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韓国の暮らし(04)【結婚・離婚・儒教・老人・自殺・墓】

韓国の離婚事情【2023年最新版】

目次

1 離婚する人が増えました。

韓国では高度成長期の1990年代から、離婚が増え始めました。

ひと昔前までは、女性はどんなことがあっても、子供のために離婚はしませんでしたが、経済的に豊かになり、50代、60代でも、我慢しなくなったんですね。日本では「熟年離婚」と言いますが、

韓国では、50代、60代の離婚を黄昏離婚と言います。

今では、離婚件数の中で、黄昏離婚の件数が一番多くなりました。

片親だけの子供も当たり前になりました。

以前は、片親だと、その子は世間から変な目で見られましたが、今ではそのようなことはあまりなくなりました。

2000年代はじめに離婚件数がピークでした。

水色の棒グラフが「離婚件数」、オレンジの折れ線グラフが「粗離婚率(人口1000人当たりの離婚件数)」

それまで我慢していた人たちが、一斉に離婚したからです。この時は、離婚率がアメリカに次ぎ、世界2位になりましたが、その後は落ち着いた感じです。

2 離婚率は日本と同じくらいです。

統計で見てみると、2022年の婚姻件数、約19万1690件に対し、9万3232件の離婚がありました。離婚率は、なんと、48.6%になります。2組に1組以上が離婚する計算です。しかし、これは、この10年間で、婚姻件数が40%も減ったのに対して、離婚件数は、あまり減っていないからで、ちょっとした数字のマジックです。実際、

10年前には、離婚率は35.9%でした。

これが韓国の離婚率の実態だと思います。

日本は、2020年度で、離婚率36.8%です。

日本は10年前とほとんど同じです。

韓国も日本も、結婚した3組のうち1組が離婚しています。

離婚率には、もうひとつ計算方法があります。
人口1000人当たり何組離婚するかの「粗離婚率」でみると

韓国は、日本より少し多くて、OECD国家の中で、まん中より少し上になります。

OECD国家の粗離婚率、2017

3 離婚理由については、はっきりした統計はありませんが

家庭裁判所の統計でみるしかないのですが、それによると、

性格の差が一番多くて46.2%です。

経済問題 11.1%
家族間不和 7.3%
配偶者不正(浮気など) 7.3%
精神的、肉体的虐待 3.8%
健康上 0.6%
その他 23.6%
となります。

年齢が上がると、配偶者不正(浮気など)と経済問題が多くなります。

4 以前は、結婚式を挙げても、すぐに婚姻届けを出しませんでした。

つい最近まで、韓国では、結婚というのは、結婚式をして、結婚生活をはじめて、そのあと、様子を見て、婚姻届けを出すのが一般的でした。ですので、結婚後にスピード離婚をした場合、戸籍には結婚の記録も離婚の記録も残りませんでした。そういうことも考慮して、婚姻届けは、あとで出すように、親がそうさせていたのですが、最近は、結婚式の前に出すようになったそうです。コロナのせいで、盛大な結婚式も、結婚パーティーもできなくなったためだそうで、それが最近の若者たちの趨勢のようです。今の若者たちには、親の言うことは関係ない、というのもあるかもしれません。

5 離婚した人のことを、「帰って来たシングル(돌아온 싱글)」と言います。

日本では「ばつイチ」ですね。韓国では「帰って来たシングル」、略して「トルシン(돌싱)」です。

ばつイチ女性「トルシン女(돌싱녀)」は、以前は、再婚するのが難しかったです。

もし、再婚するとしても、相手の男性も離婚歴のある男性でした。
しかし、最近は、事情が変わってきています。

女性は離婚歴があり、男性が初婚というケースが増えています。

男性に人気のある女性は離婚しても年をとっても人気があるのかもしれません。

日本も同じかもしれませんけど。

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