第11課 旅行はどうでしたか? 【文法事項】
この課の学習項目
1 過去形
2 過去完了形(中級レベル)
3 逆接の接続助詞 지만
&「普通形」のまとめ
学習項目1 過去形
Ⅰ 動詞・形容詞
1. 過去・肯定形
【읍니다】体
語幹の最後の文字の母音が陽母音[ㅏ ㅗ]の時、語幹に 았습니다 をつける
例) 살다 ⇒ 살았습니다
가다 ⇒가았습니다⇒갔습니다
語幹の最後の文字の母音が[ㅏ ㅗ]以外の時、語幹に었어요をつける
例) 먹다 ⇒먹었습니다
배우다 ⇒배우었습니다 ⇒배웠습니다
作り方の基本は、【요】体を作る時と同じなので、【요】体から作るほうが簡単です。
【요】体から 요 をとって、 ㅆ습니다 をつけます。
例1) 살다は、 【요】体の 살아요 から 요 をとって 살아 、そこに
ㅆ습니다 をつけて 살았습니다
例2) 배우다 は、 【요】体の 배워요 から 요 をとって 배워 、そこに
ㅆ습니다 をつけて 배웠습니다
【요】体
① 語幹の最後の文字の母音が陽母音[ㅏ ㅗ]の時、語幹に 았어요 をつける
例) 살다 ⇒ 살았어요
가다 ⇒가았어요⇒갔어요
② 語幹の最後の文字の母音が[ㅏ ㅗ]以外の時、語幹に었어요をつける
例) 먹다 ⇒먹었어요
배우다 ⇒배우었어요 ⇒배웠어요
となりますが、【요】体の時も、【요】体の現在形から、
요 をとって、 ㅆ어요 をつけても同じです
例1) 살다 は、 【요】体の 살아요 から 요 をとって 살아 、そこに
ㅆ어요 をつけて살았어요
例2) 배우다 は、 【요】体の 배워요 から 요 をとって 배워 、そこに
ㅆ어요 をつけて배웠어요
2. 過去・否定形
【읍니다】体
① 語幹に 지 않았습니다 をつける。
例) 먹지 않았습니다
② 動詞・形容詞の前に、안 をつける。
例) 안 먹었습니다.
【요】体
① 語幹に、 지 않았아요 をつける。
例) 먹지 않았어요
② 動詞・形容詞の前に、안 をつける。
例) 안 먹었어요.
Ⅱ 名詞
1. 過去・肯定形
【읍니다】体
パッチムなし ⇒ 였습니다 をつける
パッチムあり ⇒ 이었습니다 をつける
例) 천재 ⇒ 천재였습니다 ※ 천재 〔天才〕
쉬는 날 ⇒ 쉬는 날이었습니다 ※쉬는 날 休みの日
【요】体
パッチムなし ⇒ 였어요 をつける
パッチムあり ⇒ 이었어요 をつける
例) 천재 ⇒ 천재였어요
쉬는 날 ⇒ 쉬는 날이었어요
2. 過去・否定形
【읍니다】体
パッチムなし ⇒ 가 아니었습니다 をつける
パッチムあり ⇒ 이 아니었습니다 をつける
例) 천재 ⇒ 천재가 아니었습니다
쉬는 날 ⇒ 쉬는 날이 아니었습니다
【요】体
パッチムなし ⇒ 가 아니었어요 をつける
パッチムあり ⇒ 이 아니었어요 をつける
例) 천재 ⇒ 천재가 아니었어요
쉬는 날 ⇒ 쉬는 날이 아니었어요
☆ ポイント・注意点
韓国語の過去形と日本語の過去形、使い方はだいたい同じですが、
違うところもあります。
例えば、もう昼ごはんを食べましたか?
に対して、否定で答える時、
日本語では、「まだ食べていません」と「~ていません」を使いますが、
韓国語では、아뇨, 아직 안 먹었어요. ※ 아직まだ
と、過去形を使います。表現の仕方が違うところもありますので、注意してください。
学習項目2 過去完了形(中級レベル)
過去の形には、もうひとつ、『過去完了形』があります。
英語にも『過去完了形』がありますが、英語の『過去完了形』とは考え方が違います。
韓国語の『過去完了形』は、『過去完了・断絶形』とも言いますが、
現在の状況とは違う過去、現在と断絶された過去を表します。
① 作り方
形は、『過去形』に、過去の意味を表す[었]をもうひとつ挿入します。
먹다 を例にすると
過去形 먹었습니다 먹었어요
過去完了形 먹었었습니다 먹었었어요
② 使い方・意味
「前にはたくさん食べました」を、『過去完了形』を使って表現すると、
전에는 많이 먹었었어요 ※ 전 前、 많이 たくさん、
となります。
『過去完了形』を使って表現すると、「今は違う」という意味が入ります。
つまり、「前にはたくさん食べましたが、今は食べません」という意味になります。
例えば、犬肉鍋、보신탕〔補身湯〕と言いますが、
전에는 많이 먹었었어요
これだけで、「以前はたくさん食べ(てい)ましたが、今は食べません」
という意味になります。
もうひとつ、「来る」で見てみます。
過去形を使って、왔어요「来ました」なら、
恐らく「今、来ています」、
そうでない場合もありますが、恐らく、今、います。
過去完了形を使って、왔었어요「来ました」なら、
今は違うというニュアンスなので、
「今はもういない、もう帰った」という意味になります。
ですので、今、開催中のパーティーで「皆、来ましたか?」と聞くのであれば、
過去形を使って、
다 왔어요? ※ 다 皆、全部、
と、聞きますが、
既に終わっている、過去のパーティーのことで、
「皆、来(てい)ましたか?」と聞くのであれば、
過去完了形を使って、다 왔었었요?
と、聞きます。
『過去完了形』は、現在と違う過去、断絶された過去を表します。
日本語とは表現方法が違います。
今は、そんな表現があるのか、くらいで頭にいれておいてください。
そして、学習が進んだところで、戻って来てください。
学習項目3 逆接の接続助詞
逆接の接続助詞を学習する前に、丁寧形でない形、
日本語で言うと、
「行きません」ではなく「行かない」
「行きました」ではなく「行った」
のような、丁寧形でない形、
ここでは「普通形」と言いますが、「普通形」をまとめておきましょう。
☆ 普通形
1. 動詞・形容詞
① 現在・肯定形
「基本形」そのままです。
「基本形」というのは、「辞書に出ている形」です。
例) 行く ⇒ 가다
食べる ⇒ 먹다
〔値段が〕高い ⇒ 비싸다
疲れる ⇒ 피곤하다
② 現在・否定形
基本形の語幹に 지 않다 をつける
例) 「行く」 가다 ⇒ 가지 않다 (行かない)
「食べる」먹다 ⇒ 먹지 않다 (食べない)
③ 過去・肯定形
【요】体 の 過去・肯定形から、어요 をとって 다 をつける。
例) 「行く」 갔어요 ⇒ 갔다 (行った)
「食べる」먹었어요 ⇒ 먹었다 (食べた)
④ 過去・否定形
基本形の語幹に 지 않았아 をつける
例) 「行く」 가다 ⇒ 가지 않았다 (行かなかった)
「食べる」먹다 ⇒ 먹지 않았다 (食べなかった)
2. 名詞
〔パッチムがあるかないかで形が違う〕
① 現在・肯定形
パッチムがない時 ⇒ 다 をつける
パッチムがある時 ⇒ 이다 をつける
合わせて「(이)다 をつける」と書く。
例) パッチムがない時 감기 ⇒ 감기다 (風邪だ)
パッチムがある時 지진 ⇒ 지진이다 (地震だ)
※ 감기 風邪、 지진 地震
② 現在・否定形
パッチムがない時 ⇒ 가 아니다 をつける
パッチムがある時 ⇒ 이 아니다 をつける
合わせて「가/이 아니다 をつける」と書く。
例) パッチムがない時 감기 ⇒ 감지가 아니다 (風邪ではない)
パッチムがある時 지진 ⇒ 지진이 아니다 (地震ではない)
③ 過去・肯定形
パッチムがない時 ⇒ 였다 をつける
パッチムがある時 ⇒ 이었다 をつける
例) パッチムがない時 감기 ⇒ 감기였다(風邪だった)
パッチムがある時 지진 ⇒ 지진이었다(地震だった)
④ 過去・否定形
パッチムがない時 ⇒ 가 아니었다 をつける
パッチムがある時 ⇒ 이 아니었다 をつける
例) パッチムがない時 감기 ⇒ 감기가 아니었다(風邪ではなかった)
パッチムがある時 지진 ⇒ 지진이 아니었다 (地震ではなかった)
まずは、「丁寧形」(【읍니다】体 & 【요】体) と「普通形」
自由自在に変換できるように、練習してください。
☆ 지만
「普通形」の語幹に接続する
例1) 먹다
現在・肯定形 먹다 ⇒ 먹지만 (食べるけど)
現在・否定形 먹지 않다 ⇒ 먹지 않지만 (食べないけど)
過去・肯定形 먹었다 ⇒ 먹었지만 (食べたけど)
過去・否定形 먹지 않았다 ⇒ 먹지 않았지만 (食べなかったけど)
例2) 감기
現在・肯定形 감기다 ⇒ 감기지만 (風邪だけど)
現在・否定形 감기가 아니다 ⇒ 감기가 아니지만 (風邪じゃないけど)
過去・肯定形 감기였다 ⇒ 감기였지만 (風邪だったけど)
過去・否定形 감기가 아니었다 ⇒ 감기가 아니었지만 (風邪じゃなかったけど)
例文で見てみましょう。
例1) おいしくなかったけど、たくさん食べました。
맛이 없었지만 많이 먹었어요.
例2) 野菜は好きだけど、果物は好きではありません。
야체는 좋아하지만 과일은 좋아하지 않아요.
まずは、「普通形」が作れるように練習しましょう。
「普通形」が作れれば、지만 の接続は簡単です。
※ 注意点
逆接の接続助詞には、
【읍니다】体 + 만 の形もあります。
例えば、
죄송합니다만 ~
すみませんが、~
のような形ですが、一般の会話で使う形ではないので、
今は、聞いて理解できれば大丈夫です。