韓国のお墓事情について韓国人視点で紹介します。

目次
- ○ 日本では、人が死んだら、火葬をするのが一般的ですよね。
- ・韓国では、以前は土葬が一般的でした。
- ・しかし、土葬するには、広い土地が必要です。
- ・2019年には、火葬する人の率が88%になりました。
- ・韓国では急激に少子化が進んでいます。
- ・土葬してある先祖の墓を移葬したり、火葬し直すケースが急増しています。
- ○ 「納骨文化は時代の流れ、それが子孫のためだ」と言われるようになりました。
- ・『閏月には神様がお休みするため、忌まわしいことをしても祟りがない』
- ・死んだ人が最後に着る衣装(死に装束)の特別販売を行ったりしています。
- ・今、韓国では、ちょっとした「改葬ブーム」となっています。
日本では、人が死んだら、火葬をするのが一般的ですよね。
日本の火葬率は世界一で、99.97%だそうです。
韓国では、以前は土葬が一般的でした。
1970年代までは火葬率が10%以下でした。
しかし、土葬するには、広い土地が必要です。
墓地の値段も上がっています。
また、土地だけでなく、維持管理もお金がかかります。
韓国では、火葬する人の率が1990年代から増え始め、2006年には50%を越え、
2019年には、火葬する人の率が88%になりました。
火葬する人は都市部に多く、ソウル市や釜山市では既に90%を超えています。しかし、地方では今でも土葬する人も少なくありません。、済州では4人に1人、25%が土葬です。
韓国では急激に少子化が進んでいます。
土葬をして、祭祀を行おうにも、跡継ぎがいないということも出てきました。そもそも、子孫がいないと、墓地の管理もできません。私の親戚の中にも、最近、土葬していた棺を掘り出し、火葬し直した人がいます。火葬して納骨堂に入れました。私の親戚だけでなく、最近は、子孫に負担をかけないように、
土葬してある先祖の墓を移葬したり、火葬し直すケースが急増しています。
「納骨文化は時代の流れ、それが子孫のためだ」と言われるようになりました。
特に、陰暦の閏月(うるう月)には、改葬のための火葬をする人がこの時期に集中するため、韓国中の火葬場はフル稼働状態になります。予約が入りません。韓国の古いことわざで
『閏月には神様がお休みするため、忌まわしいことをしても祟りがない』
と言われているからです。
閏月は、2年から3年にひと月挟まりますが、次の閏月は、2023年の3月22日から4月19日までが閏2月になります。閏月になると、閏月特需に合わせて、納骨堂が特別価格セールを行ったり、デパートなどでは、
死んだ人が最後に着る衣装(死に装束)の特別販売を行ったりしています。
윤달 수의 (閏月 壽衣・ うるう年 死に装束) BRAND SALE
今、韓国では、ちょっとした「改葬ブーム」となっています。
今どき、あえて土葬をするのは、余程の伝統ある名家か、特別なこだわりのある家で、一般の人は、みんな火葬です。
⇒儒教意識がどんどん薄れています。