚心庁)

ホテルは、元々は東来観光ホテル(동래관광호텔)といったのですが、「辛ラーメン」を作ってる農心(농심)が買収し、ホテル農心になり、日帰り温泉施設を作りました。

1500人収容の東洋一の規模を誇る

韓国人は大きいのが好きです。
源泉温度は38度から67度と、韓国ではかなり高いです。

お風呂も40以上あってこれも東洋一

ホシムチョン(虚心庁)の宣伝文句は『温泉の国の日本人が一生に一度は訪れたいと願うホシムチョン(虚心庁)』です。

7 ソウルから行く人気の温泉スパふたつ

赤い〇がソウル、赤い☆が「アサンスパビス(아산스파비스)」、青い☆が「テルメデン(테르메덴)」です。

韓国にはスパやウォーターパークはたくさんあります。でも、せっかくなら、温泉のスパがいいですよね。
韓国の若者たちは、温泉かどうかは気にしませんけど。

アサンスパビス

アサン(아산・牙山)は地名です。ここは、クモ(금호・錦湖)財閥グループのクモ(錦湖)リゾートが経営しています。クモ(錦湖)はアシアナ航空を持っている大きな財閥です。

焼き物で有名なイチョン(이천・利川)にあるテルメデン

ここは「韓国最初のドイツ式温泉リゾート」が売りです。「ドイツ式温泉リゾート」がどういうものなのかは、私もよくわかりません。

どちらも、だいたい地下700mからくみ上げていて源泉温度は36度から38度くらいです。

8 ソウルから行ける人気の日帰り温泉

ソウル市の中心部から、西北西に直線距離で50㎞、インチョン国際空港(青丸)の北約20㎞のところにソンモド(석모도・席毛島)があります。すぐ東がカンファド(강화도・江華島)です。
ソンモド(席毛島)に行くには、以前はカンファド(江華島)からフェリーで行かなければならなかったのですが、2017年6月にソンモ大橋(席毛大橋)が開通し、ソウルから車で簡単に行けるようになりました。

ソンモド(席毛島)のソンモミネラル温泉が有名

きれいな夕日が見られます。

温泉と言っても水着を着て入る温泉

人気の露天風呂です。水着を着て入る温泉も韓国には多いです。男女がいっしょに入れるので人気があります。
温泉は地下を掘っています。

地下500m近いところから51度のお湯を掘り出している

51度あるので源泉かけ流しです。それもこの温泉の売りです。
ソンモド(席毛島)には、温泉以外にも見どころとして、普門寺(보문사)もありますし、海辺の夕日もきれいです。
温泉から上がって、近くの海辺のさしみ屋でさしみを食べるのも日帰り旅行のコースになっています。

9 韓国政府は温泉の整備に力を入れている

これからの高齢化社会の保養促進のため、そして観光産業の活性化のためです。

保養温泉という制度を作った

保養温泉(보양온천)は、温泉水の温度や成分、利用施設、環境条件などが、健康促進、心身療養に適合していると認定された温泉で、一般の温泉より格が上の、差別化された温泉です。

保養温泉という制度は日本のまね

韓国は日本に比べて温泉地の整備が遅れています。海外観光客を誘致するため、日本の制度をまねして、なんとか追いつこうということです。

日本の「保養温泉」という制度は1954年にはじまった制度

全国の温泉地3026カ所のうち、わずかに91ヶ所しか指定されていません。ですので保養温泉は差別化された特別な温泉だと韓国では紹介されています。

日本で保養温泉という言葉を聞いたことがない

それでちょっと調べてみました。
国民保養温泉地というようです。でも91カ所の中に草津温泉も熱海温泉も入っていません。城崎温泉も有馬温泉も道後温泉も入っていません。国民保養温泉地という制度は、日本ではお役人が勝手にやっているだけで、実際に観光客が温泉地を選ぶ基準にはまったく役に立っていません。
でも韓国のお役所では、そんな日本の役に立たないお役所仕事のまねをしています。役人はどこも考えることが同じなのでしょうかね。

『保養温泉』は日本の温泉のような特別な温泉

いいイメージになっています。

これまで指定された施設は10か所だけ

そのうちの1か所はコロナの影響で既に閉鎖しました。
『保養温泉』は施設ごとの認定で、大規模スパリゾートが多いです。
9か所のうち2か所に行ったことがありますが、特段『保養温泉』とは感じませんでした。

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。