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ハングル初歩(文字・発音)

自分の名前をハングル(韓国語)で書いてみよう。あいうえお一覧50音表

投稿日:2023年2月9日 | 最終更新日:2024年4月14日

日本語の名前や地名などをハングルで表記する時の五十音一覧表です。ここにプラスで、濁音や拗音、撥音、促音があります。一般的な一覧表と、韓国人に変な読み方をされないための「裏ワザ」も伝授いたします。
また、韓国人は「新大久保」を「シノクボ」と言いますが、誤読の原因は、地名のハングル表記に問題があるからです。そうならないようにするにはどうしたらいいか、詳しく解説致します。

目次 ▼

1 日本語をハングルで表記する方法

韓国語も外国語です。日本語にない音もありますし、似ているけど微妙に違う音もあります。それでも、一番近い音で表記する方法です。
『ローマ字表記のアルファベットをハングルに置き換える』と考えるとわかりやすいです。
一般的には、

母音「a、i、u、e、o」は「ㅏ、ㅣ、ㅜ、ㅔ、 ㅗ」

「a」は「ㅏ」を使います。
「i」は「ㅣ」を使います。
「u」には「ㅜ」と「ㅡ」、似ている音がふたつありますが、より「u」に近い「ㅜ」を使います。
「e」は「ㅔ」と「ㅐ」があります。韓国では外国語表記は通常「ㅔ」を使います。しかし「ㅐ」を使ってもかまいません。音は同じです。
「o」には「ㅓ」と「ㅗ」、似ている音がふたつありますが、より「o」に近い「ㅗ」を使います。
これが基本です。韓国語も外国語なので、ぴったり同じにはなりませんが、だいたいこれで通じます。ですので、このままでもいいのですが、もう少し、日本語の音に近づけてみましょう。

「す」と「つ」は「ㅜ」より「ㅡ」のほうが日本語の音に近い

コスモ石油は「KOSUMO」ではなく「KOSMO」です。そのほうが日本語の発音に近いからです。
「す」や「つ」を発音する時、日本人ははっきり母音の「U」を発音していません。「行きます」や「あります」「そうです」の「す」もそうです。ですので、「す」や「つ」は「ㅜ」より「ㅡ」で表記したほうが日本人の発音に近くなります。

表にすると

また、「く」の発音も、語中に来た時は母音の「U」が脱落することが多いです。例えば、「九九」の「く」と、「タクシー」の「く」、口の形が違うのがわかりますでしょうか? 「九九」の「く」は「ㅜ」、「タクシー」の「く」は「ㅡ」に近いです。
「く」の場合は語中で「ㅡ」になることが多いので、「く」は語中の時「크」に置き換えると日本語の元の音に近くなります。
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子音「k、s、t、n、h、m、r」は「ㅋ、ㅅ、ㅌ、ㄴ、ㅎ、ㅁ、ㄹ」

韓国語には日本語の清音と濁音、例えば「か」と「が」の区別がありません。語のはじめに来た場合、韓国人はその区別を聞き取れません。日本人が「金閣寺」と言っても「銀閣寺」と言って、韓国人には同じに聞こえます。ですので、日本語の元の音に忠実に表記すると「か」も「が」も、同じ表記「가」になってしまいます。
しかし、それでは困るので、清音のほうをハングルの「激音」で表記します。
「k」を「ㅋ」、「g」を「ㄱ」と区別します。
韓国語の「激音」と、日本語の「清音」は、音が微妙に違うのですが、聞き取りには問題ありません。ですので、
「k」を「ㅋ」
「s」を「ㅅ」
「t」を「ㅌ」
「n」を「ㄴ」
「h」を「ㅎ」
「m」を「ㅁ」
「r」を「ㄹ」
「やゆよ」は韓国では母音なので、そのまま「야유요」、
「わ」は「와」となります。
また、韓国語には「つ」の音がありません。「つ」に近い「쭈(쯔)」あるいは「쑤(쓰)」で代用します。
子音もだいたいこれで通じるのですが、もう少し日本語の音に近づけてみましょう。

語頭の「か行」は「ㄱ」、「た行」は「ㄷ」で表記するほうが日本語の音に近い

( )は語頭での表記です。
「ㄱ、ㄷ、ㅂ」は、語頭(語のはじめ)では清音に近い音になり、語中(語の中間以降)では濁音になります。韓国人は特に区別して発音しているわけではありませんが、語頭では喉に力が入らないため「清音」に、語中では喉にやや力が入るため自然に「濁音」になっています。
そのことを考慮に入れた50音(五十音)です。

濁音「g、z、d、b、p」は「ㄱ、ㅈ、ㄷ、ㅂ、ㅍ」

「g」を「ㄱ」
「z」を「ㅈ」
「d」を「ㄷ」
「b」を「ㅂ」
「p」を「ㅍ」で表記します。
韓国語には「ざ」「ず」「ぜ」「ぞ」の音がありません。それぞれ「자」「주」「제」「조」で代用します。「じゃ」「じゅ」「じぇ」「じょ」と同じに音になります。
半濁音「ぱぴぷぺぽ」も、これで通じますが、もう少し、日本語の音に近づけてみましょう。

語頭の「ぱ行」は「ㅂ」で表記したほうが日本語の音に近い

( )は語頭での表記です。
「ㅂ」の音は、語頭では「清音」(ぱぴぷぺぽ)に近くなり、語中では「濁音」(ばびぶべぼ)になります。

拗音〔小さい「ゃ、ゅ、ょ」〕は母音を「ㅑㅠㅛ」にする

「じゃ/じゅ/じょ」は「쟈/쥬/죠」となりますが「자」と「쟈」、「쥬」と「주」、「죠」と「조」は発音が同じなので、簡単に「쟈/쥬/죠」で表記します。「ちゃ/ちゅ/ちょ」も同様です。

「が行」「だ行」「ぱ行」の語頭の音は「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」のほうが日本語の音に近い

( )は語頭での表記です。

「ん」は直前のハングルにパッチム「ㄴ」を入れる

例 しんじゅく ⇒ 신주쿠(신주크/신즈크)
かんだ ⇒ 칸다(간다)
( )の表記は、実際の日本語の音に近づけた表記です。

促音〔小さい「っ」〕は、直前のハングルにパッチム「ㅅ」を入れる

例) さっぽろ ⇒ 삿포로
  はっとり ⇒ 핫토리

韓国語に長音はない

ですので、通常、長い音は抜きます。東京は「토교」となります。ハングルでは「トキョ」です。だいぶ変わります。なんとか聞き取れるレベルです。
でも、人の名前はできるだけ正確に発音してほしいですよね。その場合は、伸びる音を入れてください。
「おおたに」⇒「오오타니」
「さとう」⇒「사토오」※表記は「う」ですが発音は「お」
「せいの」⇒「세에노」※表記は「い」ですが発音は「え」

2「ん」の発音はみっつある

まずは日本語の仕組みを理解しましょう。

➀「ん」のあとに「ま行」「ば行」「ぱ行」が続くと「m」

「さんま」「しんばし」などです。「ん」では口をつぐんでいます。「n」ではなく「m」です。
最近は、駅のローマ字表記も「m」になっています。
さんま ⇒ Samma
しんばし ⇒ shimbashi
と書くのが、日本語の音に近い表記です。
日本語の音に忠実にハングル表記をするなら
さんま ⇒ 삼마
しんばし ⇒ 심바시
となります。
ですので、例えば、名前の「じゅんぺい」も、より正しく発音してもらうには
じゅんぺい ⇒ 즘페에
と表記するといいですよね。

➁「ん」のあとに「あ行」「や行」「わ」が続く時は「ng」

「しんや」「にんい」などです。「ん」で喉をつめた感じになり鼻音ぽくなっています。
ですので、日本語の音に忠実にハングル表記をすると
しんや ⇒ 싱야
にんい ⇒ 닝이
となります。
名前の「じゅんいち」「じゅんや」なども、
じゅんいち ⇒ 중이치
じゅんや ⇒ 중야
のように表記すると、間違えられずにきちんと発音してもらえます。
これはローマ字でも同じです。
じゅんいち ⇒ Jungichi
じゅんや ⇒ jungya
と表記したほうがいいですよね。

➂「ん」に、それ以外の音が続く時「n」

一般的な表記でOKです。
けんじ ⇒ 켄지
じゅんこ ⇒ 준코

「新大久保」が、韓国人に「シノクボ」と言われる理由

「しんおおくぼ」は、通常「신오쿠보」と表記します。しかし、これでは、韓国人は「シノクボ」と読んでしまいます。バッチムの「ㄴ(n)」は次に続く文字に子音がない時、その子音の位置に入り込みます。ここでは「n」と「o」がくっついて「no」となり「シノクボ」になります。韓国人が表記通り読むとそうなります。でも「新大久保」は「シノクボ」ではないですよね。では、どうすれがいいか。「しんおおくぼ」の「ん」の音は「n」ではなく「ng」ですから、表記も「ng」にすれば解決します。
また、「お」は「ng」音に続く時、弱い音になります。
「大久保」の「お」と、「新大久保」の「お」、口の形も音も少し違いますよね。「大久保」では、やや口を丸めていますが、「新大久保」では口を丸めません。
この2点を考慮して、できるだけ日本語の音に近くなるよう表記すると
しんおおくぼ ⇒ 싱어어크보
となります。こう表記すれば「しんおおくぼ」と読んでもらえます。

3 練習してみましょう

ハングルで書いてみてください。

やまだ ⇒
たかはし ⇒
すずき ⇒
こんどう ⇒
きしだ ⇒
おおさか ⇒
きょうと ⇒
ふくおか ⇒
しんよこはま ⇒
とうかいどう ⇒

答え合わせをしてみましょう。

(  )の表記は、一般的な表記ではありませんが、実際の発音に近づけた表記です。
やまだ ⇒ 야마다
たかはし ⇒ 타카하시
すずき ⇒ 스즈키
こんどう ⇒ 콘도(콘도오)
きしだ ⇒ 키시다(기시다)
おおさか ⇒ 오사카(오오사카)
きょうと ⇒ 쿄토(교토/교오토)
ふくおか ⇒ 후쿠오카(후크오카)
しんよこはま ⇒ 신요코하마(싱여코하마)
とうかいどう ⇒ 토카이도(토오카이도오/도오카이도오)
しんよこはま ⇒ 신요코하마(싱여코하마)

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4 『発音』総整理

韓国語の『文字』『発音』について、わかりやすく解説しています。
これから学習する方、あるいは今まで学習した中で、よくわからないところ、不安のある方は、こちらの徹底解説で、しっかりと頭の整理をしておいてください。
韓国語のまとめ「文字・発音」編

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。