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韓国の暮らし(02)【家・マンション・お金・ショッピング】

韓国 簡易宿泊所事情 考試院について、韓国人の視点で紹介します。 

目次

韓国では、「司法試験」のことを「司法考試」といいます

弁護士になるには、司法試験に合格しなければなりませんでした。
今は、システムが変わって、ロースクールを卒業すればよくなりましたが、以前は、日本と同じでした。そして、日本と同じで、この司法試験は合格するのがとても難しく、司法浪人生がいっぱいいました。司法浪人生は収入がありませんから、食費や家賃はできるだけ節約しようとします。住むところは、寝ることができれば問題ありません。寝る時間以外は、司法浪人生のための学校にいるか、自習室(読書室と言います)で勉強していますから。
そんな「司法考試」の準備をしている

「司法考試」準備生のための「寝るだけの部屋」が「考試院(고시원)」です。

最近は、ホテルのように高級な考試院という意味で「考試テル(고시텔)」という名前の所も多いですが、ソウル市内なら、1か月、30万ウォンから50万ウォンくらいです。田舎へ行けば、もっと安くなります。契約は普通1か月単位ですが、日割りで計算してくれる所もあります。

為替レートは、平均すると、だいたい100円=1000ウォンです。

建物丸ごと考試院のところもありますし、

雑居ビルの一部を考試院(고시원)としている所もあります。

このビルは1階がマート(スーパー)ですね。

狭い廊下の両側に部屋が並んでいます。

壁は薄いので、隣の部屋の音は全部聞こえます。

部屋は本当に狭いです。1畳半くらいでしょうか。

ベッドの手前がたんすになっていて、服を入れます。大きな荷物はベッドの下です。テレビや小さな冷蔵庫がある部屋もあります(普通別料金です)。インターネットは、Wi-Fiがあります。

台所やシャワーは共同です。

この台所は、きれいなほうです。冷蔵庫が写っていませんが、共同の大きなのがあります。台所には、塩や砂糖や食用油などは置いてあって、自由に使っていいところが多いですし、中には、炊飯器にいつもご飯が炊いてあって、白いご飯は食べ放題のところもあります。

考試院は、男性専用のところも女性専用のところもあります。

あるいは、階によって男性と女性を分けている所、分けずにごちゃごちゃの所など、さまざまです。
最近は、部屋が広い考試院、部屋にシャワーがついている考試院など、ワンランク上の考試院も増えています。
考試院ぱ、もともとは司法試験や、その他の試験浪人生のために生まれたものですが、別に試験の準備をしていなくてもかまいません。


考試院は、誰でも入れます。

このごろは、ソウルの地価が上がり、ソウルに家が買えないからちょっと離れた郊外に家を買って、お父さんだけ平日は考試院から会社に通い、週末だけ家に帰る、そんな人も増えているそうです。

もちろん外国人でも入れます。

外国人だとわかるとみんな親切にしてくれるかもしれませんが、廊下や台所で会っても、普通、あいさつはしません。これは、マンションでも同じで、知っている人以外いちいちあいさつしません。日本のマンションで、知らない人がみんなあいさつするので、はじめはびっくりしました。

韓国は、物価がどんどん上がっています。

学生なら、大学の寮など、安いところを探すこともできますが、社会人は、安く住む場所を探すのが大変です。それで、お金のない社会人が考試院に住み始めました。そして、そんな状況なので、商売上手な人たちが、

社会人をねらって、どんどん考試院を作りました。

今では、ソウルを中心に、大きな都市には、あちこちに考試院があります。考試院は、作るのが簡単で、それでいて、家賃収入が確実に取れるので、商売をする側にとっても、おいしい商売と言えます。
ですので、考試院と言うと、

30代から40代を中心に、収入の低い独身の人たち、特に男の人たちが住むところ、

今では、そんなイメージになっています。

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