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韓国の暮らし(02)【家・マンション・お金・ショッピング】

韓国のアパート(マンション)事情

目次

日本で高層マンションと言われている集合住宅を、韓国ではアパート(아파트)と言います。

アパート(아파트)は部屋も広く、また、管理人がいるので、ゴミをいつ出しても大丈夫だし、不在の時に宅配便なども受け取ってくれます。もちろん、管理人が掃除などもしてくれますが、その分、管理費がかかります。

アパート(高層マンション)の地下は駐車場です

地上部分に駐車場があって、車(차)を止められるアパートも多いですが、それだけでは足りない(모자라다)ので、どのアパートでも、韓国では地下に駐車場を作ります。

韓国では、お金持ちだけでなく、普通レベル以上の人は、ソウル市内でも車で動きます。ですから、アパートにはたくさんの駐車スペースが必要です)。普通は1世帯に2台以上の計算で駐車場を作ります。そのため地上だけではどうしても足りないので、地下に作ります。地下の駐車場だと、エレベーターで降りて、すぐ車に乗れるので、雨や雪の日は、とても便利です。会社の駐車場も地下にあれば、雨の日でも傘が要りません。それに、寒い日でも、ほとんど外に出ないで済むので、厚着をしなくてもいいですし、地下の駐車場は本当に便利です。

ただ、夜遅い時間はちょっと怖い感じがしますが、監視カメラもありますし、なにより、アパートには、たいてい24時間管理人がいますから大丈夫です。

韓国では、車を止めるところは特に決まっていません。

みんな空いているところに止めます。ですので、エレベーターに近いところから埋まります。夜遅い時間になると、駐車スペースがなくなり、通路に止める人も出てきます。

それもいっぱいになると、止まっている車を塞ぐように止めるしかありません。

そのときは、サイドブレーキを引かず、ギアもニュートラルにしたままにします。そうすれば、手で押してどけることができます。

これは、ショッピングセンターの地下駐車場です。自分が止めた車の前に、このように車を止められると、通路に止まっている車を、2台も3台も、手で押して動かさなければならない時もあります。とても面倒です。

間取りは、日本で言うと3LDKタイプが多いです。

最近のソウル市内は、価格が上がったため、部屋が少なかったり、リビングやダイニングが小さめになったものが増えています。

日本でアパートという低層の集合住宅は、ビラ(빌라・villa)と言います。

ビラは、管理人もいないし、エレベーターもなく、部屋が狭いものが多いです。その代わり、管理費がかからないので、同じ広さの部屋なら割安な感じです。
韓国では、以前は、両親と長男夫婦が同居するのが普通だったので、部屋数の多い、広いアパートが人気でした。しかし、最近は、両親と同居しないケースが増えています。夫婦だけとか、夫婦と子供1人だけ、あるいは1人暮らしが増えました。そのため、ソウル市内では、余分なお金のかからないビラの入居を希望する人が増えています。アパートは値段が高くて手が届かない、でも、きれいな部屋に住みたいし、階段の上り降りは面倒。そんな若い人たちが増えているため、最近できた新しいビラは、エレベーターのあるものが多いです。

新しいビラは、少し狭いですが、部屋はとてもきれいです。

間取りだけなら3LDKのものが一般的ですが、マンション(アパート)に比べて、ひとつひとつの部屋が狭いですし、リビングやダイニングもずっと狭くなります。そして、ベランダもとても狭いです。洗濯機を置くだけのスペースくらいしかないところも多いです。

1階部分が駐車場になっているところが多いです。

古いビラには、半地下の部屋がある所が多いです。

半地下の部屋とは、文字通り、部屋の下半分が地下にある部屋です。ですから、部屋の窓は道路すれすれにあります。

部屋の中から見ると、窓は部屋の上のほうにあります。

外を歩いている人の足元が顔の正面です。
建物を建てる時、どこでも高さ制限があるので、建てられる階数は限られてしまいます。でも、半地下なら、高さ1メートルくらいで1階分作れます。ひとつでも部屋をたくさん作るためのアイデアです。

入口から、左に半階下がると半地下、右に半階上がると1階です。

半地下の部屋は、窓を開けても、ほこりっぽいです。換気がうまくできないから、部屋がじめじめしてカビが生えやすいし、環境がよくありません。そのため、家賃(保証金)は、安くなります。
ただ、最近は、1階部分を駐車場にすることが多くなり、半地下の部屋は減る傾向にあります。

古いビラには、屋上に簡単な建物を建てて、そこも人に貸すことがあります。

建前上は、住居ではなく倉庫で、オクタッパン(옥탑방・屋塔房)と言います。オクタッパン(옥탑방)は、貧しい人が住む象徴のような形で、

ドラマにもたびたび登場するので、見たことのある方も多いと思います。

建物が、掘っ立て小屋のような作りなので、夏は暑く冬は寒く、また、防犯もしっかりしていないことが多いので、こちらも家賃(保証金)は安いです。
でも、屋上なので、見晴らしはいいし、テーブルやいすを出せば、すぐに焼肉パーティーもできるし、半地下よりはドラマで使いやすいですよね。

一戸建ては単独住宅(단독주택)です。

ソウル市内だと、こんな感じです。でも、ソウル市内の単独住宅は、どんどん減っています。両親はソウル市内に住んでいますが、実家に帰るたびに、実家の近所の単独住宅がどんどんビラに変わっています。

田舎に行けば単独住宅も多いですが、ソウルでは、アパートに住むか、ビラに住むか、たいていはどちらかです。

郊外に行くと、このような建売販売の住宅もあることはありますが、

まだまだ一般的ではありません。

暖房は床下暖房(オンドル)です。

昔は、台所のお釜の煙を、床下に通しました。

時代とともに、練炭になり、今は、ガスが主流ですが、電気もあります。

最近は、光熱費が上がり暖房を使わない家庭も多いです。

部屋の中では、テントの中で過ごし、夜も、ベッドにテントを張って寝ます。
私の両親もそうです。余程寒くないと、オンドルは使用しません。

最近のアパートやビラは密閉性が高く、オンドル要りません。

部屋の日当たりの良さにもよりますが、私の妹は、余程寒くない限り、オンドルは要らないと言っています。夕方家に帰っても、部屋は暖かいそうです。

トイレとシャワーは同じスペースにあります。

韓国では、トイレと洗面台とシャワーは、ひとつのスペースにあります。イメージとしては、ユニットバスのような感じです。でも、ユニットバスよりは広くて、壁もタイル貼りです。
ちょっといいマンションだと、ホテルのように、シャワールームにガラス扉やガラスの仕切りがついていますが、普通は、扉はありません。

中に入るときは、サンダルをはきます。

シャワーを浴びる時もトイレを使う時も、同じサンダルを履きます。ですので、トイレに入ろうと思ったら、サンダルが濡れていることも多いです。

韓国では、外出して家に帰ったら、手だけでなく足も洗います。

そのことも、洗面台とシャワーが同じスペースにあることと関係があると思います。

シャワーとトイレがいっしょなのは衛生的に問題ある、と日本人は考えるようですが、

韓国人は、シャワーとトイレがいっしょにあると、ちょっとトイレが汚れた時にシャワーで洗うことができるので、清潔に保てていいと考えます。

昔は、浴槽のある家も多かったです。

韓国では、毎日入浴する習慣はありません。というより、そもそも家で入浴する人はほとんどいません。みんな1週間に1回とか、1か月に1回とか、銭湯(목욕탕・沐浴湯)に行って、アカスリまでやります。家にバスタブがあっても、ほとんど使いません。ですので、最近の家は、はじめからシャワーだけになっています。

韓国の家は、ベランダの外側にも窓がついています。

韓国では、マンションでも、一戸建てでも、ベランダの外側にも窓がついています。部屋の中からみると、こんな感じです。幅の広い二重窓のようになります。

窓があるから、雨の日でも洗濯物を干すことができます。

二重窓だから防寒にもなりますし、ベランダが汚くならないし、とても便利です。日本ではどうしてベランダの外に窓がないのか不思議です。

日本では、ベランダにふとんを干すからかなと思います。

窓がついていたら邪魔で干せませんよね。韓国では、ベランダにふとんを干す習慣がありませんから、窓がついているほうがメリットが多いです。

どの家にも浄水器があります。

韓国では、昔から水道の水を直接飲むことはしません。一般的に、飲む時の水は、麦茶です。昔は、水道の水は直接飲むことができなくて、必ず沸かして麦茶にして飲んだからです。今でも、食堂などで出てくる水は、麦茶です。「水ください(물 주세요)」というと麦茶が出てきます。

もちろん、今は、水道の水もきれいになって、

ソウル市でも、水道水を直接飲んでも大丈夫、と言っています。

しかし、それを信じて直接飲む人は少ないです。いくら水をきれいにして送り出しても、地中の水道管がきたないから家の蛇口から出る時には、かなり汚染されていると考えます。これは、韓国人の常識と言ってもいいです。
でも、いちいち沸かすのも面倒なので、1990年代くらいから、各家庭ではタンク式の浄水器を設置するようになりました。でも、タンク式は、取り付けたりはずしたりも面倒だし、宅配で受け取るのもけっこう面倒です。お金もかかります。

今では、水道の蛇口からホースでつなぐ形がほとんどです。

大きさも小さくなって、ほとんど場所をとりません。以前は、レンタルが主流でしたが、最近はインターネットでも、大型スーパー(大型マート)などでも安く売っています。
レンタルでも、安い物は月に1万ウォンくらいからありますから、わざわざペットボトルの水を買って来て飲む人も、韓国ではほとんどいません。

韓国の家庭では、皆、浄水器を使っているので、ドラマでも、よく出て来ますよね

ドラマを見てても、よく映っているので、気が付いていると思います。

浄水器の宣伝か、というくらい、わざとらしく映ることも少なくないですよね。

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