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カムバとは?初心者必見のK-POP用語の意味やスケジュール・ファンの行動を解説!

投稿日:2025年5月10日 | 最終更新日:2025年5月10日

K-POPに興味を持ち始めると、「カムバ」という言葉をよく耳にするようになります。SNSやファンコミュニティでは当たり前のように使われているこの言葉ですが、初めて聞く方にとっては少し難しく感じるかもしれません。

この記事では、「カムバ」を含めたK-POPでよく聞く用語について解説していきます。ぜひ参考にしてください。

目次 ▼

1 カムバとは?意味や始まりを解説

K-POPを楽しむ上で欠かせない「カムバ」という言葉の意味や歴史について詳しく見ていきましょう。日本のアイドルとは少し異なる韓国独特の活動形態を理解することで、より一層K-POPを楽しむことができます。

カムバとは「アーティストが新曲をリリースすること」

カムバとは、韓国語で「컴백(comeback)」と書き、直訳すると「戻ってくる」という意味です。K-POPの世界では、アーティストが新しい曲やアルバムをリリースして活動を再開することを指します。

日本では新曲発表というシンプルな表現が一般的ですが、韓国では「カムバック」という言葉で表現されます。これは、アーティストが一時的な休息期間を経て、ファンの前に新しい姿で「戻ってくる」という意味合いが込められています。

カムバは単なる新曲発表に留まらず、新しいコンセプトやイメージ、パフォーマンスを披露する重要なイベントとして位置づけられています。

カムバの発音

「カムバ」は「カムバック(カンバツク)」ですが、comebackを韓国語で「컴백」と書きます。
日本人には「コムベッ」のように聞こえますが、韓国人にはcomebackです。

カムバの始まり

カムバという概念は、2000年代初頭から中盤にかけてK-POP業界で定着してきました。その背景には、韓国の音楽市場の特性があります。

韓国では日本と比べてCDの販売数が少なく、デジタル配信が主流となっています。そのため、アーティストは定期的に新曲をリリースして注目を集め続ける必要がありました。

また、韓国の音楽番組では毎週ランキングが発表され、1位を獲得することが大きな栄誉となります。このシステムが、アーティストに定期的なカムバを促す要因となりました。

カムバと呼ばれる活動期間

カムバという言葉は、新曲発表の瞬間だけでなく、その前後の活動期間全体を指すこともあります。一般的に、カムバ期間は新曲発表から約1ヶ月前後続きます。

この期間中、アーティストは音楽番組への出演、ラジオやバラエティ番組への出演、ファンサイン会などさまざまな活動を行います。アーティストによっては、より長期間のプロモーション活動を行うケースもあります。

カムバ期間が終わると、アーティストは次のカムバに向けての準備期間に入ります。この「準備期間」と「カムバ期間」のサイクルが、K-POPアーティストの基本的な活動パターンとなっています。

2 カムバまでの流れを解説!

カムバは突然行われるわけではなく、綿密な計画に基づいて段階的に情報が公開されていきます。ここでは、カムバまでの一般的な流れについて説明します。

ティザー公開

カムバの第一歩は、「ティザー(티저/Teaser)」の公開から始まります。ティザーとは、新曲やアルバムの一部を切り取った短い予告映像や画像のことです。

通常、カムバの2週間から1ヶ月前にティザースケジュールが発表され、それに従って順次ティザーが公開されていきます。最初は簡単なロゴや日付の告知から始まり、徐々にメンバーの写真や映像が公開されることが多いです。

SNSでは「ティザードロップ(Teaser Drop)」と呼ばれ、ファンが一斉にティザーを視聴し、感想を共有する文化が根付いています。この段階から、カムバに向けての盛り上がりが始まるのです。

アルバムトラックリストの公開

ティザーの公開に続いて行われるのが、アルバムに収録される曲のリスト「トラックリスト」の公開です。トラックリストには、タイトル曲(主に宣伝される曲)や収録曲の名前、作詞家や作曲家の情報などが記載されています。

特に注目されるのは、メンバーが作詞や作曲に参加している曲です。K-POPでは近年、アーティスト自身が楽曲制作に関わるケースが増えており、こうした情報はファンにとって大きな関心事となっています。

ビジュアルやコンセプトフォトの発表

カムバが近づくにつれて、アーティストの新しいビジュアルやコンセプトを紹介する「コンセプトフォト」が公開されます。これは、新しいアルバムのテーマや世界観を表現した写真集です。

コンセプトフォトは通常、複数のバージョンが用意され、日替わりで公開されることが多いです。例えば、「明るいバージョン」と「暗いバージョン」のように対照的なコンセプトや、メンバーごとに異なるテーマの写真が公開されることもあります。

先行曲の発表

大型アルバムの場合、タイトル曲の発表前に「先行曲(プレリリース)」が公開されることがあります。これは、本格的なカムバに先立って公開される楽曲で、アルバムの雰囲気を先取りできる曲が選ばれることが多いです。

先行曲は通常、MVと共に公開され、一部のプロモーション活動が行われることもあります。しかし、メインのタイトル曲と比べると、プロモーション規模は小さめに設定されるのが一般的です。

3 カムバのスケジュールを解説!

カムバが始まると、アーティストは様々な活動を通じて新曲やアルバムをプロモーションします。ここでは、カムバ期間中の主な活動について詳しく説明します。

メディア出演

カムバ期間中、アーティストは多くのメディアに出演し、新曲のプロモーションを行います。音楽番組はもちろん、ラジオやバラエティ番組への出演も増えます。

特に注目されるのが、「知ってるお兄さん」や「週刊アイドル」などのアイドル専門バラエティ番組です。これらの番組では、新曲の振り付けを変化させた「アレンジバージョン」や「2倍速バージョン」などが披露され、ファンに新たな楽しみを提供します。

アルバムやミニアルバム・リパケ

カムバの核となるのは、新しい音楽作品のリリースです。K-POPでは、フルアルバム、ミニアルバム(EP)、シングルなど様々な形態でリリースされます。

また、同一アルバムの異なるバージョン「リパケ(repackage)」がリリースされることもあります。リパケは通常、オリジナルアルバムの全曲に加えて、新しく2〜3曲が追加された形でリリースされます。

オンライン&オフラインファンミーティングやラッキードロー

カムバ期間中は、ファンとの交流イベントも多く開催されます。ファンサイン会や握手会、ファンミーティングなどが代表的です。

ファンサイン会は、アルバムを購入したファンの中から抽選で選ばれた人が参加できるイベントで、直接サインをもらったり、短い会話を交わしたりする機会となります。近年では、オンラインで行われる「ビデオ通話サイン会」も一般的になっています。

ステージ披露

カムバ期間中、最も注目されるのが音楽番組でのステージ披露です。K-POPアーティストは、「M COUNTDOWN」や「音楽中心」などの音楽番組に出演し、新曲のパフォーマンスを披露します。

音楽番組のステージは、華やかな衣装や凝った舞台セット、特殊効果などを駆使した見応えのあるものになっています。また、番組ごとに少しずつ異なる振り付けやフォーメーション、衣装の変化があり、ファンは毎回の違いを楽しみにしています。

4 カムバとともに出演する韓国の6つの音楽番組を解説!

カムバ期間中、K-POPアーティストが出演する主要な音楽番組は6つあります。それぞれの番組の特徴や放送日について詳しく見ていきましょう。

① M COUNTDOWN

「M COUNTDOWN」は、韓国の音楽チャンネル「Mnet」で毎週木曜日に放送される音楽番組です。2004年から放送されている長寿番組で、K-POPファンの間では「エムカ」と略して親しまれています。

この番組の特徴は、国際的な視聴者を意識した演出と、先進的なカメラワークにあります。特に「カムバックステージ」と呼ばれる新曲初披露の舞台は、特別な演出が施されることで知られています。

② Show!音楽中心

「Show!音楽中心(Music Core)」は、韓国のMBCで毎週土曜日に放送される音楽番組です。1998年に「音楽キャンプ」として始まり、2005年に現在の「Show音楽中心」に改名されました。

この番組は、ファンとの距離が近いステージ構成が特徴で、季節によっては野外ステージでの特別パフォーマンスが行われることもあります。開放感のある雰囲気の中で、臨場感あふれるステージを楽しめるのが魅力です。

③ ミュージックバンク

「ミュージックバンク(Music Bank)」は、韓国のKBSで毎週金曜日に放送される音楽番組です。1998年から放送されている老舗番組で、K-POP業界では高い権威を持っています。

ミュージックバンクの特徴は、綿密に計算された照明効果と、大規模な舞台セットにあります。特に重要なカムバックステージでは、アーティストのコンセプトに合わせた特別な舞台が用意されることが多いです。

④ SHOW CHAMPION

「SHOW CHAMPION」は、韓国の音楽専門チャンネルMBC Mで毎週水曜日に放送される音楽番組です。2012年に始まった番組ですが、新人アーティストの登竜門として重要な役割を果たしています。

SHOW CHAMPIONの特徴は、新人やマイナーなアーティストにも平等に出演機会を与える点にあります。大手事務所のアーティストだけでなく、小規模事務所のアーティストも多く出演しています。

⑤ SBS人気歌謡

「人気歌謡(Ingigayo)」は、韓国のSBSで毎週日曜日に基本生放送されている音楽番組です。1991年12月頃から放送が開始された、韓国でも屈指の長寿番組の一つです。

番組は主に3つの構成で展開されています。まず「決定!TAKE7」は、SBS公式サイトでのネット投票やCD売上、音源ダウンロード数などのデータをもとに選ばれた上位7曲を、アーティストが生パフォーマンスするコーナーです。

次に「Zoom in」は、韓国のネットユーザーの間で注目を集めている歌手によるスペシャルステージを披露するコーナーです。そして「Club Fresh」では、デビュー間もない新人歌手を紹介し、次世代のスター候補たちをいち早く知ることができます。

大人気アーティストから新人まで幅広く出演し、今韓国で流行している楽曲やステージをリアルタイムで楽しめる点が人気歌謡の大きな魅力です。

⑥ THE SHOW

「THE SHOW」は、SBSのチャンネルであるSBS Mで毎週火曜日に放送される音楽番組です。2011年に始まり、若い視聴者をターゲットにした番組作りが特徴です。

THE SHOWの特徴は、アーティストとファンとの交流を重視した企画が多い点にあります。ファンの声援がアーティストに直接届く演出や、バックステージでのインタビューなど、より親密感のあるコンテンツが提供されています

5 推しのカムバの際のファンの行動とは?

カムバ期間中、ファンはアーティストを応援するためにさまざまな活動を行います。ここでは、典型的なファンの行動について説明します。

アルバムを購入し音源・音盤チャートでトップを狙う

カムバを成功させるために、ファンが最も重視するのがアルバム購入とストリーミングです。韓国の音楽市場では、物理アルバムの販売数とデジタル音源のストリーミング数が、アーティストの人気や成功を測る重要な指標となっています。

多くのファンは、自分の推し(好きなアーティスト)のアルバムを複数枚購入します。これは、アルバムに封入されているフォトカードやポスターなどの特典が、バージョンごとに異なるためです。

音楽番組で優勝できるように活動する

K-POPファンのもう一つの重要な活動が、音楽番組での応援です。多くの音楽番組では、現場でのファンの応援が、アーティストのパフォーマンスを盛り上げる重要な要素となっています。

ファンは「応援グッズ」と呼ばれる公式ペンライトなどを持って会場に集まり、曲に合わせて振ったり、決められたコールやチャントを行ったりします。また、番組によっては観客の歓声や拍手が順位に影響することもあり、声援にも力が入ります。

6 カムバの際に使うその他のK-POP用語

カムバに関連して、K-POPファンの間で使われる独特の用語がいくつかあります。ここでは、よく使われる用語について解説します。

スミン

「スミン」とは、韓国語で「스트리밍(ストリーミング)」の略語で、音源(デジタルミュージック)や動画をインターネット上で再生する行為を指します。

K-POPのファンダム文化では、アーティストの新曲がリリースされた際に、音楽配信サービス(MelonやSpotify、YouTubeなど)で繰り返し再生することを「スミン」と呼びます。 スミンはチャート順位に影響を与える重要な要素であり、ファンが一丸となって行う応援活動のひとつとして定着しています。

リパケ

「リパケ(リパッケージ)」とは、英語の「repackage」に由来する言葉で、既に発売されたアルバムに新曲を追加し、新しいジャケットやデザインで再販売することを指します。

リパケは通常、オリジナルアルバムの発売から1〜3ヶ月後にリリースされ、2〜3曲の新曲が追加されることが一般的です。新曲の中から選ばれた「リパケタイトル曲」でプロモーション活動が行われます。

グッバイステージ

「グッバイステージ」とは、カムバ期間の最後に行われる音楽番組での最終パフォーマンスを指します。通常、2〜4週間程度続くカムバ活動の締めくくりとして、特別な演出が施されることが多いです。

グッバイステージでは、カムバ期間中に使用していた通常のステージ衣装とは異なる、特別な衣装が用意されることがあります。また、ファンへの感謝を表す特別なパフォーマンスが行われます。

チッケム

「チッケム(직캠)」とは、韓国語で「직접 촬영한 캠코더 영상(チッチョプ ケムコドロ ッチグン ドンヨンサン)直撮りカメラ映像」の略で、特定のアーティスト1人にフォーカスして撮影された動画を指します。

主に音楽番組やライブステージにおいて、ファンや放送局がアーティスト個人のパフォーマンスだけを密着して映した映像が「チッケム」と呼ばれます。 グループ全体ではなく、個々のメンバーの表情や動きに注目できる点が人気の理由で、SNSや動画プラットフォームでも多くの再生数を記録することがあります。

7 韓国語を楽しく学んでみませんか?

ここまで「カムバ」という言葉を中心に、K-POPファンにとって欠かせない用語や文化について解説してきました。カムバという独特のシステムは、K-POPの魅力の一つであり、アーティストとファンをつなぐ重要な活動となっています。
K-POPへの興味をきっかけに、韓国語を学んでみたいと思った方も多いのではないでしょうか。「カムバ」や「チッケム」などの用語を理解することで、K-POPをより深く楽しむことができます。

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。