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韓国の暮らし(26)【社会問題・社会環境・政治】

【韓国文化を学びながら単語を覚えよう】甲は乙より絶対的に強いです。

10年ほど前に、남양유업(南陽乳業)という乳製品を扱う会社が、代理店(대리점)に対して圧力を加えていたことが明るみに出て、不買運動(불매운동)が起こったことがあります。

これは、南陽乳業の、ある小さな代理店の店主が南陽乳業との電話でのやりとりを録音したものをインターネット上に公開し、担当者を告訴(고발)したことから、世間の知るところとなったのですが、南陽乳業は、代理店からの注文よりも、はるかに多い数をわざと持って行き、それを全部売るように圧力をかけていました。もし、全部売ることができなければ、代理店契約を破棄するとか言われ、代理店では、仕方なく、それを受け入れなければなりません。このことが報道されると、南陽乳業のやり方はあまりにもひどいと不買運動まで起きたのですが、しかし、こうしたやり方は南陽乳業に限りません。

私たちの店舗では、ゴミ企業 南陽の乳製品を一切発注しません。(우리점포는 쓰레기 기업 남양의 유제품을 일절발주하지 않습니다.)

また、ロッテデパートのあるブランド店で働いていた職員が、デパート側からの売り上げ圧力に耐えられず、デパートの屋上から飛び降りて自殺するという事件もありました。デパートでも、免税店でも、そこに入店しているブランドは、よほど力のあるルイヴィトンとかシャネルとかでない限り、皆、デパートの側から要求されるままにお金を出しています。インテリアを直すからとか、デパートの正社員が社員旅行に行くからとか、名目はいろいろです。入店ブランドでは、本来、出す義務はないのですが、でも、出さなかったら契約の更新をしてもらえないとか、店の場所をよくない場所に移されるとかされてしまいます。だから仕方なく出しています。
そのため、政府は、インテリア代を入店ブランドに出させてはいけない、という法律を作りましたが、入店ブランドが要求されるお金の名目はそれだけではないので、あまり意味はないと国民は思っています。もちろん、契約書(계약서)には、おかしなことは書いてありませんが、それは関係ありません。あくまでも、立場の強い側と弱い側の関係です。それを、このころから「甲と乙」と言うようになりました。
契約書を作る側が「甲(갑)」、それに従ってサインをする側が「乙(을)」なので、「甲と乙(갑과을)」の関係と言いますが、いつでも甲が乙より強いです。「甲」や「乙」には、元々、力関係を表す意味はないのですが、そんな意味で使われるようになり、今後は、企業が作る契約書に甲とか乙とか書くのをやめさせるようにするみたいですが、それだけでは本質なところは変わりません。

 

単語のおさらい


대리점〔代理店〕
불매운동〔不買運動〕
고발〔告発〕
점포〔店舗〕
쓰레기 ゴミ
기업〔企業〕
유제품〔乳製品〕
일절〔一切〕いっさい
발주하다〔発注―〕発注する
계약서〔契約書〕
갑〔甲〕契約上、あるいは社会的に、強い立場を象徴する言葉
을〔乙〕契約上、あるいは社会的に、弱い立場を象徴する言葉

漢字語は〔 〕に漢字を示しています。

 

モンスター甲が社会問題になっています。

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