韓国人のアルコール消費量、お酒の飲み方は

目次
- ○ お酒を飲む時、日本人のように、まず「ビールで乾杯」という順序はありません。
- ○ 最近の若い人は、アルコールの強いお酒より、弱いお酒を楽しむ感じに変わってきています。
- ・今では、アルコールの弱い焼酎の売り上げが、全体の半数以上だそうです。
- ・韓国の代表的なお酒である焼酎(소주・ソジュ)も、毎年のようにアルコール度数が弱くなっています。
- ・焼酎(ソジュ)の度数を弱くして飲みやすくすると同時に、広告でも競って女性タレントを使い、イメージチェンジをしました。
- ○ 2016年には、大人1人が、1年間に焼酎を64.7本飲んでいる計算でした。
- ・2021年には、焼酎52.9本、ビールが82.8本になりました。
- ○ 韓国人のアルコール消費量は、この10年ちょっとの間に大きく減りました。
- ・10年ちょっと前には、14.80リットルで、世界13位でした。
- ・飲むお酒のうち、アルコール度数の強い酒の比率が8割でした
- ・しかし、その後、お酒の飲み方が変わって来ました。年々、消費量は下がり続けています。
お酒を飲む時、日本人のように、まず「ビールで乾杯」という順序はありません。
男の人は、だいたい最初は焼酎です。二次会くらいまで焼酎を飲んで、ちょっとアルコールに疲れたら、三次会でビールを飲みます。
女性は、いろいろです。でも、日本人よりは、お酒に強い人が多いと思います。そんな人は、はじめから焼酎をぐいぐい飲みます。
最近の若い人は、アルコールの強いお酒より、弱いお酒を楽しむ感じに変わってきています。
ワインの売り上げも少しずつですが伸びていると言いますし、マッコリの売り上げも以前より増えています。マッコリもアルコール度数は低いです。そして、焼酎もアルコールの弱いものが売れています。
今では、アルコールの弱い焼酎の売り上げが、全体の半数以上だそうです。
韓国の代表的なお酒である焼酎(소주・ソジュ)も、毎年のようにアルコール度数が弱くなっています。
国内焼酎製品の度数変化
焼酎(ソジュは、元々35度でした。その後、度数が下がりましたが、90年代でも、25度が一般的でしたが、2020年には16.5度まで下がりました。
焼酎(ソジュ)の度数を弱くして飲みやすくすると同時に、広告でも競って女性タレントを使い、イメージチェンジをしました。
お酒の瓶のラベルにまで女性タレントの写真が貼ってあるのは、世界でも韓国だけでした。
WHO(世界保健機構)は、喫煙だけでなく、飲酒に対しても厳しい態度を取っていますが、そのWHOから、お酒の瓶にタレントの顔社員を貼り付けることは、若者に飲酒を促すことになるのでやめるようにと、警告が来ました。そのため、政府は、タレントを使った広告を、2021年に禁止しました。今では見られません。
2016年には、大人1人が、1年間に焼酎を64.7本飲んでいる計算でした。
韓国人は、だいたい、焼酎1本(360ml)飲んで、ビール1本(500ml)飲む計算です。割合にすると、ビール52.9%、焼酎30.5%、マッコリ12%だそうです。
日本は、ビール72%、焼酎10%、日本酒7%ですから、だいぶ違いますね。
2021年には、焼酎52.9本、ビールが82.8本になりました。
焼酎が減って、ビールが増えました。1人当たりのアルコール消費量は更に減っています。
韓国人のアルコール消費量は、この10年ちょっとの間に大きく減りました。
10年ちょっと前には、14.80リットルで、世界13位でした。
左が「成人1人当たり年間アルコール消費量」
右が「成人1人当たり年間蒸留酒消費量」
蒸留酒、つまり焼酎や洋酒などのアルコール度数の高い酒の1人当たり消費量が世界1位でした。
飲むお酒のうち、アルコール度数の強い酒の比率が8割でした
OECD主要国家15歳以上人口1人当たり酒消費量
上から、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、日本、メキシコ、
青い部分がアルコール20度以上の高度数の酒
韓国はアルコール消費量の8割くらいが青です。他の国が2割程度なのに比べて、突出していました。
韓国人は、焼酎をガンガン一気飲みしているイメージがあったと思いますが、それがデータにも出ています。
しかし、その後、お酒の飲み方が変わって来ました。年々、消費量は下がり続けています。
データによってばらつきがありますが、今では、韓国人の、一人当たりのアルコール消費量は、年間で8.5リットルから9リットルくらいです。
日本人のアルコール消費量も少しずつ減っていて、7リットルから8リットルくらいになっています。
今では、韓国人のアルコール消費量は、OECD加盟国平均を下回っています。