ハングル文字の覚え方とは?初心者におすすめの効率的な覚え方・学習方法について徹底解説!
韓国語を学びたいと考えたとき、まず最初に立ちはだかるのが「ハングル文字」です。日本語とは大きく異なる記号のような文字で、一見すると難しそうに見えますが、実はハングル文字は規則的で覚えやすい文字体系として知られています。
この記事では、韓国語初心者でも無理なく学べるよう、ハングルの基礎から実践的な覚え方、効率的な学習方法までを段階的に紹介します。「ハングル文字の覚え方がわからない」「学習を続けられるか不安…」という方も、ぜひ参考にしてみてください。
目次 ▼
- ○ 1 ハングル文字とは?
- ○ 2 実践で覚える!ハングル文字の覚え方の流れを解説!
- ・①14個のハングルの平音・激音から覚える
- ・②濃音を覚える
- ・③10個のハングルの母音を覚える
- ・④組み合わさって増えた母音を覚える
- ○ 3 初心者におすすめ!ハングル文字の効率的な覚え方を解説!
- ・テキストや参考書で学ぶ
- ・講座を受講する
- ・スマホアプリを使う
- ・韓流ドラマや映画を見る
- ○ 4 韓国語を学ぶならハングルちゃん
1 ハングル文字とは?
ハングルは、韓国語を表記するための文字で、1446年に朝鮮王朝の世宗大王によって制定された文字体系です。正式には「訓民正音(くんみんせいおん)」と呼ばれ、「すべての人が学びやすく、話しやすい言葉を持つべき」という理念のもとに作られました。それまで使われていた漢字に代わって、庶民でも読み書きができるようにと考案されたのがハングルです。
ハングルは、日本語のひらがなやカタカナとは異なり、「表音文字」として発音の仕組みに基づいて作られています。基本的な構造は、子音と母音を組み合わせて1文字を作る「組み文字」形式。例えば、「ㄱ(k)」という子音に「ㅏ(a)」という母音を組み合わせると、「가(ka)」という1つのハングル文字ができます。このように、部品のようなパーツを組み合わせていくシンプルな構造が特徴です。
現在では、息をあまり強く出さない平音と息を強く出して発する激音で合計14個、基本母音10個をもとに、多くの発音を表すことが可能となっています。さらに、濃音や複合母音といったバリエーションも加わることで、より豊かな発音を表現できるようになっています。
見た目は一見複雑に感じられるかもしれませんが、規則性がしっかりしており、文字の成り立ちを理解すれば短期間での習得も十分に可能です。特に日本語話者にとっては、発音や語順に似た部分も多く、学びやすい言語のひとつといえるでしょう。
2 実践で覚える!ハングル文字の覚え方の流れを解説!
ハングル文字を効果的に覚えるには、いきなり単語を丸暗記するのではなく、文字の基本構造から段階的に学ぶことが大切です。特にハングルは「子音」と「母音」を組み合わせて1つの文字を作るため、まずはそれぞれの構成要素をしっかり理解する必要があります。
そこで、初心者がつまずきやすいポイントを押さえながら、「どの順番で覚えるのが効率的か?」を具体的にご紹介していきます。ステップごとに学んでいくことで、読み書きの基礎が自然と身につき、韓国語学習がグッと楽になることでしょう。
①14個のハングルの平音・激音から覚える
まず最初に覚えたいのが、ハングルの基本となる14個の子音です。これは平音や激音の「ㄱ(k/g)」「ㄴ(n)」「ㄷ(d/t)」「ㄹ(r/l)」など、日本語の発音と似ているものも多く、初心者でも比較的なじみやすいパーツです。ハングルでは、子音を母音と組み合わせて文字を構成するため、この子音をしっかり覚えておくことが非常に重要になります。
子音は、それぞれ形と発音がセットになっていますが、見た目が似ているものも多いため、最初は混乱するかもしれません。たとえば「ㄱ」と「ㅋ」、「ㅈ」と「ㅊ」などは、形は似ていても発音や強さが違います。これらを区別するコツは、実際に口に出して声に出すこと。書きながら発音することで、頭と体にしっかりと定着していきます。
おすすめの覚え方は、子音の表を一覧にして、毎日少しずつ目と耳で確認しながら練習することです。さらに、子音ごとの語呂合わせやイメージイラストなどを使うと記憶に残りやすくなります。ここで土台を固めておくことで、後の母音や単語の習得がグッと楽になるでしょう。
②濃音を覚える
基本の子音に慣れてきたら、次は「濃音(のうおん)」と呼ばれる特殊な子音を学びましょう。濃音とは、「ㄲ(kk)」「ㄸ(tt)」「ㅃ(pp)」「ㅆ(ss)」「ㅉ(jj)」など、同じような形をした子音を2重に書いたもので、発音の際により強く、はっきりした音になります。
濃音は、日本語にはない発音のため最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば自然と区別できるようになります。息を強く吐く「激音(ㅋ、ㅌ、ㅍ、ㅊ)」と違い、濃音は「喉に力を入れて詰まるように出す音」です。例えば「ㄱ」は普通の「カ行」の音ですが、「ㄲ」はより力強い「ッカ」に近い発音になります。
学習のコツは、ネイティブの発音を聞いてマネすることです。スマホアプリやYouTube動画などを活用し、何度も声に出して練習するのが効果的です。単語の中で濃音が使われている例を探して、自分で書いて読む習慣をつけると、実践的な感覚が身についていきます。
③10個のハングルの母音を覚える
次に学ぶべきは、基本となる10個のハングルの母音です。母音は「ㅏ(a)」「ㅑ(ya)」「ㅓ(eo)」「ㅕ(yeo)」「ㅗ(o)」「ㅛ(yo)」「ㅜ(u)」「ㅠ(yu)」「ㅡ(eu)」「ㅣ(i)」の10個で、横線や縦線の組み合わせで表されます。
母音は単体で発音できる文字で、子音と組み合わせて1つの音節(文字)を作ります。例えば、「ㄱ(k)」と「ㅏ(a)」を組み合わせると「가(ka)」という音になります。このように、ハングルの母音は音を作るうえで欠かせない存在です。
加えて、「ㅁ」「ㄴ」「ㅇ」「ㄹ」の子音+母音で構成される音節の最後にくる子音、パッチムというものもあり、実際には母音を伴わない子音のみの発音となるため、日本語話者には難しい場合があり、発音ルールを理解する必要があります。
母音の学習では、視覚的なパターンを意識すると覚えやすくなります。たとえば、縦棒があるものは「口を縦に開く音」、横棒があるものは「口を横に開く音」と覚えると、形と発音がリンクしやすくなります。
発音を確認しながら、ノートに繰り返し書いて練習するのが基本です。最初は似た形の母音を混同しやすいですが、音声付き教材を使って正しい発音を聞きながら練習することで、自然に使い分けができるようになるでしょう。
④組み合わさって増えた母音を覚える
基本の10個の母音を覚えたら、次に取り組みたいのが「複合母音/合成母音」です。これは基本母音同士が組み合わさってできる新しい音で、「ㅘ(wa)」「ㅙ(wae)」「ㅚ(oe)」「ㅝ(wo)」「ㅞ(we)」「ㅟ(wi)」「ㅢ(ui)」などがあります。
たとえば「ㅗ(o)」+「ㅏ(a)」=「ㅘ(wa)」のように、パーツが合体して1つの母音になります。このような複合母音は、より自然な発音や複雑な音を表現するために欠かせない要素です。
複合母音の学習では、まずそれぞれの構成を視覚的に理解することが重要です。仕組みを把握することで、覚えるスピードが一気にアップします。
また、発音が似ている複合母音も多いため、耳で違いを聞き分ける練習も欠かせません。最初は「全部同じに聞こえる…」と思っていても、聞き慣れてくると微妙な違いにも気づけるようになります。
3 初心者におすすめ!ハングル文字の効率的な覚え方を解説!
ハングル文字を学ぶとき、ただ闇雲に覚えようとしてもなかなか続かなかったり、挫折してしまうこともあります。そんなとき大切なのは、「自分に合った効率的な学び方」を見つけることです。
最近では、テキストだけでなく、スマホアプリや動画コンテンツ、オンライン講座など、さまざまなツールを活用した学習方法が増えています。ここでは、初心者に特におすすめできる5つの学習スタイルを紹介します。
テキストや参考書で学ぶ
学習の王道ともいえるのが、テキストや参考書を使った学び方です。紙の教材は、構成がしっかりしているものが多く、順を追って知識を積み重ねていけるのが魅力です。特に初心者向けに作られた本では、イラストや発音のカタカナ表記があるものもあり、視覚的にも理解しやすくなっています。
また、練習問題や書き取りスペースが用意されているテキストも多く、実際に手を動かして覚えることができます。これは記憶の定着にとても効果的です。「何となく見たことがある」ではなく、「自分で書ける」ようになるためには、書く練習を取り入れるのが一番です。
さらに、発音記号や文法の基礎など、ネットだけでは拾いきれない情報も、紙の参考書にはしっかり載っています。静かな環境でじっくり取り組みたい人にはテキスト学習がおすすめですが、独学となるので途中で挫折してしまう方も少なくありません。
講座を受講する
独学での限界を感じたときは、韓国語講座の受講を検討してみましょう。対面の語学スクールはもちろん、最近ではZoomやYouTube Liveなどを使ったオンライン講座も人気を集めています。講師の先生から直接フィードバックをもらえるので、発音や書き方の間違いもすぐに修正でき、効率よく学ぶことができます。
また、定期的なレッスンがあることで学習習慣が身につき、サボりがちな人にもぴったりです。グループレッスンであれば仲間と一緒に進める楽しさもあり、モチベーションもキープしやすくなります。
有料の講座だと敷居が高く感じるかもしれませんが、無料体験が用意されているサービスも多いので、まずは気軽に試してみるのがオススメです。自分のレベルに合わせて進められるカリキュラムなら、無理なくステップアップできるでしょう。
スマホアプリを使う
スマホアプリは、スキマ時間を活用して手軽にハングル学習ができる超便利ツールです。アプリの多くはゲーム感覚で学べるものが多く、堅苦しさがなく楽しく続けられるのが特徴です。特に「Duolingo」や「LingQ」、「Drops」などは、初心者に大人気のアプリです。
発音練習、書き取り、選択クイズなどの機能が搭載されており、毎日の学習に役立ちます。また、進捗状況が記録されるので、「昨日より今日の方ができる」という実感が得やすく、やる気にもつながります。
アプリは数分の短時間で完結できるコンテンツが多いため、通勤時間や寝る前など、ちょっとした時間に勉強するのにぴったりです。紙のテキストよりも手軽なので、まずはアプリから始めてみるというのも一つの方法です。
韓流ドラマや映画を見る
ハングルを楽しく覚えるには、韓流ドラマや映画を見るのがおすすめです。映像と音声がセットになっているので、字幕でハングルを目で追いながら、同時にネイティブの発音やイントネーションも聞けます。これにより、文字と音が結びつきやすくなり、自然と記憶に残ります。
最初は日本語字幕を付けて内容を理解しながら、ハングル字幕も一緒に見ると、ハングル文字の形や使われ方に慣れることができます。慣れてきたら韓国語字幕だけにして、聞き取る力と読む力を同時に鍛えるのが効果的です。実際の会話で使われるフレーズや表現を身近に感じることで、学習のモチベーションもアップします。
また、好きな俳優やドラマを通して学ぶことで、学習が苦にならず、楽しみながら続けやすくなります。ドラマの中で気になったフレーズはメモして調べたり、繰り返し聞くことで、理解と記憶が深まります。さらに、韓国の文化や生活習慣にも触れられるので、語学だけでなく韓国への興味も広がるでしょう。
4 韓国語を学ぶならハングルちゃん
韓国語を学び始めるなら、まずはハングル文字の理解が大切です。ハングル文字は規則的な構造を持ち、子音や母音の組み合わせで成り立っているため、段階的に学べば初心者でも無理なく覚えられます。
本格的に韓国語を習得したい方は、韓国語の日常的な会話や単語を身に付けることを重点とした「ハングルちゃん」がおすすめです。ハングルちゃんはネイティブ講師による対面・オンラインを兼ね備えた韓国語教室で、わかりやすい教材とカリキュラムで段階的にハングル文字と韓国語をマスターできます。
人気の韓国ドラマや映画にも使われるような実用的なフレーズもしっかりと学習できるので、楽しく続けやすいのが特徴です。ぜひ公式サイトからチェックしてみてください。
>ハングルちゃんの公式サイトはこちら
監修者

<出身大学>
新丘大学家庭教育学部
<略歴>
ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)
韓国語教室ハングルちゃん代表
<資格>
通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)
<出身大学>
京都大学農学部卒業
<略歴>
東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。