韓国語の否定形の作り方を解説！動詞や形容詞・名詞の否定文の例文は？
ここでは、否定形の作り方をまとめてご紹介します。
韓国語の文法は、日本語とよく似ていますが、否定形には日本語にはない形があります。はじめは戸惑うかもしれませんが、慣れるととても楽ですので、ここでしっかり学んでおきましょう。
目次 ▼
- ○ １ 韓国語の動詞・形容詞の否定形の作り方「～しない」
- ・否定形を表す「안（アン） 〜」
- ・否定形を表す「～지 않다」
- ○ 2 動詞・形容詞の部分否定形の作り方
- ・韓国語でも否定の「지 않다」の「않다」のすぐ前に「は」や「も」を挿入する
- ○ ３ 韓国語の動詞・形容詞の不可能形（否定形）の作り方「～できない」
- ・動詞の語尾を変える「~을/ㄹ 수 없다」
- ・「（能力的に）～できない」を表す「못 ~」
- ・語幹を変化させる「~지 못하다」
- ○ ４ 韓国語の名詞の否定形の作り方「～じゃない」
- ○ ５ 韓国語の否定形の例文をまとめて解説！
- ・動詞・形容詞の否定形の例文
- ・動詞・形容詞の不可能形（否定形）の例文
- ・名詞の否定形の例文
- ○ ※ 『発音』『文法』総整理
- ○ ☆ 韓国語を楽しく学んでみませんか？
１ 韓国語の動詞・形容詞の否定形の作り方「～しない」
否定形を表す「안（アン） 〜」
韓国語の否定文の作り方は、基本的にとてもシンプルです。
動詞の語幹の前に「안」を付けるだけです。
これは합니다体でも해요体でも同じルールで適用されます。
ただし、하다で終わる動詞には注意が必要です。
특히 「공부하다（勉強する）」や「운전하다（運転する）」のように、名詞に「하다（する）」が付いた動詞の場合は異なるルールが適用されます。
この場合、語幹の前ではなく하다の前に「안」を付けてください。
例えば「韓国語の勉強をする」という場合を考えてみましょう。
ここでは「勉強する」という意味の「공부하다」が使われます。
このような場合、「공부하다」を名詞化して「공부를 하다」とし、「공부를 안 하다」という形で否定を表現します。
主な「하다」動詞の否定形は以下のようになります。
말하다（話す）→ 말 안 하다
공부하다（勉強する）→ 공부를 안 하다
생각하다（考える）→ 생각을 안 하다
일하다（働く）→ 일 안 하다
なお、これは하다で終わる動詞の場合のルールです。
하다で終わる形容詞の場合は、通常のルール通り語幹の前に「안」を付けます。
また、「안」を使う際の重要なポイントとして、「안」の後にはスペース（わかち書き・띄어쓰기）を入れることを忘れないでください。
否定形を表す「～지 않다」
韓国語の否定表現の2つ目の方法として「～지 않다」があります。
この表現は「안」を使う方法よりもシンプルで、動詞の語幹の後ろに「～지 않다」を付けるだけで否定文を作ることができます。
この否定表現の特徴は、動詞自体を変化させるのではなく、「않다」という否定を表す言葉を活用させることです。
「～지 않다」は文法的にとてもシンプルなため、使いやすい表現です。
ただし、使用する場面には注意が必要です。
「안～」が日常会話でよく使われる口語的な表現であるのに対し、「～지 않다」はよりフォーマルな場面で使用される丁寧な表現だということを覚えておきましょう。
2 動詞・形容詞の部分否定形の作り方
韓国語の動詞・形容詞の作り方は日本語と同じように作ります。
まずは日本語について説明していきます。
日本語では否定の「ない」のすぐ前に「は」や「も」を挿入
寒くない
⇒ 寒くはない、寒くもない
食べない
⇒ 食べはしない、食べもしない
※ 動詞の時には「ない」が「しない」に変わります。
韓国語でも否定の「지 않다」の「않다」のすぐ前に「は」や「も」を挿入する
韓国語の否定の形は「지 않다」ですが、この「않다」のすぐ前に、日本語の「は」に当たる「는」、「も」に当たる「도」を入れます。
例
춥지는 않다
→ 寒くはない
춥지도 않다
→ 寒くもない
덥지도 춥지도 않다
→ 暑くも寒くもない
덥지도 않고 춥지도 않다
→ 暑くもないし寒くもない
먹지는 않다
→ 食べはしない
먹지도 않다
→ 食べもしない
３ 韓国語の動詞・形容詞の不可能形（否定形）の作り方「～できない」
ここでは、韓国語の動詞・形容詞の否定形の一つについてご紹介していきます。
動詞の語尾を変える「~을/ㄹ 수 없다」
韓国語で「～できない」という否定表現を作る方法の一つとして、「動詞 + ㄹ/을 수 없다」があります。
これは「～できる」を意味する「動詞 + ㄹ/을 수 있다」の「있다（ある）」を「없다（ない）」に変えるだけの簡単な形です。
動詞の語尾の特徴に応じて「ㄹ」か「을」を選択することで、「～できない」という表現を作ることができます。
「（能力的に）～できない」を表す「못 ~」
韓国語で「～できない」という不可能を表現するもう一つの方法は、動詞の前に「못」を付ける方法です。
この表現は、「能力的にできない」「状況的にできない」という意味を持ちます。
ただし「운동하다（運動する）」や「공부하다（勉強する）」のような「〇〇하다」型の動詞の場合は、「하다」の直前に「못」を付ける必要があります。
語幹を変化させる「~지 못하다」
韓国語で「～できない」を表現する最後の方法は、動詞の語幹に「~지 못하다」を付ける表現です。
これは先ほど紹介した表現方法の中で、最も強い否定の意味を持ちます。
この言い方は、「まったくできない」「どうしてもできない」という強い不可能の意味を含んでいます。
４ 韓国語の名詞の否定形の作り方「～じゃない」
「～じゃない」という表現を作る場合は「아니다（アニダ）」を使用します。
基本的な形は名詞の後に助詞「가/이」を付け、その後に「아니다」を続けます。
例文：
내 구두가 아니에요（私は靴ではありません）
오늘은 수요일이 아니야（今日は水曜日じゃないよ）
これらの表現を直訳すると「私の靴が違う（ではない）」「今日は水曜日が違う（ではない）」となり、日本語としては少し違和感があるかもしれません。
しかし、韓国語では助詞「が」に当たる「가/이」を使用するのが正しい表現方法です。
この表現の違いを理解することで、より自然な韓国語の否定表現を使うことができるようになります。
５ 韓国語の否定形の例文をまとめて解説！
韓国語を使えるように、フレーズで覚えていきましょう。
動詞・形容詞の否定形の例文
・버스를 안 타요（バスに乗りません）
・요즘은 바빠서 안 쉽니다（最近は忙しいので休みません）
・다이어트 중이라서 저녁을 먹지 않아요（ダイエット中なので夕食を食べません）
・그들은 우리를 기다리지 않았습니다（彼らは私たちを待ちませんでした）
動詞・形容詞の不可能形（否定形）の例文
・나는 한글을 읽을 수 없어요（私はハングルが読めません）
・남동생은 아직 밤에 혼자 못 자요（弟はまだ夜1人で寝られません）
・저 영화는 절대로 잊지 못해요（あの映画は絶対に忘れられません）
名詞の否定形の例文
・다음 수업은 영어가 아니라 역사예요（次の授業は英語じゃなくて歴史です）
・내 친구는 그런 사람이 아니야.（私の友達はそんな人じゃないよ）
・지각이 아닌가 해서 걱정했어요（遅刻じゃないかと思って心配しました）
※ 『発音』『文法』総整理
韓国語の『発音』『文法』を、わかりやすく解説しています。
今まで学習した中で、よくわからないところ、不安のあるところは、こちらの徹底解説と例文で、しっかりと整理しておいてください。
関連記事：韓国語のまとめ「文字・発音」編
関連記事：韓国語のまとめ「文法」編
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監修者
＜出身大学＞
新丘大学家庭教育学部
＜略歴＞
ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。
内田 昌弘 (うちだ まさひろ)
韓国語教室ハングルちゃん代表
＜資格＞
通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)
＜出身大学＞
京都大学農学部卒業
＜略歴＞
東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。