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韓国の暮らし(02)【家・マンション・お金・ショッピング】

韓国人の財テク事情、投資事情を、韓国人の視点でご紹介します。

目次

韓国では、財テクをするのが普通です。

お金を銀行に預けても、利子はたいしてつかないので、お金はたいして増えません。しかし、それ以上に、物価はどんどん上がります。ですので、黙って何もしないでいたら、どんどん貧乏になってしまいます。

どうやって、賢くお金持ちになるか、それは、韓国では、重要なテーマです。

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韓国の財テクでは、一番多いのが、マンション(아파트)投資をしたり、契(계)をしたりする方法(방법)です。アンケート調査をすると、40代、50代の人の80%近くが、財テクをしている、そんな結果が出るそうです。

韓国では、高層マンション(아파트・アパート)は、投資の対象です。

今までは、必ず値段が上がっています。

日本の人には、わかりにくいというか、実感しにくいかもしれませんけど、住んでいるアパート(高層マンション)は、どんどん値段が上がります。

まとまったお金があれば、不動産投資は一番儲かります。

2018年から2021年までの3年間での首都圏の店舗用のテナントの平均売買価格です。
このデータによると、3年間で平均20%から40%値上がりしています。ですので、2億ウォンくらいのテナントを買っておけば、3年後に1億ウォン近い差益が出る計算です。思った以上の、すごい利益率です。もちろん、これは平均なので、もっと利益の出ている物件もありますし、利益の出ていない物件もあります。

アパート(高層マンション)の価格は、2000年以降、急上昇しています。

青の棒グラフがソウル、赤の点線が全国です。
アパート(高層マンション)価格の1986年から2018年までの全国とソウルの売買価格指数です。

2000年から2018年までの20年足らずで、価格は3倍から5倍近くになっています。

現在、ソウル市内のアパート(高層マンション)の値段ですが、市内中心部まで地下鉄で30分の25坪くらいの、比較新しい物件が取引価格10億ウォンくらいです。すごく高いです。もちろん、古かったり、場所が悪かったりしたら、もっと安いですし、逆に、ブランドマンションだったり、部屋が広いと、ずっと高くなります。

韓国では、お金のある人たちは、みんなが不動産に投資します。

不動産投資が、これだけ利益が出るからです。そのため、必要以上に、不動産の値段が高くなり、その結果、庶民には手が届かなくなり、お金持ちは更に資産を増やしていき、二極化は、ますます広がる。韓国は、本当に、お金持ちのための国です。

アパート(高層マンション)の分譲は国の政策で行います。

韓国では、庶民が家を持てるよう、土地や家の値段が上がりすぎないよう、国が介入して政策を行っています。それでも、持ち家率は60%ほどです。日本とだいたい同じです。

韓国では、高層マンション(アパート)の分譲を受けるには、住宅請約が必要です。民間の会社の分譲でもそうです

ただし、中古の場合や、ビラと呼ばれる低層マンションは、特に必要ありません。

住宅請約というのは、銀行で専用の通帳を作り、お金を積立ながら分譲の順番を待ちます。

持ち家がなかったり、積立の年数が長いと、ポイントが高くなり、順位が上がります。この順位を上げるために、分譲を受けたい人は努力をします。分譲は、周囲の相場より安く受けられるので、多くの人が待っています。

以前は、安く分譲を受けて、すぐに高値で売って、お金を稼ぐ人がいっぱいいたので、最近は、分譲を受けてすぐには転売できなくなっています。

住宅請約総合貯蓄は、赤ちゃんでも、親が通帳を作って加入できます。

マンション投資を考える若者たちが、どんどん加入して、加入者が急増しています。

2019年の夏現在で、人口5000万人のうち、2500万人が加入しています。

分譲だと30%~40%安く購入できます。つまり、購入できればたちまち30%以上値段が上がり利益が出るわけです。

このところ、ソウル市内はアパートの値段が上がりすぎたため、最近は、20坪以下の狭いものも、たくさん分譲されていて、若者でも、銀行からお金を借りれば、なんとか購入できるようになっています。銀行から借りたお金ですが、何かの事情で返せなくなっても大丈夫です。マンションを売れば、銀行から借りた残金を返しても、利益が残ります。ですので、分譲マンション購入者には、銀行も、かなりの額を貸してくれます。

しかし、最近、銀行から借り入れた融資の返済利率が上がり、マンション価格の上昇が止まりました。

これ以上、返済利率が上がると、返済できなくなる人が続出する可能性があります。
そうなると、不動産バブルがはじける可能性もあります。
現在、マンションの売買が、ほとんど止まったような状態です。

何人かでお金を出し合って投資をすることも多いです。契(ケー)と言います

契というのは、何人かでお金を出し合って大きなお金にして、それを融資することで利子を稼ぐものです。

融資先は、銀行からお金を借りられない中小企業などです。例えば、自転車操業の会社では、常に資金繰りに苦しんでいます。しかし、銀行は、そういう危ない会社には、なかなか融資をしてくれません。そんな時に、お金を借りるのが契です。

契を、日本語の辞書で引いてみると、頼母子講と出ていますが、あまりなじみのない言葉ですよね。現代の日本には、存在しないのかもしれません。

契は貸し倒れになる危険性もありますが、銀行に預けるより、ずっと利回りがいいです。

ですので、少しでもお金に余裕があれば、たいていの主婦は契に参加していますし、最近は、30代、40代の会社員のOLも、たくさんやってます。契をするのは、普通、女性です。ちなみに、私の母もやってますし、友人の中にも、やってる人多いです。

契は、信頼できる契主が身近にいるかどうかで決まります。

貸し倒れを起こしたりして契主(계주)が夜逃げするケースもあるからです。そんな時、契に出したお金は法律で保護されないので、泣き寝入りとなります。ですから、本当に信頼できる人同士でやります。

そして、月に1回程度、同じ契のグループの人が集まって食事会をすることが多いです。

契集まり(계모임)という名前のレストランもあります。ここで契集まり(계모임)やってね、ということでしょうね。

これを契集まり(계모임)と言いますが、契のグループ、契自体も、最近は契集まりと言っています。韓国の、ホテルのビュッフェなどで、昼間、おばさんたちのグループがいたら、契集まりの可能性が高いです。

そして、利益の一部で、一緒に海外旅行に行くことも多いです。

日本や東南アジアで、おばさんたちの集まりがいたら、まず、契集まりだと思って間違いないです。海外の旅行先や日本の旅行先で、韓国おばさんたちのグループ、見たことないですか?

契集まり専用のアプリもあります。そのくらい一般的です。

このアプリで、お金の流れを参加者全員が、しっかりと把握します。
お金をごまかす契主が、けっこういるらしく、このアプリ、必須だそうです。

韓国では、株をやる人も多いです。

一時、株価がどんどん上がっている時には、み~んな株をしていました。中には、仕事中も買った株の値段が気になって仕方がないなんて人もいました。

今でも、株やファンドに投資する人は多いです。

もちろん、株でたくさん儲かったという話も聞きますが、損をしたという話のほうが、たくさん聞きます。素人が手を出しても難しいんですよね。

韓国では、自分の周りに株で損した人が必ずいます。

友達や親戚、知り合い、あるいは会社の同僚の中で、株で損したという話を聞いたことのない人はいないはずです。私の周りにもたくさんいます。とても仲のいい友達もそうだし、私の弟もそうです。なんで損するのに株をたくさん買うのか私には理解できませんが、

儲かっている話を聞くと、自分もやらずにはいられなくなるんですよね。

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