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新大久保の話【入門ガイド・お店・送金・駐車場】

これで完璧「新大久保コリアタウン入門」

投稿日:2019年10月2日 | 最終更新日:2024年7月5日

東京のコリアタウンと言われる新大久保を、はじめて訪れる方向けの新大久保ガイドです。新大久保がどんなところなのかをここでつかんでください。

目次 ▼

1 新大久保コリアタウンとは

新大久保コリアタウンと言われるエリアは、おおざっぱに、東西は山手線と「イケメン通り」の間、南北は「大久保通り」と「職安通り」の間です。特に決まっているわけではありませんが、だいたい水色の〇で囲んだあたりです。
韓国のお店は周辺にもたくさんありますが、いわゆる中心地はこのあたりになります。

一般的に新大久保と言いますが、住所は新宿区大久保と新宿区百人町です。新大久保という住所はありません。新大久保と言うのは山手線の駅が新大久保駅だからです。

また新大久保は「コリアタウン」というイメージが強いですが、実際には、中国人も多いしベトナム人も多いしいろいろな国の人が住んでいます。このエリアにある大久保小学校に通う子供たちの国籍は20くらいあると聞いたことがあります。

新大久保歩きで目安となる道路は4つ

水色線の「大久保通り」、新大久保駅の前の道です。
緑線の「職安道り」、ドン・キホーテが目印です。
紫線の通称「イケメン通り」、細い路地です。
ピンク線の「西大久保公園通り」、イケメン通りとの間に公園(青星印)があります。

道は東西と南北なので方角は分かりやすいですが、きれいな碁盤の目にはなっていません。道が途切れたりして、あみだくじのようになっているところがあります。

公衆トイレは西大久保公園の中とドン・キホーテの中

新大久保駅のトイレは改札内で狭いです。いつも並んでいます。

2 新大久保駅と大久保通り

新大久保駅の改札口はひとつです。ひとつしかないので、改札口の前はいつも人がいっぱいです。写真ではぜんぜんいませんけど。

新大久保駅前の大久保通りは人通りが多い

車道は片側1車線だし歩道も狭いので、週末は人がいっぱいでまっすぐ歩けないほどです。

コリアタウンのお店はどんどん変わります。ちょっと前は「チーズタッカルビ」だらけだったのが、最近は「チュクミ」のお店があちこちにできています。
そのため、ここでは、お店の紹介は「古くからある有名店」のみにします。基本をおさえるという形でご案内します。

日本人の大好きなサムギョプサルのお店

「サムギョプサル(삼겹살)」は普通の豚バラ肉です。ですので、韓国人は「サムギョブサル」は家で食べます。私も、韓国では外の店で食べたことがありません。ですので「サムギョプサル」のおいしいお店、と言われると困ります。

「サムギョプサル」で一番有名なのは「とんちゃん」

地図の➀番。
でも「トンちゃん」は新大久保以外にもあちこちありますから新大久保でなくてもいいですよね。
ちなみに「トンちゃん」は、肉にはこだわっていて、肉質のいい臭みのない肉を、契約した養豚所から買い付けているそうです。「トンちゃん」の厨房で働くおばちゃんから聞きました。

参鶏湯なら「高麗参鶏湯」がおすすめ

地図の➁番。
参鶏湯は辛くないので、好きな人が多いみたいですね。お勧めは本格参鶏湯のお店「高麗参鶏湯」です。大久保通りから路地を少し入ります。

ここのオーナーは、大通りに面した場所ではなく、あえて少し入ったところにお店を出したそうです。理由は流行り廃りに巻き込まれたくないからです。

新大久保の他の店の参鶏湯の中には、噂では冷凍ものを使っているところもあるそうです。値段の安いところは中身もそれなりです。最近は冷凍物でもけっこうおいしかったりしますけど。
でも、しっかりした本格参鶏湯を食べようと思ったらこの店です。お値段は少々しますが、新大久保の他の店とは違います。

3 イケメン通り

韓国のお店がいっぱい並んでいる「イケメン通り」、どうして「イケメン」なにかわかりませんが、日本のテレビ局がつけた名前のようです。「イケメン」いないけどなあ。

大久保通りからは入る時は角に「ローソン・スリーエフ」が目印

狭い道ですが歩行者天国ではないので時々車が通ります。

イケメン通りの「とんちゃん」はきれい

地図の➂番。
きれいなトンちゃんでサムギョプサルを食べたい方はこちらがおすすめです。

カムジャタンもおすすめ

カムジャタン(감자탕)は、じゃがいも鍋という意味です。実際には、じゃがいもよりも骨付き豚肉がたくさん載っていて、じゃがいもは少しだったりしますが、それでもカムジャタンです。
日本人にもファンはいるみたいですが、あまりポピュラーではないみたいですね。お店もあまりないのですが、イケメン通りに専門店があります。

カムジャタン専門店の「宋家」

地図の④番。
古くからある店です。以前は別の場所にありましたがイケメン通りに引っ越してきました。
以前は韓国人しか行かなかったのですが、今は完全に日本人向けになっています。

4 西大久保公園通り

「イケメン通り」のひとつ西側の通り、「西大久保公園通り」にも韓国のお店があります。

道の名前は一般には知られていない

新宿区のお役人がつけた名前です。

「マッチャン」も古くからあるサムギョプサルのお店

地図の➄番。

韓国語で「味」がマッ(맛)です。味ちゃんと書いてマッチャンと読みます。ちょっと無理があると思いますが、厚切りのサムギョプサルが名物です。焼いてくれる定員さんによって、すごくおいしい時と、今一の時があります。

韓国家庭料理のお店「でりかおんどる」も有名店

地図の⑥番。

新大久保の韓国家庭料理のお店は厨房で料理を作るおばちゃんの味です。おばちゃんが辞めて別のおばちゃんになると味が変わります。
そんな新大久保の中では、レシピ管理をきちんと行うことで成功したと言われているのが「おんどる」です。「おんどる」の厨房で働いていたおばちゃんから聞きました。

そんな話を聞いたので、私も食べに行きましたが、日本人は皆サムギョプサルを食べていました。結局サムギョプサルなんですね。このお店の成功の秘訣がよくわからなくなりました。

チキンのお店も多い

地図の⑦番。

韓国のチキンチェーンの店が新大久保にもいくつかありますが、ここは有名タレントであるカンホドン(강호동)のお店です。韓国では知名度がとても高いです。

こんな看板があちこちにある

一般の住宅も多いので、静かに歩きましょうね。

西大久保公園にはトイレがある

過去にはホームレスのたまり場だった時代もあるのですがすっかり変わりました。

公園の中で飲んだり食べたりできる

土日のみですけど。

5 職安通り

大久保通りと平行に、東西に走る「職安通り」は広いです。車道も片側3車線あります。

職安通りのイケメン通り入口にはドンキホーテ

もし道に迷ったらドンキホーテを目印にするといいです。
ドンキホーテ「新宿店」です。「新大久保店」ではありません。

ドンキホーテからイケメン通りを挟んだビルの5階に「ハングルちゃん」がある

ハングルちゃんは職安通り沿いにあります。

ビルの1階には人気のパン屋が6月にオープン

아배배(アベベ)というチェジュ島が発祥のパン屋です。
いつも並んでいます。
私にはちょっと甘すぎですが、子供はおいしいと言って喜んで食べました。

職安通りを東に行って右に少し入ると韓国人学校(東京韓国学校)がある

1番が韓国人学校(東京韓国学校)です。韓国から日本に来る、子供のいる駐在員はだいたい韓国人学校の近くに住みます。大江戸線の若松河田駅周辺にたくさん住んでいます。韓国人学校近くに住む韓国人にとってのメインストリートは職安通りです。職安通りで新宿方面に出ます。

また、東京の他のエリアに住む韓国人がたまに買い物や食事に来るには、交通の便利な新宿に近いところだと訪れやすいです。

韓国人のたくさん住む場所にも近く、交通の便利な新宿にも近いことから、職安通りの山手線に近いあたりに、韓国スーパーや韓国レストランがたくさんできました。

韓国広場など古くからある有名なお店はみんな職安通りにある

地図の⑧番。

一番有名な韓国スーパーは職安通りの東新宿寄りにあります。ちゃんと理由があってそこにあります。

韓国広場の隣には韓国の銀行「新韓銀行(신한은행)」の支店

以前はもうひとつ「外換銀行(외환은행)」の支店も職安通りにありましたが、支店統合でなくなってしまいました。

新大久保で稼いだお金を韓国に送る送金所も一番有名なのは職安通り

地図の⑨番。

韓国人相手のネットカフェやスクリーンゴルフも職安通り

2011年の東日本大震災の前は、韓国の有名なお店は、みんな職安通りかその近くにありました。
それが、大震災後の韓国ブームで日本人がたくさん来るようになり、新大久保駅前の大久保通りに人が増えました。日本人は電車で来ますから。
逆に、職安通りは、大震災後に韓国人が皆帰国したため、人通りが大きく減りました。
また、大震災後は、韓国人駐在員たちは、家族がいてもいっしょに来ないで日本に単身赴任で来るようになりました。子供を連れてきても韓国人学校ではなくイングリッシュスクールに通わせるケースが増えています。そのため韓国人の家族連れは以前よりも大きく減ったままです。
新大久保エリアの人の流れが、東日本大震災の前後で大きく変わりました。

職安通りのお店はペクジョンウォンのお店がおすすめ

ペクジョンウォン(백종원)は韓国の有名な料理家です。超有名で韓国人で知らない人はいません。この人のおかげで料理家の地位も上がったほどで、最近はペクジョンウォンのようになりたいという若者や子供も多いです。
そんな超有名料理家のお店が職安通りに4軒あります。皆チェーン店ですが味は保証付きです。

ウサンギョプ(牛肉サムギョプサル)の「本家」

地図の➉番。

建物の2階部分が「本家」です。メニューはお肉だけではないですが、コスパを考えたら絶対お肉、と店員さんが言っていました。「ウサンギョプ」は「牛肉のばら肉」ですが、味付けがされていておいしいです。隣の席との間隔も広いので、最近の外食はいつもここでした。

セマウル食堂はいつも並んでいる

地図の⑪番。
1970年代をイメージしたお店です。メニューは、七分キムチチゲと練炭プルコギが有名です。
日本人はみんな練炭プルコギ食べてます。辛く味付けされた豚肉を炭火で焼いて食べます。

香港飯店0410、韓国式中華のお店

地図の⑫番。

「チャジャン麺」や「韓国チャンポン」のお店です。ここの「チャジャン麺」もおすすめですが、週末は特に混んでいます。店が狭いせいか1時間待ちも珍しくありません。
2023年に新大久保駅近くの大久保通りのほうに2号店ができました。

6 新大久保はリトル釜山

豚クッパ(돼지국밥)という料理をご存知でしょうか?
私は日本に来るまで知りませんでした。
この料理は、慶尚道(경상도)、特に釜山のほうの料理です。安くて気軽に食べられるので、釜山の高校生などは、学校帰りや塾へ行く途中、ちょっとおなかがすいたような時によく食べるそうです。ですので、慶尚道出身の人、特に男の人にはとても懐かしい料理だそうです。
でもソウルにはない料理なので私は食べたことがありません。ソウルにも似てると言えば似た物はありますけど、ちょっと違います。
そんな豚クッパですが、新大久保の韓国料理屋ではけっこうメニューにあります。

新大久保は釜山や慶尚道出身の人の店が圧倒的に多い

メニューに豚クッパがあったら間違いありません。メニューになくてもその可能性は高いのですけど。
日本でも東京と大阪で味付けが違うように、釜山の味はソウルの味とは少し違います。釜山の知り合いに「おいしい」と言われた店に行ってみても、私の口にはおいしくないことがよくあります。

新大久保は韓国タウンというよりは、むしろ釜山タウンと考えたほうが適当ですので、新大久保を歩く時は「リトル釜山」と考えてください。

7 「おかず」は「副菜」のこと

韓国のお店で「おかず」とあるのは、上の画像で左に並ぶ、白い小さいお皿の料理のことです。メイン料理のプルコギはおかずではありません。新大久保で「おかず」というのは副菜のことです。具体的にはキムチ(김치)とかナムル(나물)とかそういうものです。韓国語ではパンチャン(반찬)と言います。

辞書にはパンチャン(반찬)は「おかず」と出ている

それで、皆、おかずと言っていますが、ちょっと変な日本語ですよね。

新大久保には『おかずお代わり自由』のお店があります。最近はセルフサービスのお店も増えていますね。
韓国ではパンチャン(반찬)のお代わりは基本自由です。ですのでお代わり自由だから「サービスがいい!」と感動しないでください。韓国ではそれが普通です。サービスと言ってもちゃんと料金に入っていますけど。
でも、新大久保では「お代わり自由」は少なくなってしまいました。それどころか「おかず(반찬)」がはじめから有料のお店が多いです。メニューでキムチ500円とか見るとびっくりします。
それが日本式だからどの店もそうするみたいですが、私はちょっと気分悪いです。特に前は無料だったのに日本人がたくさん来るようになって急に有料にしたお店とか、そういうお店は二度と行きたくなくなります。
最近ははじめから日本人向けのお店が多いです。韓国人の客を相手にしていないようなお店もあります。

8 韓国では「ホットク」と言えば冬

ホットク(호떡)と言えば手軽に食べられる屋台のお菓子です。安いので小学生や中学生などの買い食いお菓子です。もちろん大人も食べますが。
韓国では冬になるとホットクの屋台が出てきます。韓国では暑い夏に熱いホットクを食べる人はいません。ですので、韓国人が新大久保に来ると夏でもホットクを売っているのでちょっとびっくりします。
作り方は簡単です。誰でも作れます。ホットクの中には黒砂糖が入ります。

はちみつと書いてあってもはちみつは入っていない

韓国では甘いことを強調する時に「蜜(꿀)」と言います。例えば「とても甘いりんご」を「蜜りんご(꿀사과)」と言ったりします。そして「とても甘いホットク」を「蜜ホットク(꿀호떡)」と言います。

日本では直訳して「はちみつ」と言ってるだけ

そして、テレビに出た有名店!という宣伝のあるホットク屋もありますが、どこも味は普通です。韓国人から見るとなんでこれでテレビに出られるのか理解できません。

9 質の悪いお店を見分ける方法

新大久保には残念ながらお金儲けしか考えていない質の悪いお店もあります。
日本の食堂やレストランへ行くと、セルフサービスのお店以外ではまずはじめにお水とかお茶を持ってきますよね。韓国でもそれは普通です。でもそうではないお店が新大久保には存在します。

「水ください」と言わないとお水を持って来ないお店

お水やお茶を出すとお客さんがドリンク(飲み物)を注文しなくなるからお水をわざと持って来ません。ドリンクは利益率がとても高いですから、たくさん飲んでもらえば楽してお金を稼ぐことができます。
もちろんお客が水を頼めばちゃんと持って来ます。でも普通の日本人はいちいち「水をください」と言いませんよね。水がないと「水をください」と言うのも面倒だからか、ドリンクを注文する人が多くなるということを新大久保の韓国人が知りました。そのためわざと水を出さないお店があります。

質の悪いお店はドリンクが高い

ドリンクの高い店はそれだけで経営方針がわかりますよね。新大久保で、席に座ってすぐに水が出てくるか、ドリンクの値段がリーズナブルか、このふたつでお店の経営方針がだいたいわかります。
ただ、味は食べてみないとわかりませんけど。

10 韓国語の「店長」は「ホール長」のこと

韓国では、どんな小さな店でも、そのオーナーは社長です。会社じゃなくても社長です。日本では、普通、オーナーが店長か料理長ですよね。

社長というのは店のオーナー

お店の看板ですが「うちの社長が作りました」と参鶏湯を宣伝しています。
社長は料理長ではありません。
韓国料理屋では社長は自分のお店にいつもいるわけではありません。普通は時々顔を出す程度ですが、いつも店にいる社長もいます。料理長はたいてい別にいます。料理長のことを、韓国語では厨房長(주방장)と言います。そしてホールはホール長がいます。このホール長が店長(점장)です。韓国語の店長は店の責任者ではありません。韓国の店では、オーナーの社長がいて、その下に厨房長と店長がいます。同じ店の中に、社長と店長と厨房長がいていっしょに働いています。小さい店だと働く人が3人で、全員「~長」ということもあります。

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監修者

監修者の写真

<出身大学>

新丘大学家庭教育学部

<略歴>

ソウル出身。韓国語教育が専門分野。2006年に来日し、2011年より韓国語教室ハングルちゃんの共同経営者兼主任講師。 生徒たちが積極的に参加しやすい雰囲気を作り、能力を最大限に引き出す指導スタイルが評判。

監修者の写真

内田 昌弘 (うちだ まさひろ)

韓国語教室ハングルちゃん代表

<資格>

通訳案内士韓国語(国家資格)
日本語教育能力検定
高等学校と中学校教員1種免許状(数学)

<出身大学>

京都大学農学部卒業

<略歴>

東京生まれ千葉県育ち。韓国在住(歴)15年、1996年から2006年までの11年間は、韓国最大規模の語学学校(YBM学院)にて日本語部門の教授部長。2011年6月に韓国語教室ハングルちゃんをスタート。